老害・降り龍になるカリスマ経営者~どこまで自分の感覚を優先すべき?

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カリスマ経営者 楽天・三木谷浩史の落日

ガーシーが楽天・三木谷浩史氏の闇を暴露をしたことで、話題になっています。

ビジネスジャーナル
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ガーシーの言っていることが真実かどうかはわかりません。
ただ、全てが間違いではないのだろうと、感じています。

ここで私、思ったんです。
「三木谷さんも、亢龍になってしまったのか……」と。

亢龍とは、降り龍のこと。
見事に天に舞い上がった龍が、もはや力を失い虚しく降りてくるしかない――それが亢龍の姿です。

三木谷氏は、↑へライザー総統にもツッコまれてしまうくらい、大企業の経営者としてはあるまじきキレ方をTwitterで披露してしまいました。

これ、ちょっと、まずいでしょう。
もちろん、人間ですから感情的になるときだってありますし、イラついてしまう時もあります。

しかし、経営者がそれをオフィシャルな場でストレートに表現するのは、なかなか厳しい行為だと思うのです。責任ある立場の人間は、それなりの行動を公の場では求めらます。

そして、堀江貴文氏も同意しているように、本来は「Mって誰?前澤さん?マコなり社長?」って話なんですよ。三木谷さんだと確定はしていないのに、自分から名乗り出てしまった。これでは、”飛んで火にいる夏の虫”です。

ガーシーに乱交パーティしてるって言われたところで「事実無根です」「記憶にございません」「そういった事実は確認できません」って、しらを切り通せばいいだけの話でしょう。私は勝手に、三木谷さんはそういうことのできるタイプの人だと考えていたので驚きました。

そういった如才ないふるまいができたからこそ、00年代に三木谷さんはつぶされなくて、ホリエモンはつぶされたのだ、と思ってたんです。堀江さん、正直だから。正直な子は、塀の中にどんどんしまっちゃおうねー。

ですが、20年代の三木谷さんは、ガーシーの煽りにマジレスしてしまうわけです。本当に、余裕ないんだな、と。楽天モバイルの不振が、ここまで三木谷さんのメンタルを削ってるのか、と。

だって、虎の子の楽天銀行と楽天証券を実質身売りするような事態ですものね……。

湯水のごとく資金を垂れ長す通信基地局整備が重荷のモバイル事業への資金手当てが目的なのは明らかです。楽天グループは同様の目的で、既に楽天銀行の上場準備も進めており、金融子会社2社の上場は目先の出費を埋めるために将来にわたる利益(21年度決算では銀行と証券合算で500億円近くの利益を計上)を手放すという重大な選択でもあります。

楽天モバイル「0円廃止」 ブランド毀損とユーザー離れよりも深刻そうな余波:優良事業にも影響か – ITmedia ビジネスオンライン

なぜ三木谷さんがここまでの老害(亢龍)になってしまったのでしょう。

三木谷さんの財界での噂は、あまり芳しくないようです。そんな評価を得てしまう前に、三木谷さんを戒めてくれる部下(片腕)はいなかったのでしょうか。名君・太宗に諫言をした魏徴のような。

名君と呼ばれた太宗でさえ、気が緩み、倹約の気持ちを失ってしまうのですから、凡百の人間であれば、なおのことです。
太宗には、魏徴をはじめ、自分を諫めてくれる臣下がいました。だから、正しい道に戻ることができたのです。

天下が治まるか乱れるかは、君主ひとりにかかっています。
それは組織も、チームも同じです。組織はトップ(リーダー)の器以上のことはできません。だからこそ、トップの責任は誰よりも重いのです。

みなさんのまわりに、魏徴はいますか?

座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」 p259

そして、三木谷さんは何か西洋への劣等感があるのではないかと私は感じております。もちろんエビデンスはありません。完全に私の勘です。

今回指摘されたのはウクライナの未成年女性との乱交でしたが、もともと三木谷さんは白人の幼い女性が好きだという噂があります。
これって、西洋への劣等感があるのではないかと。

もちろん、日本は敗戦国ですから西洋(特にアメリカ)へのコンプレックスが強くてもむしろ当たり前な感じがあります。特に戦後生まれほどその傾向が強いと思います。「なんでも西洋が進んでいて、日本は遅れている」という思想です。

いや、これは明治維新、江戸の開国から引きずっている西洋コンプレックスかもしれません。「帝国列強に追いつけ追いこせ」という。さもなくば中国のように切り刻まれて植民地化されるのだという恐怖。

私、楽天が英語を社内公用語に採用したとき、なんか引っかかったんですよ。
英語が社内公用語なんて、別に他の会社だってやってるんですよ。同時期にファーストリテイリング(ユニクロ、GUの会社)だってやってるし、武田製薬だって本田技研だってやってます。

なのに、楽天だけが、なーんか引っかかったんです。なーんか、スッキリしない感じがしたんですね。ニコニコと社内公用語について語る三木谷さんを見ると。

もちろんこれは私の単なる感覚なので、何のエビデンスもありません。ただの放言です。

ですが、算命学的な考え方をするならば企業は創業者のオーラを良くも悪くも引きずるもの。創業者のフィルタによって色づけられるものです。

ですから、今回のウクライナ女性との乱交パーティ疑惑を聞いて
「10年前に楽天の英語社内公用語化に引っかかったのは、これか!」
とスッキリしました。パズルのピースが埋まったというか、モヤモヤが晴れまのです。

三木谷さん、コワモテ系に見えて自信満々に見えますけれど、心の奥底ではかなりこじらせてるのではないでしょうか。

第一、経営者なんてやってたらただでさえ人間性がねじくれがちです。それだけ厳しい局面を断続的に乗り越えていかなければならないのですから、歪んだって何ら特異なことではありません。心が強い人だって、ねじれます。当たり前です。

