東京都のコンサルファーム経営者様からリクエストを頂きました。
ありがとうございます!
Nozomi様
はじめまして。半年前ほどからメルマガを拝読しております!
今回経営に関するリクエスト記事を募集していただけるということで、スピリチュアルな視点から意見を聞けるというのはなかなかない機会であり興味深く感じました。私からは従業員定着率の向上方法の記事をリクエストします!
以下、私の現在抱えている課題の詳細です。
自分はコンサルティングファームを経営し、クライアント企業様にソリューションを提供しております。
私の悩みは先ほど挙げた定着率の向上、言い換えると離職率の高さです。
Nozomiさんもご存知かと思いますが、最近の東大や京大など有名大学の卒業生は官僚にはなりません。コンサルやメガバンク、商社など民間に行く学生が多いです。
我が社にも優秀な人材が多数やってきます。昭和の時代なら大蔵省で出世頭になったような人材です。
とりコンという言葉を耳にしたことがありますか。
「とりあえずコンサル」の略で学生が使う若者言葉です。どこに就職したらいいかわからないから、とりあえずコンサルでもやっておくか。そんな心境を表す言葉です。
言ってしまえば、コンサルになる若手はどうしてもコンサルになりたいと思っているのではなく、なんとなくコンサルになっちゃったという人が一定数見受けられます。残念ですがそれが現状です。
まるである程度理系科目ができるから医学部に進学してなんとなく医者になるという現象と相似形です。ですが、コンサルも医者もモチベーションなしになんとなく続けられるような仕事ではありません。
とりコンでも多くの若手は優秀です! ポテンシャルは高いです!
だけどやめてしまいます。
(Nozomi注:ここから個人情報にふれる内容なので、一部中略いたします)
自分はどうやったらこのポテンシャルの高い若者たちを上手く伸ばしていけるのか。それが現段階の課題であると認識しております。
最後に経営者視点での本のおすすめということで、一冊あげさせていただきます! おそらくNozomiさんは既読と思いますが……。
自分の愛読書はカーネギーの「人を動かす」です。カーネギーを師として精進したいです!
お互いに来年は飛躍の年になるといいですね! お互いがんばりましょう! 長文失礼いたしました。
わー!
これは、難しいー!
なんで難しいかてカーネギーの名著「人を動かす」出されちゃったからですー!笑
すなわち、マネジメントについて非常に勉強されていて通りいっぺんのことはすでにわかっていらっしゃるということです。
普通にマネジメント論とかリーダー論とか、そんなこと書いても意味がないということです。
これは
実に
スピリチュアルに行かねばなりませんね!
いやそれがお前の専門だろうとツッコまれてしまうかもしれません。その通りです。
わかりました。真面目にスピリチュアルします!
一生スピリチュアルします!
お名前を何とお呼びしていいのかわからないので、師の名をとってデールさんとお呼びいたしますね。
スピリチュアルにみると、定着率の悪さ=離職率の高さという現象はどのように解釈できるのでしょう?
それはズバリ「縁の薄さ」です。
これは恋愛関係だろうと師弟関係だろうと主従関係だろうと同じなのですが、縁がある状態って関係が切れないんです。たとえ相手に対してネガティブな感情を持っていたとしてすら、ずるずるずるずるって続いてしまう。それが「縁のある状態」。
逆に縁のない状態だと、どれだけがんばっても切れてしまいます。
努力じゃないんですよね、縁って。流れだから。
なんていうと「自分でできることはないってことか!」ってなっちゃいますね。うーん、それもある意味正解です。
しかし、なぜ縁ができる人と縁ができない人がいるのか?
マクロの視野から見ると、今は人と縁ができにくい環境になっています。
SNSで簡単につながれるように見えて、本当の深いつながりは難しい。社会的に人と人があまり交わらないようなシステムになりつつあります。コロナは象徴として一番わかりやすい現象ですよね。
ですから、デールさんが悩んでおられる「自分が未熟で努力が足りないから部下が離職してしまうのだ」という解釈は見当違いとなります。マクロがそうだったらミクロでもそうなりますよ。普通にやると。
だから、普通にやらないことが大切になります。
というか、スピリチュアルサイトにリクエストを寄せる時点で、普通にやらない気持ちがあるってことですよね!?
