セッションの後、お客様とカフェでお茶をしてきました。
札幌の有名なカフェ、森彦本店で。

なぜセッションが終わった後に、サロンではなくわざわざカフェに移動するかというと、上の人に怒られるからです。

ここはセッションを行う場だ
エネルギーを降ろすための場所だ
君が素にもどって人として雑談がしたいというなら、別の場所に行ってほしい
こういうふうに言われちゃうんですね~。
だから、セッションが終わって、私が「人として」何かがしたいと思うならばサロンはふさわしくないのです。
同じ理由で、ライブ配信なんかも上の人の許可がおりません。
以前は「お願い、やりたい!」と粘って粘ってキャスをやったりもしていたのですが、やーっぱり上の人的には私が人として(スピリチュアルサロン・リンデンバウムの名を冠して)サロンで何か活動するというのは好ましくないようなのですね。
なので、お客様と「人として」普通にしゃべるというのは、カフェに移動して行うのです。
私はメリハリをつけるのがあまり上手くありません。
もっと言うなら、ゆるむのは得意なんですが、緊張するのがあまり上手くありません。この言い方は何かちょっと変かもしれませんが、親しむのが得意で一線を引くのが下手なんですね。
「話しやすい」というのは長所ではありますが、それが悪い方向に出ると「なれ合いすぎる」「軽く見られて尊重されない」「なんでも許されると思われてしまう」という短所にもなります。
緊張感が必要なのに、だらけてしまう。
リラックスしていいのに、ゆるめない。
そういう場合に有効なのが、場所を変えたり儀式をはさんだりすることです。
あなたはテレワーク・自宅サロン向き? ハウス4室で見るにも書いた通り、私はテレワーク(在宅勤務)が苦手な方です。切り替えが下手なので、仕事場と自宅は分けたほうが楽。
場所を変えれば、気分が変わってシャキッとなる。もしくは、リラックスできる。
でも、自宅で行うリモートワーク(在宅勤務)の場合、この手段は使えません。
そういった場合に有効なのが、儀式です。
今風に言うなら「ルーティン」といったところでしょうか。
何か儀式を決めて、そしてできれば「仕事用のスペース」を決めてしまって、業務が終わったら仕事用スペースには入らない。仕事用の道具(筆記用具やデバイスなど)もプライベート用とは分けます。
そして仕事をするときには決めた儀式を行い、終わる時にも儀式を行うのです。
(つまり、意味の無いように感じられる朝礼や終礼にも、一定の儀式としての価値はあるのです)
儀式といっても、例えば「スーツなど仕事用の服を着る(その仕事用の服はプライベートでは着ない)」とか、「メイクをする/髪型を変える」とか「コーヒーを飲む(プライベートでは飲まないものを選ぶ)」とか、そういったなんてことないことで良いのです。
そして、仕事が終わったら、一切それにはふれない。
仕事中はコーヒーを飲むことに決めていたら、仕事が終わったら紅茶や緑茶やハーブティなどにする、仕事中はスーツを着ていたら、仕事が終わった時点で脱いで部屋着に着替える、メイクをしていたら仕事が終わった時点で落とす、とメリハリをつけるのです。
このメリハリをつける部分は、実際の業務内容に直接関わりのないことで良いです。なんでもよいので、負担にならない範囲で「仕事をするときはこれをする」と決める。そして仕事が終わったらそれはやめる。こうすることで、気分の切り替えがずいぶんとはかどります。
スピリチュアルセッションをご自宅で行っている方も、小さな祭壇を作ったり仕事用のスペースを独自に作っていらっしゃる方が多いようです。一部屋をセッション用にあてていて、セッション以外ではその部屋には絶対に入らないようにしている、という方もいらっしゃいます。
そうすることで「神聖なる空間」と「生活にあてる俗な空間」を分けてらっしゃるわけですね。そしてセッションの前には祭壇の前で精神を集中させ、マントラや祝詞のような手段で「今から私は身を捧げます。愛と共に在ります」という表明をすることでセッションに入って行ける。
リンデンバウムでも、対面セッションと行うときはチベット奥地の聖地カイラス山(カン・リンポチェ)でとれた希少な水晶クラスターとアメジストのクラスタードームに守られたテーブルを囲んで行います。アロマも調合して焚き、ろうそくに火をともします。これは実質、祭壇です。
セッションが終わった後はグラウンディング(通常の状態に戻っていく過程)が必要ですが、これも人によっていろいろな儀式があるようです。体を動かす人もいれば、飲み物を使う人、言葉で鎮めていく人、様々です。
昔の人はハレとケの区別を大切にしていました。ハレというのは盆とか正月とか祭りとか、非日常な行事のことです。ケというのは凡庸たる日常生活です。呼吸のように吸っては吐く、緊張しては弛緩する、そのリズムを大切にしていました。
リモートワークや在宅でいろいろな仕事ができるようになった(もしくは、せざるを得ない)今、この「ハレ」と「ケ」の区別というのはなかなか大切なもののように思えます。四六時中自宅でリラックス、もしくは仕事でピリピリ、だと精神的にスキッとせずにモヤモヤしてしまう、気分転換がしづらいのではないでしょうか。
だから、「この時にだけこれが食べられる」とか「この時にだけこの服を着る」とか「この時にだけこのメイク(髪型)をする」とか、そういうことが必要になってくると思うのです。
別にそんなのいつやってもいつ食べてもいつ着てもいいんですよ、本来は。だけど、あえて「この時しか使わない」と制限してみる。そのことによって、新鮮な気分で物事に当たっていける。
いつでも何をしても自己責任のもとでは自由。そんな時だからこそ、あえて自分でルールや儀式を作ってみて「特別なとき」を演出したほうが人生は彩りを取り戻すのではないでしょうか。

というわけで、やはりライブ配信は厳しいし、サロンでお茶会もできないわけです。やりたいとは何度も言ってますが、上の人から許可はおりません。
なので、セッションのあとにお客様とおしゃべりがしたいときは、わざわざカフェに行くのでございます。