昨今、芸能人の不倫騒動や性犯罪が報道されています。
なぜそのようなことが起こるのでしょう。
子供を育てられない状況にあると分かっていて、避妊してくれない男性。AVのように中出しをしたがる男性。「種付け」にこだわる男性。
控えめに考えて、頭おかしくないですか?
だって、セックスってそもそもが生殖行為であって、子どもを作るための行為です。だからこそ大人にのみ許されていて子どもとのセックスは犯罪になるわけで。
責任をもって子育てする決意もなしに避妊をしないというのは矛盾してますよね?
実は、そういう人たちって、「性依存症」なのではないでしょうか?
ただの変態ではなく、「やめたくてもやめられない」依存症状態、セックスに対してその依存症になってしまっているから犯罪や不倫や避妊をせずに女性を傷つけるようなセックスを犯してしまうのではないでしょうか?
津島隆太さんのマンガ「セックス依存症になりました。」はそんな気づきをくれる漫画です。
セックス依存症になった話① pic.twitter.com/qcaUrT2p24
— 津島隆太@『セックス依存症になりました。』 (@Tsm_Ryu) February 15, 2019
12/18にグランドジャンプで連載されていた「セックス依存症になりました。(決定版)」のコミックスが発売されました!
性依存のみならず、人間関係依存(共依存や恋愛依存)やアルコールやギャンブルへの依存、摂食障害など、他の依存症を理解するにも非常にためになる作品です。
津島先生はおっしゃいます。
「知っていれば防ぐことができます」と。
知識があれば、不幸な性依存にならずに済むと。
だから、あなたに是非この作品を読んでいただきたい!
今回はこの「セックス依存症になりました。(決定版)」をレビューします。
性依存って何?
主人公の津島隆太は、性的に放埓な生活を20代から続けていました。
そして40代になって、20歳年下の彼女から暴行を受けたことをきっかけに、自分はどこか性的におかしいのではないか?ということに気づきます。
わかっているのにやめられない。
性依存だけではなく、依存症に一般的に見られる症状です。
性に溺れて生活もボロボロ、薬がなきゃ眠れない。精神科薬の量は増える一方。
そんな自分を責める津島に、医者はこういいます。
何回かツイートしておりますが
— 津島隆太@『セックス依存症になりました。』単行本発売中 (@Tsm_Ryu) December 22, 2020
「性依存症という病気だから許せ」と言っているわけではないんです。
アルコール依存症だからといって飲酒運転が許されるわけではないのと同じで
許さなくていいんです。
ただ、治療が必要であり、知識を広めて予防することが必要であり
それで被害者をなくせるんです。
「治療が必要」。
この治療として津島がすすめられたのは、グループセラピーでした。
性依存のグループセラピーには、様々な「性によって生活がボロボロになってしまった人」が参加していました。共通しているのは、本当は根っこにもっと深い歪み、自己否定、傷があるということ。それは性行為では解決しないということ。
性依存は男性だけの問題ではありません。
このマンガの監修をしている斉藤章佳先生の著作には「性依存は女性のほうが多い」と書かれているくらいです。
自己肯定感の低い女性が、性的に男性から求められることで承認欲求を満たす。しかし、それはありのままの自分を認められ受容されたわけではなく、結局は心も体もどんどんと壊れていきます。
↑もうこのコマだけで、このマンガ読む価値があります。
そう、愛情ある関係性の先にオプションとしてセックスがあるのは健全ですが、先にセックスありきでは愛情は得られないんです。心は、満たされないんです。
これは性や恋愛に依存していない人にも得難い教訓であります。
津島は依存症者の常である否認を乗り越え、回復への道を歩み出します。
「依存症からの回復者はパワーゲームから降りた人が多い」
— 津島隆太@『セックス依存症になりました。』単行本発売中 (@Tsm_Ryu) December 28, 2020
という言葉にとても納得しています。
私もまだ回復途上であり、ついパワーゲームをしてしまっています。
自分に価値があるかないかなんて幻想でしかない。
劣等感や嫉妬、見栄を捨てて、他者と戦うのではなく、自分と向き合う事が大切ですね。
次ページでは、なぜ私がこのマンガをブログで取り上げるのか、その理由を書きます。お時間のある方はお読みください。