スピリチュアルな力(霊能力)のある方。
こんなことを言われたこと、ありませんか。

目に見えないものが見えたり
耳に聞こえないものが聞こえたり
それって統合失調症なんじゃないですか
こうきかれた時、私はこのように答えました。

まあ大体は
そんなもんですね
統合失調症と霊能者の共通点!?
元量子力学者のヴァジム・ゼランドも統合失調症について、こう表現しています。
精神疾患とはいったい何なのでしょうか。
それは人間の魂がバリアントの空間の現実化されていない領域と同調した時に起こります。正常な人間は私たちの住む現実化された世界と同調しているのですが、精神疾患を患っている人は決して病人ではなく、ただ現実化されていない領域で「遊んで」いるだけであり、そのため私たちの観点からは「正常ではない」とみなされているわけです。
超スピリチュアルな夢実現/幸福獲得法―振り子の法則トランサーフィン (超★スピ) p286
これ、私は認知症も同じようなメカニズムで起こると考えています。頭はもう三次元から解き放たれている、つまり融通無碍な時空間につながっているのに、肉体はまだ三次元に縛られているアンバランスによって起こる、と。
だからまあ、「三次元の現実にはないもの」を感じとるのは認知症とか統合失調症と似通った状況とも言えます。「三次元には実存しない周波数帯をキャッチする能力」とでも言いましょうか。
ただ、私と精神病院に入れられる統合失調症の人との間には、決定的な差異もあります。
それは、ズバリ
社会適応力の高さです。
もっとかみくだくと
コミュニケーション能力の高さです。
スピリチュアルな言い方をするなら
グラウンディング力の高さです。
私が日ごろ、このブログで「人見知りは全否定!」「コミュ力大事ー!」「社交力こそ命!!!」としつこーくしつこーく書くのは、意地悪でも何でもなく、スピリチュアルな能力が発達した人が社会不適合だったりコミュ障だったり陰キャだと精神病院に入れられる可能性がでてきてしまうからです。
社会適応能力、大事!!!
伝統的な仏教の修行において、「見えないものを見て聞こえない声を聞いた人」が、なぜ「禅病だ」だの「魔境だ」だのディスられる(つまり「お前はそんな特別な霊能力なんか発達してないぞ、勘違いするな!」と戒められる)のかって話です。
そう、「この世界でのふるまい方」において未熟な人が霊能力だけボーン!と発達しちゃうと、アンバランスなんです。だから、コミュニケーション能力が低かったり、人間関係の機微を理解していない人が、見えたり聞こえたりしても、あえて「勘違いをするな」とブレーキをかける必要があるんですね。
いくら霊能力があって愛のあるメッセージをチャネルできても、社会性の無いコミュ障だとただただキモイだけなんです。せっかくの愛のメッセージが迷惑メールになってしまうのです。
相手を思いやる、すなわち人間仕様の三次元式コミュニケーション能力は、霊能力開発よか数段大事だと思います……。
「霊能者=人格者」ではありません
私も、「自分はガイドとお話してて~」という方には、あえて厳しく塩対応をします。詳しい理由はリピータールームに書いた通りですが、やはり、そういう神秘に対しては慎重な姿勢をとることが大切。経験から、そのように痛感しているからです。
分裂気質こそ、天才の秘訣!?
さて、この霊能者的、社会不適合だと統合失調症扱いされてしまう気質は、クレッチマーの分類学でいうと「分裂気質」にあたります。ちなみに、統合失調症は以前は精神分裂病と呼ばれていましたが、この「分裂」です。
社会不適合だと精神病扱いされてしまう分裂気質ですが、実は優れたリーダーが持ち合わせる気質の一つでもあったりします。(だからこそ、社会適応力≓コミュ力があると大きいんだよ!コミュ力、超大事!!マジ生命線!!)
実際、スゴイ人って頭イカれてるでしょ。
有能な人って大体頭ヤバイですよ。
そこが面白いんだけど。
クレッチマーの分類でいうと、私の場合は分裂気質+粘着気質なんじゃないかなと自分では思います。やせ型(細長型)+筋肉(闘士型)。ウチの家系は多くがこのタイプなんじゃないかな……大体ヒョロガリ+筋肉です。
おこがましいですけど、織田信長と類似のタイプです。
でも、私は最近徳川家康ラブなので、ノッブよりも家康になりたいです。あの腹黒さ、老獪さ、最高。私も我慢強さと粘り強さを持った計算高い家康になりた~い!タヌキジジイ、最高!!
でね、思いません?

