スケール・デメリットの時代~小規模精鋭か、大規模独裁か

ビジネス:スピリチュアルブログ
写真AC

2000年前後、ITバブルが起こりベンチャー企業がもてはやされました。
ベンチャー、つまり「小規模」がもてはやされたのです。

続く2010年代、グローバル化の波の中ではしきりに「スケール・メリット」が叫ばれました。2000年頃とは打って変わって、「大規模」がもてはやされたのです。

さて、そういう中で行きついた2020年代。
今の時代は、「小規模」「大規模」どちらに風が吹いているのでしょう?

コロナ・戦争・物価高 こんな世を生き残る戦略

日本マイクロソフトの元社長である成毛眞さんは、こう言います。

動画 23:08~
ぼくね、小さい会社生き残ると思ってるんですよ

この言葉を聞いて、「はぁ~なるほど。また時代は『小規模』トレンドか」と感じ入りました。

私、成毛さんは10年以上前に「大人げない大人になれ!」を読んで知りました。「面白い人がいるものだなぁ~!」と思ったものです。この本の中に紹介されていた本はかなり読みました。ご冗談でしょう,ファインマンさんなんか、成毛さんが紹介してなかったら一生読まなかったと思います!

マリス博士の奇想天外な人生も成毛さんが紹介されていて読みました。コロナ禍になってまたマリス博士のお名前を見ることになって、その巡りあわせ(シンクロ?)に驚いたものです。

成毛さん、上の動画内で自分がFIREの走り的なことをおっしゃっていましたが、「確かに!」と思いました。40代で激務な仕事をやめて、あとは好きなことでマイペースに生きていく。FIREしたい方は成毛さんの生き方がお手本になるかもしれませんね。

(すでにお金はたくさんあるので)食うために本を書いているわけではない。
成毛さんはそうおっしゃいます。
でも2040年の未来予測は13万部のベストセラーで、印税収入は実に2000万円以上入ったようです。すごいですね~!

さて、そんな成毛さんが「小さい会社は生き残ると思ってる」とおっしゃっているわけです。

あれだけ「スケール・メリット」が叫ばれ、小さなところは生き残っていけないと叫ばれていた10年前とは雲泥の差ですね。ですが、それが時の移り変わり、バイオリズムなのでしょう。

易経の説くところと同じですね。
平らかにして傾かざるなく、行きて帰らざるなし。

もっと抽象化すると、「動乱の時代はまず小さく始めよ」ということなのかな、とも思います。

2000年前後、なぜ「ベンチャー」がもてはやされたのか。
それはインターネットという新しいツールが普及した時だったからです。

新しいことをはじめるには、組織の大きな伝統的企業では腰が重くなってしまいます。それはある意味正しいふるまいです。規模が大きくなったら動きだすまでにはコンセンサスの形成など根回しが必要となります。でなければ組織内の秩序を乱してしまう恐れがあるからです。

新しいことをはじめるには、小規模ベンチャーはうってつけ。
Amazonだって小さな家のガレージからはじまった企業ですし、Appleだってそうです。ヒッピーの怪しげな若者二人が実家のガレージで始めたビジネスです。

算命学では「最下層からこそ次の時代を作る人が現れる」といいます。その法則通りですね。アメリカの名門大学(アイビー・リーグ)であるイェール大学の若き助教、成田悠輔さんも東京都北区の貧困家庭の出です。天才は往々にしてそういうところから出てきます。

なぜ「小さな企業」が有利なのか。
それは小回りが利くからです。
意思決定が早く、急な変更にも柔軟に対応できます。

変化の急な時代には、小さな組織が良いのです。
逆に安定期には大企業が力を発揮します。同じことの繰り返しが効くので、大人数で大規模に大きくビジネスを動かす形態が有利になるのです。

このコロナ禍からロシア-ウクライナ戦争という変化の大きな潮流に在っては、嵐にもまれる木の葉のごとくきりもみに遭うこともあります。それを立て直すには、大規模より小規模のほうが「次にどの戦略をとるか」を決めやすいでしょう。

別の視点から見ると、大企業が多くの人を抱えるだけの体力がなくなって人材を放出し、結果的には小~中規模になる(もしくは吸収合併されたり倒産する)こともありうるでしょう。

変化の大きな時代は、そういう動きになるのです。

この時代を生き残れる企業、つぶれる企業

じゃあ2020年代においては、大企業は軒並み縮小・倒産しかないのか?

そんなことはないでしょう。
生き残る企業は残ります。
逆に、小さなところだってつぶれるところはつぶれます。

その差は何か。
私は「意思決定の速さ」が左右する一要素だと考えます。

先ほど「小回りが利くから小規模が有利」と書きました。そして、大企業は小回りがきかないから不利だと。
ここで「小回りが利く大企業」ならば、変化の大きな時代でも有利に立ち振る舞うことができるのです。

でも、小回りが利く大企業って矛盾していますよね。
「午前2時に食べても太らないラーメン」みたいな響きがします。
どうやったらチート的にそうなれるのでしょう。

それは、独裁です。
経営者(もしくは少人数の幹部)が意志決定をして、トップダウン型に経営する企業なら、規模が大きくても意思決定のスピードを上げることができます。

ただ、独裁・ワンマン型経営は経営者の資質が大きく問われます。有能なだけではなく、人心を惹きつけるだけの圧倒的なカリスマ性が必要なのです。これはなかなか難しいこと。まさに「午前2時に食べても太らないラーメン」。

しかし、自信をもって決断し、結果を出すことのできる経営者ならばこの矛盾した困難すら解決してしまいます。

イーロン・マスクは「ホッコリまったりオウチ時間」的なこのご時世に、週40時間はオフィス出勤をするよう求め、「もし姿を見せなければ、あなたが辞職したとみなす」と強硬な姿勢を見せました。

従業員にこんなメールまで送っています。
「あなたがより地位が高いほど、オフィスにあなたの姿が見えるべきだ。だからこそ私もずっと工場に住んでいた」

工場に住んでいたことを誇るなんて、そんなのブラック企業だ!と非難されそうです。しかし、それが通ってしまう。それがマスク流。

この強烈なリーダーシップこそが、テスラの原動力なのですね。
トップがトップダウンに「やれ!」と人を動かす。そして、それで実際に人が動くほどのカリスマ性や人間力を備えている。言葉に説得力があるわけです。

逆に、いくら小規模な企業やフリーランス個人事業主であっても、意思決定が遅い場合は波に乗っていけないでしょう。優柔不断に「どうしよう、どうしよう、どうしたらいいのだ」とグルグル悩んでモヤモヤしちゃう人は、不利な立場に置かれるでしょう。

だから、運動!
エネルギーを頭にためていないで、肚に落とすことが肝要です。
陽キャ・体育会系しか勝たん!!

そして、即断!即決!即実行!

これからの時代は、たとえ組織に属していたとしても、個人として小回りを利かせて柔軟に対応する姿勢が大切になるでしょう。

そのために大切なのが直感を磨くこと。
そして、その直感に従う勇気を持つこと。
意思決定として一番速いのは、なんといっても直感ですから!

自分の感覚が信頼できるように、アンテナを磨いてくださいね。
そうすれば、変化の多い世相でも、うまく波に乗っていけます!
大丈夫!あなたならできます!!

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