藤井聡太さんは、棋譜の分析のために50万円のCPUを載せた自作PCを使われているそうです。

噂によるとRyzenの64コアを使われているとのこと…すごいですねー!
自作PCって、そんな変態領域もこなせるんですね。
↓Amazonで確認したら本当に50万だった。ヒョエー。
そんなハイスペックマシンを横目に、私は9年物のLinuxマシンをシコシコと地味に使い続けております。
WindowsからLinuxにしたら、死んでたUSB3.0スロットが使えるようになったり、同じくお亡くなりになってたDVDドライバも普通に復活しました。ハード側の問題かと思ったんですが、じつはWindowsがアレだったようです。やっぱりビル・ゲイツは信用ならんな!(とばっちりかよ)
いや、ドスパラBTO機、昔は散々叩かれてたけど結構やるじゃないですか!!
そんなマシンもLinuxを入れた当初は問題もなくサクサクだったのですが、色々とソフトやタスクを増やしていくとさすがに動作がモッサリとしてきました。まあ9年物だしね……。
なので、仕事が終わった後にシコシコと一人で、メモリを増設&CPUグリスを塗り替えることに。
孤独のメンテ(たのしい)
俺の金星△天王星が火をふくぜ!
9年物PCのメモリを増設する
PCって、メモリを載せるとサクサク動いてくれるようになります。デスクトップはもちろん、ノートパソコンでもメモリを増やしてあげると動作が軽くなるんですね。メモリを増設すれば、古いパソコンを延命することも可能になります。
メモリを増やすというのは、机の上の作業できる面積を増やすようなイメージです。メモリがたくさん載っていると、いくつもの作業を同時並行しても動作が遅くなりません。

なので、9年物重鎮PCにもメモリを増設することにしました。
4GB(2GB×2)→16GB(4GB×4)に増やします。
メモリを増設するときは、以下の項目の確認が必要です。
- デスクトップ(DIMM)かノート(SO-DIMM)か
- 規格(DDR1~4のどれか)
- 周波数(1600MHzとか2666MHzとか3200MHzとか)
- メモリを載せられる最大容量
載せられるメモリの上限を調べる
どのくらいまでメモリを積めるのか(メモリを認識してくれるのか)を調べておきます。
それには、マザーボードの種類を調べます。
$ cat /proc/cpuinfo
Linuxのターミナルで上のコマンドを打つと、マザボの情報がサクッと出てきます。
仕事用PCのマザボはAsrock H67M-GE。検索するとメーカーの製品ページが見つかりました。
製品ページの「メモリ」のところには、以下のように書かれています。
- デュアルチャネル DDR3 メモリテクノロジー
- 4 x DDR3 DIMM スロット
- DDR3 1333/1066 non-ECC、アンバッファード・メモリに対応
- システムメモリの最大容量: 32GB*
4スロットで32GBまでOKということは、「8GBのメモリを4つまで載せられるよー」ってことですね。
ちなみに、PCの仕様書(説明書やマニュアルの一番後ろにあるやつ)にも「最大メモリ」が書いてあります。マニュアルが手元にある人はそちらを見ても良いですね。
現在使用中のメモリを調べる
現在使っているメモリの容量と種類を調べます。
$ sudo dmidecode --type memory
Linuxの場合、このコマンドでメモリの詳細情報が出てきます。
今使っているメモリは2GB×2で4GB。DDR3 1333MHzです。2スロットは空。
メモリを購入する
今まで調べてきた結果、私のケースではこうなります。
- デスクトップ(DIMM)
- DDR3
- 1333MHz
- 最大32GB(1枚8GB以下)
よって、この条件に該当する以下のメモリ、4GB×2(8GB)を買いました。
ちょっと奥さん、4GBのメモリが2枚で3500円ですってよ!やっすい!
昔はなぁ、256MBのメモリが1枚1万円とかしたんじゃ……。オババは何を隠そう、インターネット老人会会員じゃからのう~。いかんせんインターネット老人会じゃから、DDR3とか言われても「ダンスダンスレボリューション3か」なんて、つい勘違いしてしまうのぅ~。
まあ要するにアレですね。
令和のコンピューターおばあちゃんとは私のことぢゃ!!(ドヤァ…
実はね~以前に間違えちゃってノートパソコン用のメモリを買っちゃったこともあったんですよ~。もちろんデスクトップには使えませんでした。ちゃんとメモリの規格は確認しないとダメですね!
デスクトップ型パソコンの場合は、DIMM規格を選択します。
メモリとは?増設する時に知っておきたい規格や種類、相性 | コアスタッフ
DIMMとはDual Inline Memory Moduleの略で、複数のDRAMチップをプリント基板上に実装させたタイプのメモリモジュールです。
液晶一体型パソコンおよびノートパソコンの場合は、SO-DIMM規格となります。
SO-DIMMはDIMMのSmall Outlineバージョンで、簡単に言うと小型化されたメモリモジュールです。