そして、普遍的な目で見るなら、この「西洋へのコンプレックス」は三木谷氏に限った問題ではなく、広く日本人(特に私を含む昭和生まれの人間)に根深くあるものです。

例えば「アメリカでは」「フランスでは」「ドイツでは」って言われたら、何でも「いいもの」「最先端」と思ってしまう現象などですね。

外から良いものを学び取り入れる実直な姿勢は素晴らしいですが、それが「自分なんてどうせ駄目だから」という自己肯定感の低さによるものであるならば問題です。

日本人の良さ、もう少し広げるならアジア人の良さを、心の深くから見直さなければならない。三木谷氏の白人女性への執着は、そんなことを教えてくれているのかもしれません。

コンサルの判断<<<経営者のカン

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現在、急激な円安の進行で苦労されている企業さんが多いですよね。
逆に、製造業など一部は元気になっています。面白いことに、リンデンバウムのお客様も製造業の方、増えてきました。やはり世相を反映するのですね。

経済評論家の山崎元氏は「円安はアメリカが日本をもう一度使おうとしているサイン」とおっしゃっていますが、鋭い指摘だなと思います。だって、この円安の進行だってアメリカがそれを「許している」からこそ可能なわけですからね。

さて、そんななかでニトリは為替が原因で業績が目標未達となりました。
その似鳥昭雄会長の決算会見における説明が、「おっ!?」と思いまして。

似鳥会長は自身の情報や勘を頼りに2~3年先まで為替予約をしていた。ただ約2年前から為替予約の期間を短くし、金融関係者の意見を聞く手法に改めたという。「責任を転嫁するつもりはないが、私が間違っていた」と話した。

ニトリHD会長、為替予約「会社が始まって以来の失敗」: 日本経済新聞

これ、雑にまとめると自分のカンを使ってたら上手くいって、コンサル使ったら下手打ったってことですよ。

北海道新聞ではもう少し詳しく報じています。

以前は自分の情報と勘だけで予約していたが、2年ぐらい前から5社程度のアナリストらから意見を聞いている。8月まで115円ぐらいになるという予測だったが、どんどん円安に向かった。最終判断をした私が間違っていたと思っている。もう二度とこういう失敗はしたくない。私にとっては大変苦い経験、失敗だった

似鳥昭雄ニトリHD会長「私が間違っていた」 止まらぬ円安に:北海道新聞 どうしん電子版
太字強調は記事作成者による

アナリスト<<<<<<自分のカン
これ、メチャクチャ大きいですよね!
コンサル使ったら、失敗した―!!って話です。

似鳥昭雄会長はニトリ創業者であり、カリスマ経営者です。
そういう人って、「ワンマンだ!」と批判されがちですけれども、実はワンマンにカリスマで引っ張るからこそ企業が成長できるという面もあります。イーロン・マスクだってそうでしょう。

そういう人の「天性のカン」って、何よりも頼りになるんですよね。
エビデンスがとかデータがとか成長戦略がとか、そうロジカルに攻めたところで何社がニトリになれますか? ほとんど無理でしょう?

ただ、コンサルが全く役に立たないというわけではなくて、平時はとても有能であるし頼りになるんですよ。当たり前です。彼らは頭脳明晰で優秀な人たちですから。

だけど、こんなコロナが起こって戦争が起こっちゃうような乱世で、ぶっちゃけ、データがとかエビデンスがとか、役に立たないです。そんな理論でロジカルに予測できるような社会情勢ではないのです。だって、乱世ですから。

こういう時には、歴史をさかのぼって3000年規模くらいのスパンで分析するか、野生的な勘でバイオリズムを見分けたほうが早いです。データなんか死ね。

こういうフェーズでは抜け道を探すことが大切です。データ解析して正々堂々と正面突破しようとしても、玉砕するだけ。だって、乱世ですから。

乱世を勝ち抜くのは織田信長です。
(そして平静になってから世をおさめるのは家康です)

信長、頭おかしいしエキセントリックです。
このような偏った人が乱世では勝ちます。算命学的に言うなら、上格より下格が優位の時勢です。幕末に活躍した人も下格の人が多いのです。

これからは「品のある人」だの「育ちのいい人」だのなんて、生き残ってけないですよ。だって、そういう人はわかりやすく「信長」じゃないもの。

ガーシーのことを「品がない」って言葉で忌避する人、今の流れがわかってないですよね。ガーシーは時に中っていますよ。流れきてますよ、彼。頭おかしいでしょ。そういう意味で、ガーシーも「信長」です。

『尾州桶狭間合戦』(歌川豊宣画)

信長がなんで桶狭間で勝てたかって話なんです。織田3,000に対して今川30,000。10倍の兵力差で勝っちゃうんですよ。乱世でやらなきゃならないのは、こういう戦い方。こういう戦いができる人が強い。

なら、データ見て論文読んで「エビデンスがー」「ファクトがー」とか言ってたって、そんなロジカルで真っ当なやり方じゃ無理に決まってるじゃないですかー!!
それでは桶狭間で勝てません!!

そのことを、今回の敗戦(決算)で似鳥昭雄会長は心に刻んだのです。
コンサルのデータ分析より、自分の直感のほうが優れていると。

自分を信じる。
とても大切なことですよね。
難しいけれど、大切です。特に今のような情勢では。

ちなみに、似鳥昭雄会長の読みでは、年内は120円を切ることは難しいけれどもやがて円高がきて、間違いなく110円くらいにはなる、とのことです。
これからの為替、どうなるでしょうか。

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