男嫌いと女嫌い〜金星-土星のアスペクト

ホロスコープ
写真AC

SNSを見て、不思議になることがあります。
男嫌い(ミサンドリー)と女嫌い(ミソジニー)のトムとジェリーみたいな関係です。つまり「仲良くけんかしな」。

私は単純な体育会系脳筋なので「嫌なものに近づかなきゃ良いじゃん」という考えです。
でも、女嫌いの人はSNSで女叩きをし、男嫌いの人も以下同文します。これが、意味がわからないな、と。

もちろん限定公開アカウントでやってる方もいらっしゃると思います。それはひっそり「王様の耳はロバの耳ー」したい心情なのでしょうから理解できます。理解できないのは公開アカウントでわざわざ相手を煽るようなことを書いてレスバトルしていることです。

かまわなきゃいいのに、なんでやるんだろう?

だって、どう考えても仲良くなれない相手なんだから、近寄らないほうが賢明だし、日常生活でイラつく異性がいたとしてもそれは本人に直接アクションしたほうが断然解決が早いでしょう。

もしくは、簡単に解決できなくてただ単純に愚痴りたい場合、twitterなどの公開アカウントよりも、LINEで事情を知ってる友達や同僚にクローズドに愚痴ったほうが、何も知らない人から変なクソリプも飛んでこなくて良いでしょう。

そういう疑問があったのです。そして、リズ・グリーンのサターン 土星の心理占星学を読みかえしているときに「なるほど、これは金星-土星案件なのかも」と膝を打ちました。

リズ・グリーンによると、金星-土星のアスペクトを持つ女は男嫌いになり、男が持つと女嫌いになるというのです。

つまり、ミソジニーとミサンドリーの人々は、根っこが同じ要素(同じアスペクト)をもっているがゆえに、波長が同じで引き合ってしまうのです。なんてこった!

男性の場合、このアスペクトは女性全般に対する不信感を象徴していることが多い。「安心できるパートナー」という典型的なパターンが成就され、義務と言いつつも、現実には受難と呼ぶべき状態が発生するのである。

女性に対して激しい怒りや敵意を抱いていることもあるが、その怒りの背後には女性に対する恐怖がある。

このタイプの男性は、女性を支配下に置くことで安心感を保っているため、知性や個性を表現する女性に対しては嫌悪感を抱く。
だから、このアスペクトは女性解放運動の嫌悪する「男尊女卑」へと向かいやすいのである。

その一方で、女性解放運動の過激派が、やはり金星−土星のアスペクトを持つ女性だというのは皮肉としか言いようがない。

宇宙は無限の寛大さを忍耐をもって、「類は友を呼ぶ」ということをわれわれに教えてくれているのだ。

サターン 土星の心理占星学 P156

うーん、縁のある人間は、鏡。まさにその通りですね。

ミソジニーの人は自分の中の女性性が傷ついていることに、ミサンドリーの人は自分の中の男性性が歪んでいることに気づくために、あえてお互いに引き合っているということですね。

ミソジニーやミサンドリーの人って、異性を毛嫌いするくせにものすごく求めているような感じがするんです。
アイドルや二次元キャラを神格化して陶酔しているタイプも見ます。

例えば、伝説のエタ風さんはアイコンが「艦隊これくしょん」の榛名だったんですね。榛名って艦これ二次創作界隈では清楚な見た目だけどメンヘラ扱いされることが多いキャラです。

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実はおいらも金剛型では榛名が一推しです。かわいい。

そしてエタ風さんも清楚なメンヘラと付き合っては搾取(ATM)されて、女嫌いこじらせちゃってる感じだったんです。こんなかんじの↓

エタ風さんの女嫌いの根は家庭環境(というか母親との関係の悪さ)があるようでした。そこからの女性への不信感が、金目当ての情緒不安定な女性を引き寄せてしまって、余計に女嫌いを深めていく結果になっているように見えました。

