10年前とこう変わった「情報の質」
ここ10年で、ネットで得られる情報の質は驚くほど低下しました。有料の情報の質は高いものもありますが、無料で得られる情報の質に至っては、目も当てられないレベルになりつつあります。
以前はグーグルで検索すると「知りたい情報」にすぐアクセスできました。しかし、5年位前から検索しても「知りたいのはそれじゃない」という記事が表示されるように。
マダムユキさんのブログにも、このように書かれているのを見ました。
ここ10年でネットで得られる情報の質は、驚くほど低下しました。特に、無料の情報は、「ほとんど見ても意味がない」ものがおびただしく増加しました。
ここ最近、急速に情報が有料化していませんか?
新聞系メディアも雑誌系メディアも、無料で読める記事がこの2〜3年の間に激減しました。読み応えのあるものはサブスク契約しないと読めなくなってしまい、無料で読めるものは広告まみれ。「ネットでは情報も知識も娯楽も無料」と言われていた牧歌的な時代が終わってしまったのですね。
何でもかんでも無料だったことが、そもそも歪(いびつ)でおかしかったのでしょう。
ポリシー違反の警告を受けた記事は魚拓でお楽しみください :2022年05月13日 Flat 9 〜マダムユキの部屋
(蛇足ですが、ユキさんが菜摘ひかるさんのご本を読んでおられたことに、非常に驚きました。私も菜摘ひかるさん、買って読んでいたので)
ユキさんの言葉
「何でもかんでも無料だったことが、そもそも歪(いびつ)でおかしかったのでしょう」
根本をたどると、そういうことですよね。
しかし、なぜこのネットではそこまでのフリーミアム――基本的には無料で何でも手に入る状態が当たり前で可能であったのでしょう?
その理由は、テック業界と資本(投資家)の関係にあります。
米国Twitter社で勤務経験のある小山ティナさんは、テック業界についてこう語ります。
動画5:10頃~
テック業界って今まで利益とかあんまり気にしないで動いていたところがあって。
とにかくすごい額の投資が入ってきて、利益とかプロフィタビリティーとかも関係なく、みなさんすごいパア―ってしてる、とにかく拡大拡大。
そう。
これ。
これですよ。スコット・ギャロウェイがアマゾンについて述べていたことと全く同じ。

四騎士+Xの次なる支配戦略(Amazon)
ギャロウェイはアマゾンの何が革新的だったかって「膨大な安い資本を手に入れたこと」と述べているのです。
ふつう、資本(おカネ)って、借りたら利子を付けて返さなきゃならないですよね? 株だって「ちゃんともうけたら配当出しますよ!」ってリターンを保証するから買ってもらえますよね?
でも、アマゾンは違う。
アマゾンは、リターンではなく”ヴィジョン”で資本を引き寄せたのです。
そのヴィジョン(Our vision)は、これ。
Our vision is to be earth’s most customer-centric company; to build a place where people can come to find and discover anything they might want to buy online.
地球上で最もお客様を大切にする企業であること、お客様がオンラインで求めるあらゆるものを探して発掘し、出来る限り低価格でご提供するよう努めること
GAFAのビジョン・ミッション ~世界のIT企業は何を考えているのか?~ | Promapedia(プロマペディア)
アマゾンはヴィジョンを投資家に提示することで「ほら、こんなスッゲエことしちゃうんだぞ!ワクワクすっだろ!」と夢を与えたのです。
つまり、リターンがなくても、メッチャ利益上がってても「でももっとやりたいことあるから、ヴィジョンあるから(株式)配当無しね♥いいでしょ★だって、ボクらは世界を変えちゃうんだから!」←これが成り立ってたのです。
ティナさんが「テック業界って今まで利益とかあんまり気にしないで動いていた」とおっしゃっているカラクリは、ここにあるんですね。
リターンではなくヴィジョンに投資する。
そんな姿勢がドットコムバブルをはじめとして、90年代からのテック業界にあった伝統と言えましょう。
だからみんなフワッとしたことを言っていた。
フワッとしたポエムを言えば、お金になったから。

そして、話は戻り2020年代。
ネットで得られる情報の質は驚くほど低下しました。有料の情報の質は高いものもありますが、無料で得られる情報の質に至っては、目も当てられないレベルになりつつあります。
なぜなら、インターネット≓テック業界が「利益上がらなくてもじゃぶじゃぶ投資」の時代と別れを告げようとしているから。
つまり、現実的に「有料にして利益が上がらないと持続可能ではない」と、目を覚ましてきたから。
今の時代は、無料の情報に有益なものは、ほぼほぼありません。もちろん、無料の情報から「行間を読んで」微細なにおいや流れをかぎ取れる人は、無料でも有益な情報を得ることができるでしょう。
しかし、それができるほどリテラシーの高い人は、ほんの一握りです。
わかりやすく有益なことを教えてもらいたいならば、有料の情報にあたったほうがいい時代に、もう来ています。
ブログの情報だけで、本当に大丈夫?

