企業のバイオリズムとグーグル帝国の落日

ビジネス:スピリチュアルブログ
写真AC

こんにちは、Nozomiです。
相変わらず私は岡田斗司夫さんの動画を見ています。
そして、岡田さんの動画の中でこんな話をされていまして。

動画 2:10頃〜

(ヒューレッドパッカード社で人事担当をしていた経歴を持つ)樋口弘和さんという社長さんと対談したときの話が衝撃的だったんです(中略)。

(樋口さんは独立後に)年間100社を超える企業の採用業務や組織コンサルタントをしてたすごい人なんですよ。
その人がグーグルなど超巨大IT企業の役員クラスに質問したことがあったと。
「あなたの会社ではどういう人材を求めてるんですか」
そう聞いたら
「good natured person」
という返事が返ってきた。

good natured person、「生まれつきいいひと」ですよね。つまり「好人物」なんですけれども。
GoogleやFacebookの採用方針は「何でもできる超天才」とか「すごい頭のいい人」とかを、実は求めてないのです。
割と人柄で、最後の最後は選ぶと。

なぜこういう採用方針になったのかというと、インターネットというインフラが整えられたことによって、スキルを持った人材が使い捨てになったからですね。
ものすごい天才がどこにでも世界中みつかるわけで、本社にわざわざそんな人を置かなくても「いくらでも世界中に転がってるんだから外注として雇えばいいんだ」という考え方になると。(中略)

優秀なやつはアメリカに住んでなくてインドでもどこでもかまわない。そんなの外注でいい。本社に置きたい人材は「周りの人の邪魔をせずもめごとを起こさなくて楽しく協力しあえるgood natured person」。
優秀な人はあっという間に競争をはじめて、その競争がすぐに足の引っ張り合いになるからなんです。そういう人がいると会社の中で仕事が止まってしまう。(中略)

最先端企業では一昔前のエリートってまだいるんですけれども、どんどんエリートっぽい人って少なくなってるんですよ。そうじゃなくて、いかにもセンスが良さそうで誠実な人が多いんですね、面白いことに。(中略)

例えばDMM.comとかアメーバとか、ああいうところにいくと現場の中堅社員若手社員って本当にみんなおしゃれでセンス良くて、なのに軽薄ではなく誠実なんです。コミュ力も高い。

ね、私が最近「チー牛はダメです! いくらあなたの内面が美しくて素晴らしくて輝ける魂でも、身なりに気をつかわない人は認めてもらえないですよ!!」って口を酸っぱくして言っている理由が、ここにもありますね。ちなみにチー牛とは以下の画像のような状態です。

垢抜け、大事!
Youtubeで「垢抜け 性別 自分の年代」で検索したら、垢抜け方法が出てきますので、ぜひぜひ、垢抜け、これまで意識してなかった方は大切にしてみてください! 清潔感のある外見を手に入れたら、本当に人生変わります!!

あとコミュニケーション能力!
コミュ力も、今の時代は基礎中の基礎ですね。コミュ力がある人って、何やっても上手く行く! 逆に、コミュニケーション能力の低い人は素晴らしい才能があっても、花開けないことが多いです……。涙

コミュ力は、基本中の基本!
やっぱり、今の時代素敵に輝ける人って、みーんなコミュニケーション能力抜群です!!
コミュ力、すなわち愛ですね♥

私はコミュニケーション能力の高いあなたを心からリスペクトいたします。
なぜなら、コミュ力がある人は、それだけで生きてる価値があるからです!
「生きてる意味がわからない?」そんなこと考えなくていいんです。だって、あなたにはコミュニケーション能力に優れた価値ある人間なのだから!!

私はコミュ力のいる人と一緒にいると大変楽しいです。コミュ力のある方と過ごせる時間は、いつも宝物みたいにキラキラしています。本当に、素敵な人生のワンシーン……。
コミュ力のある方に、感謝、です!

グーグルはすでに衰退しているのでは疑惑

さて、本題にはいります。

岡田さん(樋口さん)のおっしゃるこの言葉。

  • GoogleやFacebookの採用方針は『何でもできる超天才』とか『すごい頭のいい人』とかを、実は求めてない
  • 本社に置きたい人材は「周りの人の邪魔をせずもめごとを起こさなくて楽しく協力しあえるgood natured person」。
  • 最先端企業では、いかにもセンスが良さそうで誠実な人が多い

これを見て、私、「はぁ〜。グーグルやフェイスブックも、“成熟企業”になったのだなぁ〜!」と感慨深く感じました。

私、世代的に、グーグルの成長やフェイスブックの黎明期を、まさにリアルタイムで見てきた人間です。自分がビジネスを立ち上げて何とかやってきた経緯と重ねると、ある意味、「伴走してきた仲間」とすら思える存在です。ものすごく一方的にですが。笑

10年前のグーグルやフェイスブックがいかに尖っていて、革新的で、それゆえに輝いていたか。その様子を、青春時代に聴いてきた音楽のように記憶しております。

あの、グーグルが。
フェイスブックが。
企業として成熟し、円満な人材を求める大きな組織にまで発展した。

易経的に表現するなら「地天泰」ですね。
小往き大来る。吉にして亨る。
陰と陽が調和して、上手く行く時です。

なんだか感無量ですね。
2022年の今、スティーブ・ジョブズが生きていたら、アップルもそういう道を選んだのでしょうか。(もしくはジョブズ二度目の文字通りのFIRE(解雇・アーリーリタイアメント)になったのかも!?)

