ある日こんな話をしました。

私ね、食べるものはすべてオーガニックにしてるの!添加物も排除してるのよ

へえ~すごいね!

毒になるようなものは全部避けなきゃって思って

なるほどね
でもさあ、毒を避けるよりも毒を摂っても体内で解毒できちゃうなら最強じゃない?

それもそうよね~
避けるよりも有害物質が平気になれればいいのにな~
こんなことを話した夜。野口晴哉さんの「体癖」をぺらっとめくったら、こう書いてありました。
医学が複雑な方法手段、多岐多端な衛生方法、その膨大な形になっていることをもって医学の進歩というが、それは間違いであって、人間の体を丈夫にするためには退歩といってよい。
進歩は方向違いの面に現れ、体を丈夫にするということとは違ってしまった。
元来、体の丈夫な状態とは寒暑風湿をものともせず、食べるに選ばず、何でも旨く、働くにはつらつとして疲れず、疲れて快く、眠って快く、守らずかばわず補わずとも、いつも元気で生き生き動作し、その患いも、何もせずにおのずから経過して新鮮活発となり、雨も風も苦とせず、いつも軽快に行動しつづけられることをいうのである。
進歩ということは人間の体の外側で行われ、体そのものの進歩ではなかった。
残念ながら古代人と比べるまでもなく、二、三十年前の人より体力も気力も低下したと見ざるを得ないのである。そのために、かばい守ることが発達普及し、またそのために弱り衰えたのである。しかし平均寿命が延びたという人がある。
個人の寿命の延びたことと間違えているのだろう。寿命の平均指数が上がるということは死亡数の減少を示すもので、従って自然の淘汰が緩慢となったことである。そのためにヘナヘナな人間が守られかばわれて繁殖しているのであるから、寿命の平均指数の上昇そのものが人間の体の弱くなったことを示しているとも申せよう。(中略)
いわゆる平均指数そのものは決して個人の寿命が延びたとか健康度の向上を表すものではない。
体癖 (ちくま文庫) p18~19
いやー!頭にガツンと来る文章!
さすがだわ~。
そうですよ。
その通りですよ。
現代人、メチャ健康志向なのに全然健康じゃないですよ。
「ヘナヘナな人間が守られかばわれて繁殖している」結果、不妊の人間が激増しておりますよ。精子の質は20年前の時点で相当ヤバくなっておりますよ。

うん。
メルマガ読者限定記事で過去にも書いてるけど、もうこんだけ人間増えたら、減るんだよ。子ども、生まれなくなって当たり前なんだよ。
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