私がこの記事を上梓したのは、リンデンバウムのブログの読者さんに「答えがブログに書いてあったので、セッション受けてません。ありがとうございます」とわざわざ面と向かっておっしゃる方がそれなりにいるからです。
お言葉ありがとうございます。
お役に立てて、とてもうれしく思います。
しかし、そういう方は、少なくとも公開ブログの「行間」を読んでそうおっしゃっているのでしょうか?
たびたび書いていますが、私は、公開ブログに大したことは書いていません。一人一人に合わせてパーソナライズできませんし、ふわっと大勢の人に伝えてもいい情報だけを公開で書いています。
個人セッションはその対極です。
「あなたにしか伝えられない情報」を伝えています。
「他の人には無理だけれども、あなたのレベルだからこそ伝えられること」を伝えています。
例えば、今の世の中的に不倫は悪です。
しかし、人によってはそれが「魂として必要なご縁、学び」の場合もあります。そういう時は「このご縁(不倫関係)を大切にしてください」とお伝えします。
ですが、そんなことは、「その人」にしかできません。
実際、不倫の相談でも9割が「目を覚ましなさい。のぼせてるだけ。あなたの本当の相手は今の夫/妻ですよ」と冷や水をかけるようなメッセージのほうが多かったりします。
でも、1割はいるのです。
「不倫が魂の学びになる人」が。
借金とか変態性癖とか裏切りとか。
そういうのって、基本的には、世間的にはダメなことです。
でも、人によっては「それが魂の学びとして必要なこと」だったりします。もちろん、9割は「それはダメでしょ」なんですけれども。
しかし、お読みになった方はわかるかもしれませんが、体験談(お客様の声)ではそういうことはあまり出てきません。
なぜなら、そういう体験談が寄せられても私は掲載しないか、大幅にそういうところをカットしたり伏字にしてぼかしたりするからです。
誤解なきようお断りしておきますが、そういう体験談に価値が無いわけではありません。しかし「公開する情報は汎用性のあることが大切」ですから、公開できないのです。
だって、「不倫OKって言われました。肯定されて嬉しいです、ありがとうございます!愛を貫きます!!」なんて体験談が来て、載せたらどうなりますか?
「自分も不倫してます! これって魂の学びだったんですね!」
って勘違いする人が、殺到しますよ。
それで私は「いい大人が何言ってるの、頭を冷やしなさい。不倫なんてダメに決まっているでしょう!」って赤文字で怒らなきゃならなくなります。
疲れます。
怒るの嫌です。
できるだけニコニコしてたいです。
確かに魂の学びになる「恋愛依存」も「FXで大損失」も「人を傷つける経験」も時にはあります。が、そんなの世の中の1割で、9割はダメです。汎用性はありません。だから、公開で出す情報としては基本ふさわしくないのです。
そう、公開で出せる情報は、汎用性のあるものなのです。
つまり、パーソナライズされてない一般論。
だから、無料公開の情報の価値は低いのです。
あなたにしかお伝え出来ない魂レベルのメッセージは、セッションでなければ受け取れません。その旨ご理解ください。
オカルトは昔から口伝で伝えられるものなのです。
「好きを大事に」の一歩先へ
上の動画で、小山ティナさんは以下のようにおっしゃっています。
動画5:30頃~
(イーロン・マスクはTwitterを買収することで)その時代に区切りをつけている感じがすごくしていて。
Twitterも大きくなりすぎたのはあったし、MetaとかGoogleとか全部そうなんですけど、拡大しすぎているところ、調子に乗っているところとかテック業界にはあるので。
それをすごくハッキリと「もう終わり」みたいな感じでやっているのは、すごい分かりやすいなって思う
テック業界に変化の波がやってきている。一つの節目がやってきているというのです。今までのままではいけないと。
動画7:00頃~
――2010年代のテックと2020年代って、大きく分かれてますかね? 方向転換しているような気がしますか?
今までとにかく華やかで、Googleでお昼寝ができるお部屋とか、ピンポン(卓球)ができるところとか、ゲームセンターとか、そういうのが広がって。
「仕事ってそんなに楽しめる場所なんだ」みたいな。
そういう時代も多分必要だったと思うんです。ライフワークバランスを大事にしようっていうので。
でもちょっと、少し行き過ぎたところはあったので、(中略)間を狙って(バランスを取って)いる時なのかなと感じています。
これ。
これですよ!
本当にこれ!
「好きを大事にしよう!」
「好きを仕事にしよう!」ムーブメント!
私も、2010年代は推してました。
「好きを大事に」。
実際、そういう流れだったと思います。
でも、2022年代はもう「好きを大事に」はトレンドからはずれつつあります。好きを大事にするのは特別なことではなくもう当たり前、ファンダメンタルになっています。
2010年代は「好きを大事に」が特別だったんです。
好きを大事にしているだけで上手くいく時代だったのです。
しかし、2020年代の今は「好きを大事に」は当たり前のことであって、好きを大事にしたからって何か特別なものが生まれるかというと、そうではありません。
2020年代は「好きを大事」にした上で、その上プラスアルファで「何をするか」が問われます。
「好きを大事にしよう!」と表明するのは2020年代ではすでに周回遅れとなっております。「好きを大事にする」なんて当たり前のことで、「自分は九九ができます」くらいの話です。残念ですが、「だから何なのですか」となってしまいます……。

ゆえに、「好きを大事にする」と、口に出す必要は既にありません。その先に「何をするか」を口にしていただけると、とても流れに乗れてよいのではないかと個人的に思います。(言霊の魔法♡)
「好きを大事」にの、その先へ。
そんな癸卯の年(2023)にしたいですね。
(「その先の具体的な対処法が書かれていないではないか」と思われた方、鋭いですね! それこそが、ブログではなくセッションでお伝えすることです。だって、すべきこと(使命)はその魂によって違うのだから――)