一歩間違ったら統失で措置入院なヤバイ遺伝子が、なぜ淘汰されずに現代まで生きのびてるんだよ
精神科医の故・小田晋先生はこうおっしゃいます。
統合失調症には遺伝的な要因があり、本人の社会適応にとっては非常に不都合な症状であるという。生物学的に考えればこのような遺伝的形質は自然選択によって減少し、消滅するはずであるが、そのような傾向は少しも見られない。
これは統合失調症の人の中に、種としての人類に必要な素質を持つものが出てくるためなのだという。その素質が、オデッセウスのように敏感な、危険の予兆を察知するような能力、それから物事の表面からは見えない本質を見抜く能力、いわゆる先見の明と言われるようなものがある。
また、他の人間とうまく付き合えないのは、逆に言えば他の人間と同じことを考えないから物事の別の側面が見える。他の人に合わせないということは独特の活動ができる。
そういう性質を持った人間がいることが、群れが生き残るために役立つから、淘汰されないのだという。
例えば、眠狂四郎や机龍之介のような、身体が細長型で色が青白くて無口でクールな感じのする男が女性にもてたりする。後で痛い目にあうのがわかっているのにそういうクールで冷たい男に惹かれる女性が後を絶たないのは、そういう人物の子孫が残ることが群れ全体の生き残りに役に立つという比較行動学的な、いわば本能によるものだというのである。
指導者の精神構造―時代を動かすリーダーたちの内面をさぐる p86~87
小田先生はそんな統合失調症的な分裂気質をもつ人間の例として、豊田佐吉を挙げます。名字でピンと来た鋭い人もいらっしゃるかもしれません、トヨタ自動車の産みの親、ルーツになる人物です。

佐吉は自閉的で空想的で、周りから被害関係念慮を持つような性格でいながら、統合失調症とは全く正反対の人格を形成していく。
その要因はいくつかあるが、やはり発明が大きい。彼には、自分のアイデアを機会の改良につぎ込んでいく大工としての腕があった。しかも、佐吉がやろうとしたのは当時すでにあった機械の改良という現実的な発明だった。
(中略)
佐吉は何か思いついたら、自分の手でそれを作って動かしてみなければ気が済まない人であったようだ。彼は自分の頭で考えて、それを一つずつ自分の手で作って実証していくという手堅い方法をとった。正式に工学を学んでいなかったことも影響していたかもしれない。
自らのアイデアをこのようなプロセスで形にしていったために、佐吉は空想虚言症的な発明狂という方向にはいかなかったのだろう。
指導者の精神構造―時代を動かすリーダーたちの内面をさぐる p89~90
私は先程、霊能者と統合失調症・精神病扱いされる人との差を「グラウンディング力の高さ」と書きました。
まさに、豊田佐吉の「彼は自分の頭で考えて、それを一つずつ自分の手で作って実証していく」行為は、グラウンディングそのものです。
頭の中でフワッと妄想して終わるのではなく、ちゃんと行動に移して現実世界で試行錯誤する。
だから、グラウンディングできる。地に足をつけられる。すなわち、分裂気質を優れた才能として生かして、三次元世界で花開かせることができる。
行動が、大事なんです!
ちゃんと行動して現実世界とすり合わせをする。トライアンドエラーを繰り返し、修正してカイゼン(まさにトヨタ!)する。
まさに“Everything I need is on the ground”。
分裂気質の人間は、脳内で考えてるだけじゃただの変人で終わってしまいます。だから、行動!実行!そして結果のフィードバックからの自省&修正! これが大事なんです。
現実とのすり合わせ。
これこそが、グラウンディングです。
Everything I need is on the ground.
分裂気質の人間が花開く関係性
分裂気質の人間は先ほど織田信長を挙げたように、変人です。基本、ちょっと頭おかしくてヤバイです。小泉純一郎元首相もこの本の中では分裂気質に分類されていますが、まさに田中眞紀子元外相から「変人」と言われていました。
そんな分裂気質の人間が輝く人間関係、パートナーシップとはどんなものなのでしょう?
普通に考えたら、ちょっとそんな変人とは夫婦にはなりたくないですよね……。
以前、着物好きの方と宇野千代について話してたことがあったんです。宇野千代さんも大概分裂気質だと思うんですよね。細身だし。

宇野千代さんって素敵よね~
彼女の着物の着こなしを見ると、センスが良すぎて雷に打たれたようになるわ

本当!
80歳になっても桜の振袖を着ていらっしゃったなんて、自分のスタイル、軸がちゃんとある人って感じ!