普通にやると、今の時代落ちていきます。
それは以下の記事で書いた通りです。
ですから、チームマネジメントもちょっと変わったやり方、王道を貫くにしても今までとは違った視点が必要になってきます。
カーネギーの「人を動かす」。この本の付章。デールさんはこのオマケの章を見てどう思いましたか?
「なんでビジネスの本に『幸福な家庭をつくる七原則』なんて書いてあるんだ!?」
そう思いませんでしたか?
いや、ここなんですよ。
古代中国の儒家の思想でも「天下を上手く治めるには、まず家庭を円満にすべし」ってあるんです。そこと全く同じことを、カーネギーは示しているんですね。神田昌典さんの成功者の告白でも、不倫して家庭がぼろぼろになると事業も上手くいかなくなる様子が描かれています。そういうことです。
すなわち、情的コミュニケーションをとらないと、ミクロレベルでは上手く回らないということ。
でも、名だたる大学を卒業した優秀な学生さんたちが、情的レベルでのコミュニケーションが上手いかって言われると…………現場を見ているデールさんが一番わかると思うんですが、そうとも、限りませんよね?
だって、彼らは勉強することに関しては非常に優秀でも、データを集めてその正当性を説明することに対しては優秀でも、相手の心の機微を察するコミュニケーション能力に秀でているかというと、それはまた別問題となるわけで。
バレーボールが上手い人が野球も上手いわけではない。
名選手が名監督になるわけでもない。
偏差値の高い人間が情的レベルでのコミュニケーションが上手いわけではない。
ぶっちゃけ、ここじゃないですか?
でも、私もそうだったからわかるんですけど(多分デールさんもそうではないですか?)、ちょっとだけお勉強のできちゃった人間ってプライド高いんですよ。昔から「頭が良い」って周りの大人たちから言われて育つと、まあ、そりゃプライドも高くなりますよね。(私は就職で失敗して、そのプライドをベッコリおられたわけですが。わはは!)
そして、ロジックを組み立てるのは上手い。完璧な理論構築をします。
そしてクライアントに完璧なデータを提示し、完璧なロジックでプレゼンします。完璧です。テストなら100点間違いなしです。
でも、それでクライアントが「Yes」と言うか?
違いますよね。
そこで完璧な理論構築をしたにもかかわらず「No」を突きつけられてしまった優秀な人って、大きく混乱すると思うんです。「なぜこれで納得しない!?今提示したデータは完璧なのに!!」
完璧なロジックで臨んだ結果、今までなら100点の実績を出せたのに、なぜかダメ出しされるんです。もう、心ポッキリ折れちゃいますよね。だって、理論は完璧だったんですよ? 自分の何が悪いんだかわからないんですよ?
そこで情的コミュニケーション、人間の情の機微がわかっている人間なら、完璧なロジックが通用しなかった理由を推察できます。
「ああ、専務派の横槍入ったってことか。まったく、くだらない派閥争いなんかやってるから衰退するんだっつの」
「うわ~今日機嫌悪いな~。前のコンペの時は何言っても君に任せるって言ってたのに。また奥さんと子どもの受験のことでケンカしたのか」
「鈴木さんと高橋さんは同期だったって話だよな。そりゃ鈴木さんが肩入れしてるプロジェクトに高橋さんは無茶ぶりしたがるよな。バカバカしい」
こんな「人間心理の下らなさ」を理解していたら、完璧なロジックが通らなくても心が折れずに済みます。原因を推察して対策を立てることも可能です。
でも、一生懸命勉強ばかりしてきた人間に、そんなことできるようになれってなかなかハードル高くないですか? 物理工学専門にやってきた人間に、いきなり大正時代の文学を研究しろって振るようなものですよ。
コンサルってUPorOUTってイメージがありますけど、離職する人がすぐ次のファームが見つかってるってわけでもなくて「ただ辞めたいから辞める。予定は未定」で退職を選ぶ人のほうが多いのではないでしょうか。そして「自分はここでは成長できないと思います」という言葉を残す。
プライトの高い人間の「自分はここでは成長できないと思います」を翻訳すると「この環境では劣等感を覚えるからもう嫌です」になります。
学業では優秀だったのに、コンサルとして優秀な数字を出せない自分なんて、受け入れられないのです。
でも、それはデータ処理が下手なわけでも理論構築が未熟なわけでもありません。そう、デールさんがおっしゃるとおり、元来そういう方々は優秀なんです!
