心を感じとって寄り添える優しさ〜乙の人

四柱推命/算命学
写真AC

2020年8月28日、安倍晋三総理大臣が、体調不良から辞意を表明しました。

これから自民党は総裁選を行い、次期総裁を選びます。
「ポスト安倍」と目される人たちから占い(命式)的に見ると、庶民が一番幸せになれるんじゃないかな〜と思う候補は岸田文雄政調会長です。

個人的には私は岸田さん推しです。
でも、正直、岸田さんに風が吹いているようには、あんまり見えないんですよね……。

やっぱり国運が衰えるときというのは、そういうふうになっていくもんなんだろうなぁ…と思っちゃいます。

さて、今回の記事では、そんなポスト安倍に推される一人、きのと(陰の木)の人、菅義偉さんについて書きたいと思います。

わけのわからない魅力 魔性の男・菅義偉

菅さんの命式はこちら

司禄天胡
禄存玉堂龍高
天堂龍高天極

乙の人は、共感力が高いです。ソフトで優しく、相手の心に寄り添うことができます。
これだけ教科書的に書くと、「乙、良いじゃん!」って話で、実際に乙の人は柔らかく人を包むような、受け入れるような度量を感じさせる素敵な人も多いです。

ですが、乙の力が老獪に使われるようになると、まあ〜ちょっと、魔性系になってきます。
そう、菅さんって、魔性の男なんですよ!!
気がついたら好きになっちゃってる! 怖い!!!

うそつきー!
うそつきー!
そんなわけないじゃーん!!

この人ね、嘘つきなんですよー。
安倍首相が体調不良による辞意を表明したのが28日。その前日、27日にブルームバーグで公開された記事にはこんなふうに嘘っぱち言ってるんですよー。

菅氏は27日のブルームバーグとのインタビューで、安倍首相の体調について、「1日2回程度お会いするが、変わらない」と指摘。今後、任期を全うするかについては、「もちろんそうだ」と強調した。15日からの短い夏休みを取った後から、体調が好転したと見る人が周辺では多いとの印象も語った。

安倍首相は任期全うへ、体調は「変わらない」-菅官房長官 – Bloomberg

官僚を動かせ 政治家の覚悟という自著の中に「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」って書かれてるんですよ。なのに、最近の公文書ポイポイは一体何!!

https://www.asahi.com/articles/ASK884VHNK88UTFK00K.html

気に入らない記者に対するこの態度!
ふてぶてしいにもほどがある!!

この人ね、ほんっと厭らしいんですよ~。
直接ハッキリ言わないの。
ネチネチやるの。

人事権は大臣に与えられた大きな権限です。どういう人物をどういう役職に就けるか。人事によって、大臣の考えや目指す方針が組織の内外にメッセージとして伝わります。効果的に使えば、組織を引き締めて一体感を高めることができます。とりわけ官僚は「人事」に敏感で、そこから大臣の意思を鋭く察知します。

官僚を動かせ 政治家の覚悟

これ、脅迫やん!!
要するに、官僚は自分の顔色うかがってくださいね~、って話でっしょ。
いや、陰険だわぁ~!!

……と、散々書いてきましたが、菅さんの恐ろしさはここからです。

そう、パッと見、この人印象悪いんですよ。
だけどね、知っていけば知っていくほど、魅入られてしまうんですよ。
そこが魔性だって言ってんの! もうヤダ菅義偉怖い!!!

第一印象は、秋田から出てきた地味な人。人前であまり口をきかなかったしね

総理の影: 菅義偉の正体 p159

そうなんですよねー。
パッと見、なんかボソボソボソボソ喋ってて表情も能面みたいだし、いいかんじしないっていうか、むしろ印象自体薄いんですよね。

なのにね――

「いまと同じようにぶっきらぼうに、自分の言いたいことだけを言って、じゃあ頼むって感じ。なるほど、これは面白い人だと思い、いっしょにやらせてもらえるように頼んだのが、二十年前でした」

総理の影: 菅義偉の正体 p132

そう、ちょっと菅さんのことを調べだすと、「えっ、何この人、面白い!」ってなるんですよ。

対照的なのが安倍さんで、正直、安倍さんは、調べれば調べるほど、知れば知るほど「ああ……うん……まあ……」ってガッカリしちゃうんですよね。

安倍さんの言動があまりにも薄っぺらいから、「いやそうじゃないよね、本当はもっと何か深みがあるんだよね、そうだよね。だって一国の総理大臣なんだもん、そんなペラッペラなはずないよね!!!」って願うような気持ちで安倍晋三という人間を掘り下げても、結局そこには何もないという虚無。恐ろしい虚しさ……。