人間だけではなく、企業も成長します。まるで、生き物のように。
成長し、成熟し、そして衰退します。

私、ちょっと意地悪く思っちゃたんです。
「なるほど。グーグルは今や“周りの人の邪魔をせずもめごとを起こさなくて楽しく協力しあえるgood natured person”つまりは、調整型人間を求めるような成熟企業になった。ならば、5年後10年後には大企業病に苦しむ衰退組織になる可能性があるのか」と。

かつての日本もそうでした。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の頃、GNP世界2位の経済大国であった頃、サラリーマンにも政治家にも求められる資質は「波風立てずに丸く収める穏やかさ」でした。

いくら実務能力が高くても、人の間に入って「まあまあまあ」と穏便に済ます調整能力の低い人間は、役員や経営陣のポストはなかなかまわってこなかったんです。調整能力こそが、出世街道へのパスポートでした。

東洋の占術で表現するなら、Googleはもう既に旺じ、休(衰退局面)に入っているのかもしれません。偶然にも、私は2/5のメルマガでこのように書いたばかり。

時はめぐり、2020年代。
「Z世代」とよばれる若者たちの台頭する令和の時代になりました。 
そこで私は「へぇ〜Z世代かぁ。今の若い子ってどんなかんじなのかなぁ〜」と、Z世代に関するマーケティングレポートを眺めたんですね。

するとです。
こう書いてあるではないですか。
「Z世代はグーグル検索の結果を信頼しない」と。

「えっ、そうなの? 確かに、ここ5年くらいでグーグルの検索結果って『それが知りたいんじゃないんだけど!』って感じで、精度が落ちた感じはしたけど、若い子もそう感じてるんだ!」
私はちょっと嬉しくなりました。

更に読み進めていくと、こんなことが書いてあるんです。
「Z世代がグーグルの検索結果を信頼しないのは、掲載順位はあくまでもSEO対策をしているかどうかで変わり、情報に価値があるかどうかで表示の順番が決まっているわけではないと考えるからだ」

ヒエー!
SEO対策、逆効果ではないですか!!

「Z世代は検索結果の順位よりも、口コミや周りの人からの評価を参考にする」ともありました。

2/5 リンデンバウムメールマガジン

そうなんですよ。
私、ここ5年位で「グーグル検索って、精度下がったな」って感じるようになったんです。

以前は1ワードでパッと「見たいページ」が見つかったのに、今は2〜3ワード入れて検索しないと目的のページにたどり着けないことが増えました。これも「内容の薄いページがきちんとSEO対策することで掲載順位が上がってしまった」結果なのでしょうか。

成長し、大きな組織へと成熟した大企業が調整型人材、つまり「周りの人の邪魔をせずもめごとを起こさなくて楽しく協力しあえるgood natured person」を求めるのは自然な流れです。

組織が大きくなってきたら、少しのミスが命取り、あまりにも大きな損失につながる場合があります。

例えば、フォロワー数10の個人SNSアカウントなら、かなり自由に好き勝手に、時には暴言を吐いてもそれほど痛手にはなりません。それでリアル人生に影響することすらあまりなかったりします。

しかし、フォロワー数10万人の企業のSNSアカウントで、すこし刺激的な発信をしてしまったらどうでしょう?
まずいですよね。

大きな企業では、少しのミスで大きな損失を出してしまいます。ですから、「周りの人の邪魔をせずもめごとを起こさなくて楽しく協力しあえるgood natured person」、こういった人材を採用することは大げさではなく組織の生命線です。採用時に過去のSNS発言、裏垢まで調べ上げるのは当然のことと言えましょう。

人間的に成熟した「いい人」たちが集まった大組織。
なんだか、とっても素敵な世界に見えますよね。
繁栄の匂いしかしません。

――が、この「もめ事を起こさずいつも笑顔で丸く収める」ホワイト系の人間ばかりになった組織は衰退をはじめます。

そうでしょう。
無難な波風立てない「まあまあまあまあ、ここは一つ」が得意な上司があふれた大企業。そんな日本の多くの大企業が、どうなったか。私たちは目の当たりにしてきました――というか現時点でもなお、目の当たりにしている最中なのかもしれません。

そして、それは日本企業だけではなくグーグルもフェイスブックも、同じ道をたどろうとしているのかも、しれません。

調和のとれた「地天泰」の状態は「平らかにして、傾かざるは無し」とも言われます。つまり、完成して調和して「まあまあまあまあ、ここは一つ」が通る状態になると、衰退がはじまるという意味もあるのです。

しかし、それが悪いというわけではなく、バイオリズムの一局面、ダイナミズムの一部にしかすぎません。おごれる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し。猛き人もついには滅びぬ、ひとえに風の前の塵に同じ。

衰退した企業が全て終わってしまうわけではありません。
ドン底を味わい復活した企業も、世にはたくさんあります。
長い冬の後には、春が来る――これもまたバイオリズムであり、宇宙の法則です。

衰退をとげた後、復活を遂げるのか、それとも終焉を迎えるのか。
それはいかにして改革できたか、今までのやり方を手放し、新たな風を迎えることができたかどうかにかかっています。

今のグーグルは、「周りの人の邪魔をせずもめごとを起こさなくて楽しく協力しあえるgood natured person」を選ぶことが最適解でしょう。

しかし、10年後、そのgood natured personが上層部を占めるようになったころ、 good natured personではないタイプの人材を入れられるかどうか。ギスっても構わないからバッサリ改革を断行できる人材を受け入れられるかどうか。

ここで、グーグルが衰退するのか、復活するのかが決まるのでしょうね。

すべてのものは、変化する。
あのグーグルですら、変化する。
そんなことを感じたこの頃でした。

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