私は今、カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」を読んでいます。

またなんで
そんな本を……
と若干引かれるのはいつものことですが、笑
「易経の乾為天、亢龍(上爻)について学ぶのにいいケーススタディはないかな」と、思ったんです。そこでダイエーの創業者である故・中内㓛氏を調べようと考えつき、この本を手にとりました。
ビジネス本を読んでたのに、やっぱりスピリチュアル方面に導かれちゃうオイラ
しかし「ダイエー」っていっても、若い人は知らない人もいますよね…。つか、10代ならサティやマイカルすら知らない子もいるわよね……。
「戦争を知らない子どもたち」ならぬ「ジャスコを知らない子どもたち」
今でいうイオン(マックスバリュ、まいばすけっと)みたいな大きなスーパーチェーンがあったんですよ。それがダイエー。そのダイエーの創業者が中内㓛氏。昭和のカリスマです。

昭和のカリスマっていわれても
ちょっと興味わかないかも…
わかります、その気持ち。
でもね、この本の中にスピリチュアルな話が書いてあったとしたら、どうですか?
そう、鬼門の話です。
そもそも、鬼門ってなんでしょう。
「鬼門は良くないよ~」とか、聞いたことないでしょうか。スピリチュアル好きの人なら結構耳にしたことがあるのでは? 風水に詳しい方なら、詳しくご存知のことでしょう。
鬼門(きもん)とは、北東(艮=うしとら:丑と寅の間)の方位、方角のこと。
鬼門とは反対の、南西(坤、ひつじさる)の方角を裏鬼門(うらきもん)と言い、この方角も鬼門同様、忌み嫌われる。(中略)日本では、古来から鬼が出入りする方角であるとして、万事に忌むべき方角としている
鬼門 – Wikipedia
なんか、鬼門って怖い感じ!
避けたほうがいい凶の方角ってこと?
でも、この鬼門と日本の高度経済成長がリンクしてるとしたら――どう思われますか?
鬼門から生まれる成長~京都-大阪
地図で見るとわかりますが、京都と大阪ってバッチリ鬼門-裏鬼門の関係です。
そしてその京都と大阪の間にある、鬼門(裏鬼門)の土地で、日本の高度経済成長を引っ張っていく企業が生まれ育っていった――そんな事実を知ったら、あなたはどう思いますか。
”日本一の商店街”とも呼ばれるこの街は、陰陽道でいけば、大阪の中心の大阪城からみて東北すなわち丑寅の方角にあたり、万事に忌み嫌われる場所だった。
千林から京都寄りに十駅先に行ったところに香里園という駅がある。一九三一(昭和六)年、この駅の東に、成田山新勝寺の別院が建立された。京阪電車が”除霊”のため誘致したものだった。
大阪と京都を結ぶ京阪電鉄に乗って気がつくのは、車両の一両ごとに”魔除け”のお札が貼ってあることである。なるほど鬼門を走る電車とはそういうものなのかと感心しながら、ふと車内に掲示された路線図をみた。私はそこでもまた一つの発見をする思いだった。
千林から京都寄りに五つ先に行ったところに、門真市という駅がある。門真市はいうまでもなく松下電器産業(注:現・パナソニック)の本社が置かれているところである。
戦後経済成長というものを考えた場合、それを支えた一方の旗頭は間違いなく電気製品だった。テレビ、電気洗濯機、電気冷蔵庫は”三種の神器”と呼ばれ、日本の一般大衆はそれを手に入れることで高度経済成長がよそごとではなく、まさに自分の生活に根本的改革をもたらす出来事だったことを肌身にしみて実感した。
高度経済成長を支えたもう一つの旗頭は”消費”だった。”よい品をどんどん安く売る”というダイエーの初期のキャッチコピーは、戦後復興からようやく立ち直った日本の庶民に、金さえあればなんでも買える消費生活の楽しさを強烈かつ楽天的に訴えかけるものだった。
高度経済成長を支えたその二つの柱が、いずれも関西の鬼門の方角から誕生したことに、私は強い興味をおぼえた。高度経済成長とは、過去の風習のすべて因習、封建制として捨て去り、日本人の生活意識を経済合理主義一本やりに染めあげていった歴史だったともいえるからである。
戦後の高度経済成長を象徴するその両社が、その後カラーテレビの再販価格をめぐって激しく対立することも含めて、私は大阪から北東に延びる京阪電車の路線が、高度経済成長の背骨をなすもっとも重要な道筋のように思えてならなかった。
カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈上〉 p241~243 注釈は記事作成者による
戦後の混乱から抜けだし、豊かさを手に入れていく。
その大きな変化を起こすために「鬼門」のパワーを使ったというのです。
普通に考えたら鬼門なんて縁起が悪そうで嫌だなあ~、と思いますよね。でも中内氏は直感よってダイエーを出店させる土地を選んでいたというのです!
「中内さんは完全にカンの人でした。中内さんはいつも天性のカンで、この地域に出店すれば上手くいくという見極めで計画を立てていた」
カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈上〉 p257
中内氏は、鬼門だろうが何だろうが、自分の感覚を信じたんですね。
実は、風水では鬼門は忌み嫌うものではなく「変化を起こす方角」と捉えることもあるそうです。
鬼門は不吉だとして捉えられがちですが、幽竹先生によると風水ではあまり鬼門を恐れる必要はないのだとか。風水において鬼門とは、「変化」の方角と考えるそうです。
鬼門を良い意味で利用すれば、良い変化を起こしていくことができるのだそう。
家の「鬼門」に置いてはダメなもの5つ (2019年11月26日) |BIGLOBE Beauty
これを考えると、戦争で大きく打撃を受けた経済を立て直すには「鬼門」のパワーを使う絶好の機会だったとも言えましょう。
そして、これはコロナ禍の今にも応用できる――そう思いませんか?
もし人生に変化を起こしたい、今いる状況から脱却したい!そんな風に思ってらっしゃる方は、鬼門のエネルギーを利用してみてはいかがでしょう。
具体的には、鬼門の方角に引っ越すとか、鬼門の方角に事業を展開するとかです。鬼門の方向(北東)が吉方位になる時もありますので、調べてみてください。

蛇足:玄関は常に鬼門ですが生きてます

ここからは私の個人的な話です。
実は、私、今まで住んだことのある家、全部玄関が鬼門です。
風水では鬼門に玄関・トイレ、風呂や台所などの水回りを置くなといいます。
でも、私、ことごとく玄関が鬼門にある家にしか住んだことがありません!!!!!!
風水的に最悪です。
しかも風水的に気を遣ったりしてません。お札とか盛塩とか、しとりません。
でも、生きてます。
結構、夢とか叶ってますよ。
実はオイラ、乾で北東(鬼門)は天医なんで大吉な方位なんですよね…。裏鬼門の南西も吉方位。転職の関係で北東や南西の土地に引っ越したことがありますが、学び深くていい経験をさせてもらったと思ってます。鬼門でも裏鬼門でも、吉♥
ただ、変化が多い人生といえばその通りではあります。
だから、「今の自分から変わりたい」という方は鬼門のエネルギーを使ったらいいんじゃないかなぁとは思うんですね。
今の状態を維持したい人は、使わないほうが良いでしょう。
徳川家康は江戸の鬼門封じをしました。それって、江戸幕府(徳川の治世)が安定して続いていくようにって意図なんですね。変わりたくない人にとっては鬼門はタブーです。
鬼門は「変化」のエネルギー。
上手く使っていきたいものですね!