会社という生き物~あなたの会社はどんな”人格”?

ビジネス:スピリチュアルブログ
写真AC

映画「ハウス・オブ・グッチ」では、このようなナレーションが流れます。
「現在のグッチに、グッチ家の人間は誰もいない」

これは何も珍しいことではなく、むしろグッチは創業者の孫の代まで受け継がれていた時点で息の長い創業家(?)だったと言えましょう。
だって、シャネルだってディオールだってサンローランだって、誰一人として血族が継いでませんからね。すべて、血ではなくミーム(スピリット)によって受け継がれています。

この事実を改めて眺めて、こう思いました。

Nozomi
Nozomi

会社とは、誰のものなのだろう?

たぶん、自分で起業された方は自分の会社を自分のものだと思っていらっしゃるでしょう。そして、会社に愛着や所属意識を感じている社員も、「うちの会社」「自分の会社」という表現をすることでしょう。

しかし、実はそれは幻想にすぎません。

「サピエンス全史」でハラリは人類は、会社における有限責任という幻想を生み出したことを述べています。

もしプジョーの創業者一族のジャンが13世紀のフランスで荷馬車製造工場を開設していたら、いわば彼自身が事業だった。もし彼の製造した荷馬車が購入後一週間で壊れたら、買い手は不満を抱き、ジャンその人を告訴しただろう。(中略)

彼は、工場のせいで抱え込んだ負債がどれだけの金額にのぼろうとも、すべて支払う全面的な義務を負わされるのだ。 もしあなたが当時生きていたらおそらく、自分の事業を始めるのに二の足を踏んだだろう。そして、このような法律上の状況のせいで、起業家精神が現に抑え込まれていた。

人々は新しい事業を始めて経済的な冒険をすることを恐れた。家族を貧困のどん底に突き落とす危険を冒すだけの価値があるとは、とても思えなかったからだ。  だからこそ、人々は有限責任会社の存在を集団的に想像し始めた。そのような会社は、それを起こしたり、それに投資したり、それを経営したりする人々から法的に独立していた。その手の会社は、過去数世紀の間に、経済の分野で主役の座を占め、ごく当たり前になったため、私たちはそれが自分たちの想像の中にのみ存在していることを忘れている。(中略)

想像してみてほしい。もし私たちが川や木やライオンのように、本当に存在するものについてしか話せなかったとしたら、国家や教会、法制度を創立するのは、どれほど難しかったことか。

想像上の現実は噓とは違い、誰もがその存在を信じているもので、その共有信念が存在する限り、その想像上の現実は社会の中で力をふるい続ける。シュターデル洞窟の彫刻家は、ライオン人間の守護霊の存在を心の底から信じていたかもしれない。

魔術師のうちにはペテン師もいるが、ほとんどは神や魔物の存在を本気で信じている。百万長者の大半はお金や有限責任会社の存在を信じている。人権擁護運動家の大多数が、人権の存在を本当に信じている。

2011年に国連がリビア政府に対して自国民の人権を尊重するよう要求した時、噓をついている人は一人もいなかった_国連も、リビアも、人権も、すべて私たちの豊かな想像力の産物にすぎないのだが。

サピエンスはこのように、認知革命以降ずっと二重の現実の中に暮らしてきた。一方には、川や木やライオンと言った客観的現実が存在し、もう一方には、神や国民や法人といった想像上の現実が存在する。

時が流れるうちに、想像上の現実は果てしなく力をマシ、今日では、あらゆる川や水やライオンの存続そのものが、神や国民や法人といった想像上の存在物あってこそになっているほどだ。

サピエンス全史(上) 文明の構造と人類の幸福 サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福

スピリチュアルな見方をするなら、会社、組織というのは”それそのもの”が一つのエネルギー体であると言えます。ですから、占いでは会社の設立年月日において、その会社の”性格(性質)”を観るという占技があったりします。