今ならそこまで言われないだろうけど、それをあの「世間体第一」の昭和の時代にやってのけたのがすごすぎるわ。宇野千代こそパンクでロックよ

そうよね~
でも、宇野さんが自分の家族だったり友達だったりしたら、ちょっと私はきついかも

あ、ああ……
そりゃ洗いかけのお茶碗を流しに放ったままで、夫を捨てて別の男と出奔しちゃう(しかも無邪気に悪気なく!)人が母親だったり姉だったり娘だったりしたら……。まあ、それは、確かに大変ですよねぇ……。
(このあたりの話を詳しく知りたい方は「生きていく私」をお読みくださいね~。私の自室の本棚にもある一冊です!)
かくも分裂気質の人間とのパートナシップというのは難しいもの。小田先生は佐吉が成功できた理由の一つを、妻の浅子との相性の良さに見ています。
佐吉はドーパミン過多の分裂気質。発明バカで発明ばっかしてて家庭を顧みるようなマトモな人間ではありません。だから最初の結婚では、子どもがいたにもかかわらず奥さんに愛想をつかされて逃げられています。
じゃあ、なぜ浅子夫人とはうまくいったのか。
この夫婦は非常に相性がよかったばかりではなく、二人で一人前というところがある。
ドーパミン過剰気味の佐吉には、現実的な能力に優れた浅子が必要不可欠だったのである。浅子は最初のうち、大変な苦労をしたが、彼女がこれほどまでに辛抱をしたのは、佐吉のファンになってしまったからであろう。
おそらく、ドーパミン過剰症候群の人間が持つ一種の魅力に取りつかれてしまったのではないか。
この人は変わり者で周囲から理解されにくいが、いずれきっと何かやるに違いないと思ったのかもしれない。「この人に信じてついていけば間違いない」というのとは、また違う。
何とかこの人のかじをとって、仕事ができるようにしなければいけない。浅子はそのための裏方を一切、引き受ける決心をしたのではないだろうか。
天才肌の人や夢を追い求める人、すなわちドーパミン過剰分泌の傾向がある人は、自分のファンになってくれるパートナーを見つけることが人生を成功させる最大の条件であろう。
これは男性であっても女性であっても同じで、普通は外見や財産など、いろいろなことに気を取られてしまいがちになるが、自分の才能や能力を認めて、ファンになってくれる人を見つけることが大事なのである。
指導者の精神構造―時代を動かすリーダーたちの内面をさぐる p95~
このくだりを読んで、私は叫びました。
「宮尾登美子のことかー!!」
これもシンクロの一種なんでしょうけれども、私この指導者の精神構造―時代を動かすリーダーたちの内面をさぐるの前に読んでいたのが、まさにジャストで林真理子さんの綴る女-評伝・宮尾登美子でして!
(毎回のことながら、読む本のジャンルの脈絡のなさ、節操のなさはお見逃しください……)
お若い方、特に10代の方は宮尾登美子という名前にあまり聞きなじみがないかもしれません。でも20代以上なら「NHK大河ドラマ『篤姫』の原作者」といえばピンとくることでしょう。
この宮尾登美子さんね、17歳で結婚するんです。超絶美男子の教師と。社会的な信用もあってイケメン。周りの人も誰一人として彼の悪口なんか言わないような評判の良い人。
でも、お登美さんはそんなイケメンを捨てて低身長で無口で自分のために出世も社会的地位も捨てちゃうような男と再婚しちゃうんですよ。そんで、借金貧乏生活。
でも、この無口でパッとしないように見える、周りからしたらいるんだかいないんだかわかんないような二番目の夫こそが、作家・宮尾登美子を花開かせてくれたわけです。
まさに、上の小田先生の言葉を借りるなら「普通は外見や財産など、いろいろなことに気を取られてしまいがちになるが、自分の才能や能力を認めて、ファンになってくれる人を見つけることが大事」。
二番目の夫は、新聞社の管理職の地位を捨てて宮尾登美子を取ったのです。それくらい、彼女に書かせなければという想いが強かった、彼女の作品を世に出したいと想った、つまり大ファンになってしまったのです。
自分は陰に徹して、表に出ることはほとんどなかったそうです。だから、既婚にもかかわらず宮尾さんは別の地位ある男性の愛人だなんて噂までたてられる始末。宮尾さんご自身が華やかで美しい女性というのもあったでしょうけれども、そのくらい夫の影が薄かったのですね。
でも、家事をやってくれて執筆活動をフォローしてくれる後妻ならぬ後夫は、宮尾さんにとって大きな支柱でした。夫に先立たれてからの宮尾さんは、気力体力共に目に見えるくらい衰えてしまったほど。
はじめの夫はイケメンだったんです。そして二番目の夫は地味。
綴る女-評伝・宮尾登美子の中でも、華やかな宮尾さんとは不釣り合いなくらい地味な印象であることがふれられています。
一見つまらなそうな男と一緒にいたほうが、宮尾さんは幸せになれたということです。世間は顔だの金だのいいたがりますけど、大作家・宮尾登美子の幸せはそこにはなかったわけです。
分裂気質の人間は、愛するより愛される方が良いということですね。