なのに、菅義偉は、真逆なんです。
調べれば調べるほど、色んな面が見えてきて「何この人、なんなの、もっと知りたい」って興味を惹かれてやまない。

もちろん、個人の政治的志向としては私とは真逆なところも多々あるし、竹中平蔵や橋下徹とズブズブなところとか「ヤダもうキモいー!!」って平成のギャル的に叫びたくなるようなところもあります。

だけど、それを乗り越えてあまりある面白さ。
人間としての深み。度量の大きさ。

そんなところがあるかと思ったら、「東京に行けばなんとかなると思った」で秋田の田舎から高校卒業と共に東京に出てきちゃう浅はかさ。農家の長男であるにもかかわらず、実家の農業を継がなきゃいけないということもわかってはいつつ、父親に反発して東京に出てきちゃう、モラトリアムを求める青年のみずみずしい心。

だけど、ダンボール制作会社で住み込みで働いて現実の厳しさを知り、改めて大学に行くという、若い時あるある体験。

今の時代風に言い換えるなら「好きを大事にしてYotuberになれば生活していける!!と夢をだいてYotubeチャンネル開設したは良いけど投稿した動画は再生数100が良いところで登録者数も30人くらいしかいなくてマネタイズ基準すら満たせなくて、おとなしく就職したほうが金になると目が覚める」って感じですね。

なんか、やたらと面白いんですよ。
「なんなの?この人なんなの?」って。

だって無口で口開けば東北なまりで、だけどそんな人がなぜか人たらしで好かれてグングン力をつけていくんですよ。ちょっと想像つかないですよね? 意味わからん。

だけど、これも乙の人だと思うと、わかる面も出てくるんです。

乙の人は、すぐにわかりやすく成果を出せる人ではありません。草木(陰の木)は、大樹(陽の木)のようには目立ちません。ですが、人の目につかないうちに、ひそかに茂り、花を咲かせます。台風で大きな木が折れてしまっても、草花は地面を這いつくばるようにしっかりと生えたままでいます。

花は、気がついたら、咲いているのです。
咲くまで毎日少しずつ少しずつ成長していたことに、人はまず気がつかないのです。

「横浜には、秘書だけでなく、民間企業の菅軍団もいましてね。市会議員の頃から菅さんのことが大好きで、菅さん命、みたいな企業の社長さんや幹部の人たちです」

総理の影: 菅義偉の正体 p139

記者会見で見る菅官房長官の姿は、冷徹で血の通わない鉄仮面といった趣でした。そんな人が、地元の人達から好かれて愛されている。

秘書たちは「この人についていこう、この人のために働こう」と思う。
妻は、強引な初出馬を周りから責められたときに、それでも夫は周りの人から信頼を勝ち得て引き立ててもらえると信じた。

無口で必要以上のことは話さない。画面越しではむしろ冷たく見えるこの人に、なぜ人望が集まるのか。
その理由はどこにあるのでしょう?

ーー秘書時代の菅は、どんなことをやったのか?

「菅さんは、小此木事務所で市民生活直結の細かい依頼を受ける窓口になり、飛び回っていましたね。それで、彼の魅力が発揮された。先輩秘書は五〜六人いましたけど、なかでも菅はとても評判が良かった」

総理の影: 菅義偉の正体 p159

車の営業マンで、馬鹿みたいに売り上げる人って意外と無口なタイプがいるとききます。ペラペラしゃべって口がうまい人は、かえって警戒されてしまうのです。

あまり口がうまくないけれども一生懸命な感じがする人、すぐ行動で動いて示してくれる人というのは、人としてまず信頼される。
車というのは高価な買い物です。だからこそ、信用できない人からは買いたくない。ゆえに、言葉よりも行動のほうが評価対象にされます。

菅さんも、もしかしたら、そういう要素のある人なのかしらん?

為政者として取り立てて個性的だとも、独創性に富んでいるとも感じない。
そんな菅義偉が、なぜこれほど永田町や霞が関で際立った評価をされているのか。

取材のなかでしばしば聞こえてきた菅評の一つが、権威や権力に媚びない政治家としての覚悟だと言う。いまふうにいえば、ぶれない姿勢ということか。

総理の影: 菅義偉の正体 p166

これ!
ここ、メッチャ乙みあると思いませんか。

乙の強さというのは、柔の強さなんです。
剛の強さって、見た目からして強いです。明らかに強いです。でも、台風で大木がボキボキ折れちゃうように、実は限界まで行くとアッサリポッキリ折れちゃうのが剛の強さ。

