算命学のエグさ、正直怖い。
私は算命学を学ぶ中で
「え、中国、なんなん」
という戸惑いを感じるようになりました。
ネットで「私は貫索星だから初志貫徹♪」レベルのゆる~い占いとして楽しまれている方は、このような違和感は抱かないかもしれません。
しかし、算命学を深く学んでいくと、中国哲学(高尾義政先生の言うところの古代東洋人の思想)に行きあたります。それが、現代日本(西欧文化社会)に生きる私には「???」と理解しにくいところがあり。
確かに、真理ではあると思います。
合理的ですらあると思います。
しかし、同時に、受け入れがたいというか闇が深いというか、背筋が寒くなるような面もあり。
私が算命学を使った鑑定を公開メニューに入れず、メルマガ読者限定で「おしゃべりしながら聞きたい場合は観ます」という形にしているのも、この点です。
中国哲学の鋭さ、えぐさをまとった算命学を、「誰でも受けられる」軽いコンテンツとして扱ってはいけないと感じるからです。
ちゃんと、覚悟をもって使わねばならない。
その鋭さ、危険性も知ったうえで使わねばならない。
高尾義政先生は「占い師が占いをする自分を恐れる心を失ったとしたら、それほど恐ろしいものはない」とおっしゃいました。
それくらい、算命学は力があるからこそ危険なツールでもあります。だから高尾先生は「占い師は相談者に対して無限の愛情を持たねばならない」と戒めたのでしょう。愛の元に、使わねば危険だと。人格を磨き、エゴを排して使わねばならぬものだと。
だから、私は現在算命学の鑑定に関して、いくつかハードルを設けております。
世界に冠する先進思想 中国東洋哲学
本当に、中国、わからない。

こちらの本中国化する日本 増補版 日中「文明の衝突」一千年史では、「そもそも宋代の中国ってすごい先進国で、そのシステムこそ西洋世界の基盤となっているんだ」という内容が書かれています。
近代西洋の基礎を作ったのは、中国の宋の文明であると。
近代西洋哲学の合理性は、中国哲学の冷徹な理性に刺激を受けたのだと。
確かに。
確かに、そう言われると、思い当たることがあります。

心理学者のユングも、量子力学の父と言われる物理学者ハイゼンベルクも、東洋哲学(特に易経)への言及が多い。アインシュタインだってそうです。
ハイゼンベルクの師であるニールス・ボーアがデザインした勲章、見てください。

超東洋の香り。
最近の精神世界本はそんなことないのですけれども、ヒッピームーブメントの残り香がある1970~90年代くらいの西洋発信精神世界文献は大方、超絶東洋文化リスペクト。東洋文化アゲが異様なくらい目につきます。「禅は神。東洋思想ヤバイ。スゴイ」です。
(スティーブ・ジョブズもこの流れで禅フォロワーでした)
西洋社会の知識人における東洋(特に哲学に対する)リスペクト、半端じゃない。
穿った見方をすると、この「東洋すごいヤバイ」感で劣等感をこじらせるあまり、一周まわって「白人は優秀、有色(アジア)人種は下等」となってしまったのか?と思ってしまうくらい。
ここから現代の西洋文化社会における「民主主義国家はすばらしい。人権守ってるからエライ」という誇りにつらなっている感すらあります。裏返すと「独裁国家は人権侵害してるからいけない。民主化したい派閥を応援」となる。
そう、つまり中国やロシアは西側価値観としては「けしからん人たち」なのですね。
でも、そんなけしからん人や国が力を持つこともある。この本の中でも、興味深い指摘をしているくだりがありまして。
どうして歴史上ほぼつねに先進国であったはずの中国で、人権意識や議会政治だけはいつまでも育たないのか?
中国化する日本 増補版 日中「文明の衝突」一千年史 はじめに
本当に、その通りでございます。
「人権を守り民主主義を貫けばみんな豊かになれる」
これが真実だというならば、中国の経済発展はなしえないことであるし、西側諸国の経済制裁によって闇タンカー爆増してかえって儲かってるロシアの姿もあり得ない。
人権こそが大切な世界の真理だとするならば、プーチンも習近平もトップになりえない。
でも現実には、清く正しい人が政治の世界でトップに立つとは限らない。
というのは女帝 小池百合子を読んでも自明であります。

日本にも志のある政治家はいます。しかし、女帝 小池百合子の中にも書かれているように、そういう人こそきれいに潰されます。やはり三次元世界でピュアすぎると力が持てない。清濁併せ呑む器の大きさは肝要となりましょう。
――ここまでくると、やはり算命学が示すようなエグさ、冷徹さ、韓非子のようなえげつなさが「リアル」として心にしみわたってまいります。
やはり、中国の哲学、大文明を築いてきたその思想は、真理なのだと……。
経済成長推進 おおらか江沢民の命式は?
中国哲学への理解や現代的解釈を学ぶべく、私はほぼ毎日妙佛 DEEP MAXさんの動画を視聴しております。
この動画では独裁者・習近平の孤独が述べられています。
そして同時に、江沢民のおおらかさも。

江沢民(チャン・ツェーミン)。
鄧小平の後継者として改革開放政策を概ね継承し、共産党の独裁体制を維持しつつ経済発展を推進した人です。
私は合理主義の権化な体癖5型ですから、合理主義者・鄧小平に対して好感を持っています。「黒い猫でも白い猫でも鼠を捕るのが良い猫」でございます。この合理性、最高。
江沢民は共産党権力者に対して利権を保証して自由にやらせていたようです。西側サイドとしても中国が魅力的な投資対象になりうる自由さ(ユルさ)がありました。1990年代~2000年代の前半、江沢民は権力の中枢に座ることとなります。
そんな江沢民の命式は以下の通り。

中格の人です。
日干に守護神が出ると人格的に一番清廉と言われますが、日干に忌神である戊が鎮座しております。天干すべて、忌神です。
つまり、現場でガツガツ動くたくましいタイプで、動乱に強いしぶとさがあるといえます。実務的に中国を経済成長させる時期のリーダーと考えると、適任と言えるのかもしれません。
今の成長しきって安定期(衰退期)に入った習近平が上格であることを考えると、やはりスターターはパワフルな下格~中格のほうが活躍するということですね。
そして陰占を見ると面白いことが。

ダブル半会(一つは大半会)
これ、習近平もそうで。

命式作成:無料で算命学の命式を算出 | 創喜塾のアプリ
これ、面白いですね。
中国というのは多民族国家で色々な人の色々な思惑が錯綜する国です。日本のような人口10分の一の規模では考えられないような(それこそ易経的)ダイナミズムがあります。
そんな中でリーダーとしてやっていくには、半会(異次元融合)が役に立つのでしょうね。
そして常識では測れないような飛躍が必要だからこそ、中殺があったほうがいいということなのかもしれません。
ここでまた面白いのが、私以前、菅義偉さんの命式について書いたことがありまして。
菅さんは、支合なんですよ。
面白い。
今の日本のリーダーは、半会型より支合型のほうがしっくりくるということでしょうか。
昭和の自民党、小説吉田学校の頃の自民党は「鵺」と呼ばれましたが、今の自民党をまとめるには同族と親和する(≓支合的な)ほうが理にかなっているのかもしれません。
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