経営をされている方は、この会社という「じゃじゃ馬」を感じたことがあることでしょう。経営者である自分や重役、社員が「こうしたい、こうしよう」と思って動いているのに、なぜかあらぬ方向に物事が転がっていく。つまり、「じゃじゃ馬がいうことを聞かない現象」がたびたび起こるのです。

これは、組織が大きくなればなるほど、はっきりと認識されるようになってきます。小さなうちは、ワンマン社長とかワンマン会社とか言われるように、経営者のエネルギーの範囲のなかにすっぽりと収まっていて、じゃじゃ馬ぶりを発揮することはそれほどありません。

コンテンツなんかもそうですね。鳥山明さんは「ドラゴンボールは私の手から離れました」とおっしゃいました。確かに自分が生み出した作品。けれども、アニメになり、映画になり、ゲームになり、様々な人が関わるコンテンツになったわけで。

そうなると、作者自身がこうしたいああしたいと思っても、なかなか通らないことも出てきます。「ドラゴンボール」というお化けコンテンツが意志をもった生き物のように大きく成長を遂げたわけです。これは他のコンテンツ、例えば鬼滅の刃や呪術廻戦でも似たようなことが起きていることでしょう。

そう考えると、自分の会社という「エネルギー体」がどんなものなのか、ちょっと興味がわいてきませんか。前になんでも擬人化するのが流行りました(実際会社も擬人化されたりしました)が、あなたの会社は、どんな”キャラ”をしているのでしょう?

そして、それはあなたと相性の良いタイプでしょうか?
複数の会社をもっているならば、どの会社がどんなキャラ担当でしょう? そのキャラの配置は、バランスが取れていますか? お互いに仲良くシナジー効果を生んでいますか?

心理学の手法でゲシュタルト療法というものがあります。その中に「エンプティ・チェア」というテクニックがあります。椅子を二つ用意して、一つは自分が腰かけ、もう一つは「自分が対話したい存在」が腰かけていると想像するのです。

自分がまず、相手(空っぽの椅子)に向かって、話しかけたい言葉をかけます。
そして、話したいことを話し終わったら、次に相手の椅子に腰かけて、相手になった気分で言葉を発してみるのです。

これ、一見ちょっとバカバカしいと思われるかもしれません。
でも、やってみると、すごく面白い!
「ええっ!?そうなるの!?」って思いもよらない言葉が自分の口からポンポン飛び出して、大いなる気づきを得られることがあります。

例えば、私が「リンデンバウム」とこのエンプティ・チェアを使ってお話してみた時はこんな感じでした。

Nozomi
Nozomi

もう17年目!すごい!
あなたとはもうそんなに長いお付き合いなのね。
私、変わっていかなきゃって思ってるの!そこであなたの意見を聞きたいわ!

Lindenbaum
Lindenbaum

そんなにがんばらなくていいのよ
ちゃんと流れのままに順調にいってるから
確かに、変化はするわ。変化は必要だわ。
だけど、それは必要な変化だし、流れの通りに順調に変わっていくのだから

そんな方に力入れて頑張ることではないわよ。大丈夫大丈夫

こんなかんじで、スピリチュアルサロン「リンデンバウム」は、かなりのゆったり癒し系でした。設立したときの命式(2005年12月)見ても、確かに見事に私を補完してくれる金と水の多い命式なんですよね~。しかも戌亥天中殺でスピリチュアル!

あなたの”会社”は、どんな意志を持っていますか?
それを知ることで、実は今なぜか理不尽に面していて解決不能であると思い込んでいる問題が、あっさり解決してしまうかもしれません。

意志をもっているのは、目に見える存在だけではありません。
目に見えない存在にも、意思があります。
そして、組織や会社といった集団にも、独自のエネルギー体を生み出す力があるのです。

ちょっと現実離れして感じるかもしれませんが、「そういう視点もあるのかもしれない」くらいに頭にとどめていただけたら嬉しいです。
会社は、生き物。

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