柔の強さは違います。
見た目は弱そうです。
ですが、嵐が来ても地震が来ても折れません。まるで柳のようです。

柳は少しの風にもゆらゆら揺れて頼りなさげですが、天災があっても全然折れません。ゆーらゆらゆーらゆら揺れはするけど、結局最後に折れないのは柳。本当に強いのは、柔の強さ。乙の強さというのは、そういう強さです。

「菅さんの主張は、ぜんぶ理からきているんです。自分の理屈を通すというのは大切ですよね。(中略)それはおかしいでしょう、っていうのが口癖」

総理の影: 菅義偉の正体 p166

メッチャ戌亥天中殺からの玉堂星ー!!!
そう、この人、本当に理の人ですよね。自分なりの理屈があって、それを通すためなら情を演出する。人の心の機微をわきまえているから、どうやったら「情」を動かせるかがわかっている。

菅さん、笑顔がたいへん良いんだよ!
冷徹で取り付く島もないように淡々としているのに、ふとした瞬間に見せる笑顔で全部心持っていかれる! これはズルイ!!

クシャって笑うんだよ!
カワイイ!ズルイ!!
笑うな!!!(無茶言うな)

ここで「やっぱり笑顔が一番!いつも笑顔でいよう♪」なんて勘違いをなさらないでくださいね?
菅さんはまず基本的に笑顔がいい。そして、いつもはほとんど笑わず、ふとした時に笑う。だからこそ笑顔の威力がメガトン級になるのであります。

いつもいつもずーっと笑顔を貼りつかせてる人は、全然魅力的じゃないです。人間というのは刺激を求めるもので、刺激というのはすなわち変化です。普段笑わない人がふっと笑うからこそ、目を引くのですよ。常に笑ってるんじゃ刺激になりません。

いつも笑顔♪はダメですよ!!
笑顔は勝負時に効果的に出す。これが大事です。

あのー、非常に下世話な例えで恐縮なんですけれども、菅さんって、銀座の高級クラブのお姉さんがガチ恋しちゃうタイプの男性ですよね…。

しかもね、はじめはなんとも思わないの。「なんか地味で印象薄いおじさん」って感じなの。
なのに、接してるうちに、「えっ?この人……」って少しずつ気になってきて、会えば会うほど違う面が見えてきて混乱して、「どういうことなの?」って気になりだすんだよ。

そして、気がついたらすっかり菅さんのことばっか考えちゃうんだよ!!
ガチ恋量産おじさん、怖い!!!涙

だってさー何が怖いってさー、警戒心抱かせないんだもん。地味だし。話さないし。選挙ポスターの写真に無頓着だったりして、純朴な感じすらしちゃうし。(稲田朋美みたいなファッションにばっか気を遣うような薄っぺらい人間は信用ならん。チャライのはダメ!)

なのに、人の心の機微はわかってるから、押さえるところ押さえてくるんだよ。怖い。怖すぎる。私が夜職のお姉さんで菅さんみたいなお客さんきたら普通に惚れちまうよ。怖い。怖い。菅さァ、ウチの子たちば惚れさすのやめてけれ?(どこのママだよ)

干合と天剋地冲〜複雑な関係

安倍さんと菅さんの命式を並べてみて、まず飛び込んでくるのが日干・庚と乙の干合。現実で見られたような強い結びつきを感じさせます。羅状で見るなら大半会もありますから、もし男女だったら縁があったかもねくらいの二人です。

しかも、お互いに宿命中殺持ちですから、「普通の人には理解できないところ」を理解しあえる関係でもあります。

だけど、年干支同士が天剋地冲。年支(東)が子午の七冲。東というのは社会での活動場面、すなわち仕事をあらわしますから、菅さんは実は安倍さんに対してかなりの譲歩をしてきたのではないか?と勘ぐってしまいます。

陽占(精神面)で見る分には、二人の東の星は玉堂星と龍高星で水性の陰陽ですから、むしろツーカーとも言えます。同じ五行の陰陽となると石門星的な和合の交わりになりますから、特定の目的(憲法改正)を持って歩むにはとても良い関係となりましょう。

細かく言うなら、菅さんは「心情としては理解できるけど、本音としてはもっと実務経験から出てきた理論を重視してほしいな」というところがあったのでは。叩き上げで、落下傘候補で一から選挙を戦ってきた菅さんからすると、やはりお坊ちゃんの安倍首相は机上の空論に耽溺してしまうように見える面もあったのではないでしょうか。