16GB(4GB☓4)にするなら
4GBのメモリを4枚買うべきでは?
と思われたあなたは鋭い人ですね!
実はプライベートで使ってるPCに以前載せてた4GBのメモリが2枚余ってるんですよ。なので、そっちも試しに載せてみようかと。なので、2枚だけ新規で買いました。
ただ、このお古のメモリ、1600MHzなんだよなぁ……。
マザボの仕様を見るに、1333MHzまでって書いてあるので、動くかどうかは不明です。動かなかったら元の2GB☓2に戻しまーす。
メモリを増設する
私の使っている仕事用のPCはドスパラのBTOパソコンです。なので、ドスパラのサイトを参考にメモリを増設していきます。
余談ですけど、私、J-comのメンテナンスのお兄さんが家に来た時に、なんかのはずみで「いやーPCのメモリ増設するときにね~」って話をしたんです。すると、こういわれました。

自分、女の人の口から「メモリ」って単語が出てくるの
はじめて聞きました……
こんな感じで、えらい驚かれましたね。
「エッ、メモリってカバーをガッて開けてガツッてさすだけで終わるじゃないですか」っていっても、そういう問題ではないらしく、なんか珍奇な生き物を見てしまったという感触だったようです。
ご、ごめんね!
ガッてPCカバー開けてザクってメモリつっこんで増設する女でごめんね!!

さて、メモリをデュアルチャンネルになるように配置します。
早い話が、色が一緒のスロットに同一容量・同一規格のメモリを挿しとけばいいって話ですね。
マザーボードのマニュアルには「メモリを2枚挿してデュアルチャネルで動作させたい時はメモリスロットの1番目と3番目(2番目と4番目)に挿してください」と図つきで記載されているので、ビクビクしながら調べたりメモリを取り付ける必要はありません。
メモリのデュアルチャネルのやり方・効果について
デュアルチャネルは同じメーカーの同じメモリを2枚挿し、4枚挿しがすることが基本です。

さて、メモリを増設したら、ちゃんと機能しているかどうかを確認します。
先ほどのコマンドをターミナルで実行します。
$ sudo dmidecode --type memory
無事全てのメモリが認識されているのが確認できました。
家にあったお古のメモリ(4GB、1600MHz)も、1333MHzのメモリとして認識してくれました!ヤッター! 何事もとりあえずはやってみるもんだ。

これで4×4=16GBです。
起動・終了速度が段違いで早くなりました。もっさりしない!
ちなみにWindowsの場合は「デュアルチャンネルで作動しているかどうか見たいよ~」というとき、CPU-Zというソフトを使うと便利です。「Memory」タブで確認できます。

現在どんなメモリを載せてるのかなんて詳細もわかります。

CPUグリスを塗り直す
さて、CPUのグリスもついでに塗り直しました。
「グリスって何じゃ」「塗り直したほうが良いのか」というのは↓の動画を見てください。
実は仕事用パソコン、9年物のご重鎮なんですけど、一度もグリスの塗り替えしてなかったんですよね…。本当は2~3年に一度塗り直したほうが良いらしい。ヒエー!ズボラでごめんね!
Linux Mintにはデフォルトで入っているlm-sensorで温度を調べると最高75℃。一応危険区域には達していない様子ではありますが、高いです。これはまずい。グリスを塗り替えねば。
※温度を見るときのコマンドはこちら。
$ sensors
今回はこちらのグリスを使いました。
↓の記事や動画を参考に、グリグリと塗っていきます。ついでにCPUファンのお掃除も。
つか、CPUファン…………
あの、もう(見せられないよ!)って感じで、その……。ホコリ大魔王(物理)強い……という惨状になってました。
ご、ご、ごめんね!
これ、PC虐待じゃない!?
ってレベルでひどかった。
防塵ゴーグルとN95マスク装着して、お掃除しました。うん、そういう感じ……。
ちなみに、CPUクーラーを取り付けているプッシュピンの扱いがわからず、グリスの塗替え自体よりもそっちの方に手間取りました。外すのはわかったけど(矢印の方向にひねればよい)、入れるときに垂直っていうのがわからず。
上に貼ってある動画の4:13頃の動作が上手くできなかったんです。古いせいかこんなに簡単にパチンパチンって入らなかったー!
ホラッ、私かよわいからっ!握力40キロしかないからっ!!ね゛っ゛!!!(圧が強い)
結局↓下のページを参考にして無事取り付けられました。ありがとうございました。
衝撃の温度測定~えっ、私のCPU温度下がりすぎっ!?
さて、グリスを塗り替え、いよいよ温度の再測定です!
実は、メモリ増設の時点でもCPU温度は下がってました。
そう、メモリ増やしただけで15〜20度も下がったんです。びっくりー。

処理いっぱいいっぱいだったんですね。
今まで、CPU虐待状態でしたね……。
ブラックPC酷使サロン、リンデンバウム。
そして、グリス塗り替え&CPUファンお掃除後はこうなりました。

ほぼ室温w
こうかはばつぐんだ!!
色々動かして負荷かけても、55〜60℃前後で安定してます。ブラウザゲームと動画再生を同時進行すると70℃くらいになりますが、Chromeでネット見てる程度なら上の温度(35℃前後)です。
ちなみに、「グリスは薄く塗れ!」というのを真に受けすぎまして極薄で塗ったらCPUとクーラーファンの間が埋まらないレベルで薄塗りしてしまい、CPU温度90℃とか記録したのは内緒だよ♥
群馬のヨシダヨシオさんのいう「うんこ塗り」したらちゃんと温度下がりました。やっぱりうんこは正義ですね。もりもり。
ごめんねCPUちゃん!
メモリも増えたし、これからは風も来るからね!!
というわけで、まだまだ9年物のご重鎮PCを使い続ける所存であります。物は大事に!