ただ、コミュニケーション能力、そしてコミュニケーション能力を伸ばすための想像力が足りていないだけ。そこを伸ばせば、ポテンシャルは十分にあるのだから、きっとコンサルとして輝いていけることでしょう! つまり、仕事にやりがいを感じてやめようと思わなくなる。
じゃ、想像力をどうやって伸ばしていけばいいのか。
どうやったら情的コミュニケーション能力が向上するのか。
これを伸ばすために必要なのがズバリ、カーネギーの提示した「幸福な家庭をつくる七原則」です。
デールさんは今パートナーはいらっしゃいますでしょうか。もしくは恋人は?
パートナーに対してこの 「幸福な家庭をつくる七原則」 を意識して3ヶ月ほど実践してみてください。この問題において、最も深い学びを提供してくれるのがパートナーとの情的関係だからです。バタフライエフェクトじゃないけれど、離職率の下降には一見なんの関係もなさそうなパートナーとの感情を伴った関係が必要なんです!
パートナーシップって、 魂を磨いて成長させてくれますからね。
パートナーとの関係って、本当に自分の内面の鏡です。
パートナーがいると、人生って本当に豊かになりますよね!
自分が情的関係を味わっていないのに、他者にもそれをアドバイスするのはとても難しいし何より説得力に欠けてしまいます。パートナーと深く情的に結びつけるよう、それがミッションだと思ってこなしてください。
そうすると、勉強ばかりしていて情的に未熟な優秀な若手に対して「どのように相手を読めばいいのか」を的確にアドバイスできるようになります。
そして、パートナーと情的な紐帯ができるようになると「ヌメッとした人間」になります。
えっ、嫌な響きですか。
「ヌメッ」。
これが先ほどスピリチュアルな言い方で説明した「縁」なんです。
縁って、ヌメッとしてるとできるんです。
サラッとしてるとできない。
感覚的な話すぎて納得しにくいかもしれませんが、デールさんは理論的な解決策を私に求めているわけではないと思いますので申し訳ありませんがちょっと我慢して聞いていただけたらと思います。
今、弁護士も営業力の無い(≓コミュニケーション能力が低い)人は仕事がないそうですね。コンサルも人気コンサルと不人気コンサルって数字が出るかどうかで判断されがちですけど、意外とこの「人の心をつかめる能力」に左右されているところがあると思いませんか?
この人の心をつかむ能力を一番濃厚に磨く機会が、パートナーシップであり恋愛です。異性はわけのわからない存在ですし、理不尽なふるまいも平気でされてしまいます。それこそが、情的コミュニケーション能力を磨くのに役立ちます。
そして情的コミュニケーション能力が向上した人間は「ヌメッ」としてきます。水もしたたる良い男っていうでしょう。情で人と交われる人間には湿度があるんです。カラッと乾いていてサッパリしてたら、縁ってなかなか続かないんですよね。男でも女でも、サバサバしてる人は友達としてはいい人ですが異性には縁遠くなりがちだったりします。
「この人は自分の手元で育てたい!」
そんな人が入って来た時こそ、「ヌメッ」とすることです。顔面が脂でヌメッとしてちゃダメですよ、そうではなくてエネルギー的にヌメッとするんです。湿度を持たせるんです。そうすると、トリモチみたいに縁をつなげることができます。
情に掉させば流される。
算命学の高尾義政先生は男は情に生き女は理に生きるのが良いとおっしゃいました。それでこそ陰陽のバランスが取れると。
女性の情というのは相手を駄目にしますが、その代わり薄情であればあるほど運をつかみます。
また逆に男性は薄情ですと、成功はなかなかできません。これはバランスということで、男性は縦線ですから理的世界です。
算命学Ⅶ
つまりバランスを取るには情的世界であったほうがいいわけです。
女性はその逆です。
男性はエモーショナルであるほうが中庸になり、女性はロジカルであるほうが中庸ってことになりますね。情の深い男性って、確かに素敵ですね。
情的な自分を育てていくと、自分の元から離れられない人間を量産できます。黒い言い方ですいません。しかし、定着率を高めるって、そういう面もありませんか? ただ給料上げて札束で殴っても、限界はあるでしょう。
こんなわけのわからないへんてこりんな話をしてお役に立てたかどうか怪しいところです。しかし、たまにはこういう話も良いと思っていただけたら嬉しいですね。
経営者限定リクエストは本日26日までです!
時間残り少ないですが、もし当日中に読んでらっしゃる経営者の方がいらっしゃったらぜひぜひお声を寄せていただけると嬉しいです!