スピリチュアルな法則として「自分の感覚を大切にする」ということが声高に叫ばれます。
しかし、自分の感覚を大切にしてみて上手くいかないという事例は枚挙にいとまがありません。
第一、自分の感覚を大切にして上手くいくっていうならスクールカースト下位のコミュ障だって快適に学校生活を送れるようになります。
でも、あなたの感覚は大切です。
それはあなたの魂が発している道しるべだからです。
もちろん、それがエゴで曇っていたり人に合わせることに慣れ過ぎて自分の感覚が分からなくなっていたりする場合は別です。
だけど、ちゃんと感じられているなら、それはまぎれもない魂の道しるべなのです。
じゃあ、なぜその自分の感覚を大切にしても上手くいかないのか。
それは、伝え方が悪いからです。

私は以前より伝え方が9割という本を爆推ししています。
この伝え方が9割では「自分が思ったことをそのままコトバにしない」という大原則が書かれています。
そう。
そうなんです!
自分の感覚をそのまま素直に表現しても、うまくいかないのです!!!
伝え方が9割では、「ノーをイエスに変える3つのステップ」を提示しています。
- 自分の頭の中をそのままコトバにしない
- 相手の頭の中を想像する
- 相手のメリットと一致するお願いをつくる
例えば、あなたが大根が大好きだとしましょう。

今日の晩ごはんは、大根をたくさん食べたい気分だなぁ~
でも、あなたのパートナーは大の野菜嫌い。
大根サラダや大根の煮物を作っても、全然食べてくれないことは目に見えています。「もっと美味しいもの作ってよ」なんて言われかねません。
大根、美味しいのに!
栄養もあるのに!!
消化促進効果もあるのに!抗がん作用まであるらしいのに!!ねえ、ロン毛メガネ先生!!!
なんてエキサイトしてみても、パートナーの野菜嫌いは変わりません。くすんくすん。
なので、自分の感覚そのままに大根サラダや煮物や漬物を作るのではなく、「相手の頭の中を想像する」のです。上の「ノーをイエスに変える3つのステップ」の2番目ですね!

大根は食べたくない
じゃあ、彼の食べたいものって何だろう?
やっぱり、肉か魚よねぇ……
そして、3の「相手のメリットと一致する」料理を探すのです。

じゃあ、ぶり大根って手があるわ!
もしくは、大根おろしを大量に作って、ハンバーグやステーキの上にのせる!これだ!!
こうすれば、自分も好きな大根が食べられて、相手も「美味しい」と言って食べてくれる料理を作れるわけです。
これが自分の感覚だけでつっぱしってたら、「なんで大根ばっかり…」と文句を言われてしまいます。「相手のこと」を考えて、かつ自分の感覚をそこにマッチさせていくからこそ、上手くいくのです。
つまり、表現方法とタイミング。
自分の感覚を現実世界にアウトプットしていくときに、この2つが重要なんです。
そこを何も考えないでただ「自分の感覚を大事に!」「私は自分の感覚をちゃんと尊重するんだ!」って相手に押しつけるから、「ハァ?」と嫌な顔をされて終わってしまうわけです……。
この二元性の世界で生きている以上、アウトプットするからには必ず「対象」があります。「自分以外のもの」に対してアウトプットするからこそ「自分の感覚」を世界に表すことができるのです。
その時に「自分はこれが大事!!!」って自分の気持ちだけでつっぱしっちゃうと、上手くいきません。「対象になるもの」が受け入れやすいタイミングかつ理解しやすい表現方法をとることが大事です。
私が「コミュ力は表現力が命!」「リアクション上手こそがコミュニケーション強者!」と重ねて申し上げますのも、あなたが自分の感覚を上手く世界に伝えていってほしいから。
「ノーをイエスに変える3つのステップ」で、つまずきがちなのが「相手の頭の中を想像する」という2番目のステップ。他人に興味がないと、ここで詰んでしまいます。
例えば、小室圭さんの、例の小室文章。
あれこそ、「自分の感覚」をほとばしらせた28ページの超大作と言えましょう。
でも、「自分の感覚」ばかりで、受けとる側の国民の感覚をまったく無視されていますよね?
「自分が良ければそれで良い」で自分の感覚を振り回しても上手くいかない、大変わかりやすい好例と言えましょう。

なので、他者に興味を持つってスッゴイ大切なこと!
自分の感覚をこの世界で生かしたいなら、他者の感覚を知ること。つまり、孫子の兵法「敵を知り己を知れば百戦あやうからず」はここでも当てはまるということですね。
トランサーフィンでヴァジム・ゼランドが、自分の内的意図をあきらめて他者の内的意図を満たしてやると、いつの間にか外的意図の波がやってきて願いが叶っているというのも、このことです。
他者に興味、持ちましょう!
他人に興味を持てば、上手くいく♪
さあ、あなたの隣にいる人は、今何を欲していますか?
他人に興味を持てば、魂からの大切なシグナルである自分の感覚がいかせるようになる。
逆説的でまるで老子の言葉のようですね。本当にここは二元性の世界です!