才覚と人徳~能ある鷹は爪隠す

ビジネス:スピリチュアルブログ
写真AC

今日は、仕事場から家に帰る途中に北海道神宮へ寄りました。おみくじを引くと裏にこう書かれていました。

ふいてけましょう。心の誇り、それがさび付きや身の破滅

私を誰よりもえらい、かしこい、私一人が正しいのだ。などと誇る気持ちになった時、他人ひとを見下す、さげすむ。

やがて他人から毛嫌いされ、爪はじきされ、世の中が狭くなる。身が破滅する。

はらい給え、清め給え、専念この神語を唱えて祓いましょう。心のおごりを、身のほこりりを。

うーん、耳に痛いです。
傲慢にならず、身を慎むことの大切さが説かれています。

こういうことって、才能があって有能な人ほど大切になってくるんですよね。リンデンバウムのお客様って能力のある優秀な方が多いので、特に重要なことです。

これも実は、陰陽のバランスなんです。
陽の才能と陰の人徳。どちらもそなわることが理想的ですが、どうしてもどちらかに偏りがちになってしまいます。

ですから、才覚ある有能な人というのは、人徳を欠きがちになるのです。
正しいことや効率的なことを見つけ出すのは上手いのですが、周りの人が自分の意見に賛成してくれなかったり邪魔をしてきたりというパターンを繰り返しがちです。

こういうときに才覚のある人は「どうして!自分のほうが正しいのに!こっちが数字上げてるからって妬みやがって!!」とプリプリ怒って相手を批判します。
でも、そうやって批判しても、相手が変わることはありません。むしろますます意地悪をしてくるようになります。

有能な人ってね、正しいんですよ。
ちゃんと「こうやったらうまくいく」ってわかってるんですよ。本当に正しいんです。だって頭が良くて能力がありますから。

でも、その「正しさ」にあぐらをかいてしまうと、人徳が伸びないのですね。
周りからの信任が得られない。「あの人についていこう」とか「あの人はスゴイ人だ」とか、尊敬されることが難しいんです。現実的に能力はあるのに…。

ゆえに、能力のある人こそ謙遜を大切にしてほしいです。「自分はできるんだぞ!どうだ!」と胸を張るのではなく「いえいえ、私などつまらぬ者です」と腰を低くしてほしいのです。そうすることで人徳を養ってほしいのです。

実るほど頭を垂れる稲穂かな。
能ある鷹は爪隠す。

才覚のある人には上の言葉こそが道しるべになります。

でも、それは自己否定になるのでは
自己肯定が大切なんですよね

こう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに自己肯定は大切です。しかし、才覚のある者が、実際に能力のある者が「自分はデキる!」と大っぴらに示すと反感を買うだけです。それが事実であるからこそ、まずいのです。

心の中では自己肯定し自己受容しててよいのですが、表向きは「いえいえ、そんな」と謙遜する姿勢を心がけてください。それでこそ要らぬ妬みや嫉み、恨みを買わずに済むのです。

繰り返しになりますが、リンデンバウムのお客様は有能な方が多いので、こういう視点でのアプローチが大切だという話なのです。

私が大好きな桜井野の花さんは、元No.1キャバ嬢でお金持ちです。
しかし、彼女は「お金を持っているとは言いたくない」と言います。

動画03:32~
「お金を持ってるっていうと、変な人が寄ってくる」

これ。
これですよ。
お金持ちだからって「お金あるぜ!」って言わないんです。

むしろ「お金なーい」っていうんです。そっちの方が災厄を避けて通ることができるから。

基本的に、お金持ちの家に生まれた子は成金でもないかぎり「あまりお金の話をするんじゃありません」としつけられて育ちます。「お金の話をするだなんてはしたないことですよ」と教えられて育つんですね。

本当のお金持ちというのはブランド物を持つにしても、わかりやすいロゴ付きのものより、パッと見ブランド物とはわからないようなものを持ちます。地味に見えるシャツにしても仕立てのきちんとした1枚○万円のものだったりします。

すぐ見ただけじゃお金持ちだとはわからないような格好をするのです。
すぐ見てお金持ちとわかるような格好をしているのは、見栄っ張りか成金です。

いかにもお金持ちだとわかる恰好をしていると狙われやすくなり、妬まれやすくなります。要らぬ恨みを買ってしまいます。
そうしないために、本当のお金持ちほど地味な格好をして、子どもには「ウチにはお金は無いって言いなさいよ」と言ってしつけるのです。

(そして動画内でも桜井野の花ちゃんは「(財産が)みんなが想像しているほどは無いんじゃないかな」と言っています。本当にお金を持っている人の言動ですね)

和服の女性

お金持ちの文化というのはそういうものであるから、呉服屋さんもああいう形態だったんです。
つまり、品物に値札が付いていなくて、値段も聞かずに「じゃあこれお願いするわ」と。そして請求はまとめて後から家へという方式ですね。

「ここの家の人はこれくらいの予算でこれくらいのものを買うものだ」という暗黙の了解がすでにあって、金額を出さずに商売をしていく。それが伝統的な呉服屋のやり方だったわけです。

お金持ちがお金のことを数字を出してああだこうだいうと、身を滅ぼすんです。それだけ大きなエネルギーを扱っているから。だから、お金のこと(数字)は口に出さない。

あるからこそ、言わないんです。
そして、お金だけではなくて才能の場合もそう。能力があって優秀な人ほど「自分はデキる」と口にしてはいけないのです。それは人徳を損ねる行為なのです。

人徳は陰徳によって育まれるもの。
「自分は正しいのに、理解しない周りが愚かなんだ」
もし、こんな風に思ったことがあるなら、あなたは才覚に偏りすぎ人徳が育っていないかもしれません。

「秘するが花」という言葉を胸にとめてください。表沙汰にしないほうが、気が美しく巡る場合もあるのです。なんでもかんでも白黒ハッキリさせればよいというものではありません。それは野暮というものです。

リンデンバウムのお客様は、たいへん優秀な方が多いです。だからこそ、人徳を身につけることこそを意識してほしいのです。優秀な人間はさらに才覚をのばそうとすることよりも、人徳を得ることのほうが必要だったりします。

身を慎んでください。
自分の心の中でまで自己否定する必要はありませんが、表向きは「いえいえ、私など」と言っておいてください。そうすることで、上手くいかなかったことが不思議と上手く行きだすものですよ。

謙遜というのは、能力のある人にこそ必要な行為です。
謙遜は自己否定ではなく、要らぬ妬みを買わぬために用いる先人の知恵なのですよ。

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