心ではわかるんだけど、でも現実(陰占)では安倍さんの尻拭い(七冲…)に走り回らねばならなくて疲れる。でも、気持ちはわかる。そんな、干合的腐れ縁を感じますね。

時事ドットコム

干合って、一旦くっついちゃうとなかなか離れられないですからね。心がどういう状態であろうと(好きであろうと嫌いであろうと)問答無用でくっついちゃうのが干合。

だから、干合が巡ってくる年にはあんまり恋愛に積極的にならないほうが良いと言われます。「なんでこの人と一緒にいるのだろう」と、わけがわからないうちにくっついちゃうからです。

結果的に、あまり結婚に向かないような相手(冷静になったら付き合わないような相手)とも惹かれ合っちゃいがちという話ですね。

話は少しずれるのですけど、菅さん、石破さん嫌いなんじゃないかなーって感じるんですよね。

安倍さんは石破さん嫌いで有名なので、当然菅さんもあまりいい印象はなくても当たり前といえば当たり前なんですけど、本能的に嫌いなタイプなんじゃないかなと邪推するのでありますよ。

政治的な立場云々置いておいても、日支が丑未の冲ですし、あんまりウマはあわないんじゃないかな、と。

石破さんって菅さんの父親をどこか匂わせる要素が若干あるんじゃないかなーと思うんですよね。

もちろん、全然違うところもあります。菅さんのお父さんは戦争体験から「これからは世界中の人が仲良く生きていかねばならないよ」と子どもに語るような人だったそうです。

安倍さんのお祖父さん、安倍寛さんも、地元山口の人々から敬愛される権力に屈しない反戦政治家でした。菅さんのお父さんも、安倍さんのお祖父さんも、平和を愛する人たちだったのです。
陰は陽を生み、陽は陰を生むのですね。

話が若干ずれましたが、菅さんにとって石破さんって本能的に「あっ、無理」ってなっちゃうタイプなんじゃないだろうかと勝手に推測しています。まあ普通に菅さんは「そんなことは全くありません」って言うだろうけど。あの口調+無表情でw

菅総理大臣になれば日本は良くなるのか

「ポスト安倍」として有力候補の菅さんですが、菅さんが総理大臣になったとしたら日本はもっと良い社会になるのでしょうか?

私は、「人による」と思います。
「菅首相神!!」という人と「菅ヤメロ」に二分されるのではないかと。基本的に、大多数の大衆にとっては苦しい時代となっていくでしょうね。

(だから今の時代に「普通でいたい」と思うと堕ちていくだけなんだよ~ってのはあなたは本当に「普通」がいいの?に書いた通りでやんす)

菅さんが悪いというわけではなくむしろまだ良いほうで、石破さんでも良くて現状維持、麻生さんは……おっとこんな時間に誰か来たようだ。
え?小泉? 小泉さんって、「春の次には夏が来るんですよ。だから春というのは夏の前ぶれなんです」みたいなことを遠い目してつぶやく人ですよね???

一般庶民的に一番マシだと思えるのが、岸田さんだと思います。でも、流れ的に岸田さんは厳しいのではないかと思います。

菅さんでも麻生さんでも、ごく一部の人は「とてもいい」と感じられることでしょう。でも、それはまあ少数の人になりそうな感じ……。

やはり、菅さん、強いんじゃないでしょうか。
河井法相(当時)や菅原経済産業相(当時)の辞任と側近のスキャンダルなどもあって、影響力が低下中とはいえども、ここにきて二階さんが菅推しでしょう。

だけど菅さん、大運的に見ると中央半会なので総理の重責を担うメンタルはバッチリ(しかも車騎星なのでタカ派でゴリゴリ)なんですけど、東方害なんですよね。安倍さんの二の舞にならないか心配です。

ちなみに、安倍さんは今年が東の天剋地冲で来年は害。ご本人は一議員として政権を支えたい気がまだまだあるようですけれども、ちょっと、厳しいんじゃないかなーという感じですね……。ここ1~2年はゆっくり休養されたほうが良いのでは。

菅さんも、総理にならなかったとしても、2028年までは体調管理に気を配ったほうが良い配置なのです。
2009~2018年の大運で東に対冲巡ってきていたので、これまでの職務によるストレスは相当溜まっているものと思われます。それが害で表面化するのではないかと危惧されるのです。

来年、年運で東に支合が巡ってくるから、今回は見送って来年仕切り直しの総裁選で総理にっていうシナリオが、算命学的には菅さんには一番良いコースに見えます。パフォーマンスが苦手な菅さんでも、コツコツ型の支合で長期政権も狙える流れになるかと。

つか、菅さん、安倍さんが予定通り来年まで任期全うしてくれたら、すごいいい流れで総裁になれたんじゃね……? これワンチャンあったでしょ。

でも、やっぱり今回の総裁選、出ないわけにはいかないんだろうなぁ……。二階さんがゴリゴリ推してくるだろうし。

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