占いに支配されない 占いは賢く使おう!

プライベートである方を算命学で観た時に、こう言われました。

あとからネットで自分で干支の占いとか調べてみたんですけど
ネットに書いてあったこととNozomiさんに言われたことって違ってて、Nozomiさんにいわれたことが一番シックリしました

あれってどうやって観てるんですか?

これは、私が「生身のその人のエネルギー」を認識して、その上で命式をかみくだいて消化するからです。命式に「その人独特のエネルギー」というフィルタをかけて観ているということですね。

どんな人にもその人独特のエネルギーがあります。
いくら同じ命式でも、自分のエネルギーをどう使うかで人生はいくらでも変わってきます。それは全く同じ日生まれの双子の人生がおのおの違う形に展開することでも明らかです。

西洋占星術の大家、リズ・グリーン先生は顔も知らないような人の鑑定は行わないそうです。相手とちゃんと会って、話をして、その上でホロスコープチャートを読み解くのでなければ、正確な診断はできないと書いています。

なぜなら、人は星ではないからです。
そして、人は干支でもありません

だからこそ、算命学の宗家である高尾義政先生は「干支を見るな」とおっしゃったのでしょう。命式を読んだ後は、干支のことは忘れてその人を見ろと言ったのです。

しかし、占いに依存しすぎてる人は自分のことを星だと思い、干支だと思いだします。
「私は金星天秤座だからこうする」とか「自分は辰巳天中殺だからこうする」とか言い出します。「オポジションがあるから自分はそういうことはできない」とか「貫索星だから人には合わせない」とか、占いを言い訳に使ったりすらします。

そうじゃない。
いや、確かにそうなんだけど、そうじゃない。

一番大切なのは、星でも干支でもありません。
あなた自身です。
そうでしょう?

占いはあくまでも「型」 魂の形ではない

占いって、勉強するととても良いものだと思います。
なぜなら、宇宙のシステムが幾何学のように美しく整列されていることに気づけるからです。すべてのことがらには巡る時期があり、意味があることに気づけるようになります。

占いは、武道でいうところの「型」なのです。
型をしっかりと学ぶことで全くの素人も上達が早くなります。
型を学ぶことで、鈍っていた肉体の感覚を呼びさますことができます。

しかし、型を学べば実戦で強くなれるかというと、話は別です。
型を学ぶと同時に、相手がいる状態ではどうやって組んでいったらいいのかをまた別に学んでいく必要があります。

占いはこの型です。
人生はこの実戦です。
どちらも両輪のように必要なものです。

占いに偏る(依存する)人は、人の心をないがしろにします。
「この人は乙亥だからチャレンジャーで飾らない人なんだろう」なんて決めつけて、相手の表情や言動に気を払うことなく無神経なふるまいをしたりします。

そうじゃない。
人は生きている。
魂からの発露こそがもっとも基底にあるもので、そこを見た上で占いを活用しなければ意味がない。なのに、占いの理論ばかり振りかざすなら、占いなんて使わないほうがよっぽど良い。

そして、占いばかりに気を取られて「自分の感覚(魂からの発露、内なる声)」を忘れてしまうなら本末転倒です。「私は今年天中殺だから引っ越しはしない」とか言い出すのです。

本当に流れが来てるなら、天中殺だろうがグランドクロスだろうが、自分の感覚を信じてエイッと動いたほうが人生は大きく展開します。そして、奇跡が起きます。人生の素晴らしさを味わえます。

占いという型にはまりすぎると、人生は柔軟性を失います。「型の中のこと」以下のことしか起こらなくなり、新鮮な風が人生に入ってこなくなります。

武道をやっている人ならわかるでしょう。
型を守ったほうがいい時と、型を外したほうがいい時があることを。
占いもそうなんです。気にしたほうがいい時としないほうがいい時がある。

その塩梅がわからない人が占いに依存すると、まったくロクなことになりません。
一番の本質として大切なことは「自分の魂の感覚をつかむこと」なのです。そして相手の魂のエネルギーを見た上で占いを使うなら「その人がより善く生きていく道」を示すこともできます。

一番大切なのは魂です。
自分がどう生きていきたいかと内側からわき起こってくるエネルギーです。
それがつかめるなら、占いなんていりません。占いはあくまでもツールにすぎないのですから。

善く易をおさむる者は占わず(荀子)

(時間の移り変わりのシステムを体感している優れた人は、占わなくても「今はこういうフェーズにあるんだな」ということを自分の感覚で分析できる。直感で道がわかるので、占う必要がそもそもないのだ)

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