金星-土星のコンタクトと性的抑圧、特に不感症など性的防衛との関連性については、めったに言及されることがない。「愛の悲しみ」という言葉には、こう言った悲しい経験も当然のように含まれると考えられているからだ。

だが、土星-金星のコンタクトは、自分に正直であろうと努力しないかぎり、建設的な方法で意識的に活用することはできない。土星が形成するるべてのアスペクトに言えることだが、無意識の働きには、その人の意識的なパーソナリティや努力に対する相補的な態度や感情、あるいは正反対の態度や感情を取らせるよう仕向ける傾向があることを考慮する必要がある。

サターン 土星の心理占星学 P150

「正反対の態度や感情を取らせる」わかりやすくいうとツンデレですね。

そう、エタ風さんもアイコンは榛名なんです。
真に女というものが嫌いで嫌いで仕方がなかったら、猫とか犬とか風景とかにするでしょう。でも、榛名なんです。はい、榛名は大丈夫なんです。

これは女嫌いの男だけではなく、男嫌いの女もそう見えます。
クソオス死ねとか言ってるのに、K-popアイドルは別腹なんです。男を嫌いながら、アンビバレントに男を求めているのです。

リズ・グリーンは、土星の求める責任をおわねばならないといいます。自分の心は自分でマネジメントせねばならない。

ミソジニー/ミサンドリーの人は、異性叩きをする相手にイラッときたとき、「これは自分が内側の異性を受け入れていないという投影なんだな」ということに気づくべきなのです。

そうすれば、土星からのギフトを受け取ることができます。不毛だった世界に、愛が広がっていくのです。

金星−土星のアスペクトを持つ人の多くは、愛というものの深い部分を発展させ、人間関係のより有意義な側面について学ぶ機会が与えられていながら、代償を払うことを恐れているのである。

売春婦にしろ、独身主義の女性にしろ、現代の専業主婦が体現している金星−土星型の典型的な女性とも共通する部分がある。

専業主婦は、家や自動車を持ち、結婚生活が破綻しても生活費を受け取れる保証がある、という安心と引き替えに、自分の魂と夢を売っているのだ。

彼女がパートナーに選んだのは、愛しているからではない。その関係に意味を見出したからでもない。この人なら安全で、自分を傷つけたり、自分の劣等感を煽ることもないという理由からなのだ。

土星のもたらす負債の支払いを逃れた女性たちに、怒れる神の罰が下ることはない。
目的のない人生に対する永遠のフラストレーションと孤独感だけで、支払いは十分なのだ。

サターン 土星の心理占星学 P154

金星-土星アスペクトの人が、自分の内面と向き合うことから逃げてしまうと(=女叩き/男叩きをする相手こそが悪いのだ!というレベルに留まってしまうと)上でグリーンが述べたような愛のない世界を生きねばなりません。

異性叩きをしたい、異性がイラつくことは当然誰にだってあります。しかし、そのイラついたときこそが内なる男性と女性を調和させるための大きな大きなヒントになっているのです。

その機会をぜひ役立ててほしいと思います。愛のない不毛なパターンから抜け出すために。

グリーンはこの本で「土星の試練を乗り越えた後に得られる贈り物」を必ず提示しています。どんな配置でも、たとえ苦しみをくぐり抜けなくてはならない場合であっても、その試練には意味があること、人間的成長をもたらしてくれるものであることを示してくれます。

金星-土星のアスペクトの場合に得られるギフトも、大きなものがあります。

金星-土星のアスペクトは深刻な不幸と孤立をともなうことがあるが、その埋め合わせとして、欲求ではなく、完璧な相互の理解と自由な選択に基づく、深く有意義で永続的な関係が築かれる大きな可能性がある。
このコンタクトを持つ人は、結合の神秘を手に入れることができるのだ。(p150)

このアスペクトの現れかたはあまりにも不愉快なので、隠された勇気の源を引き出すには技術も必要である。もっとも大切なのは、土星の求める責任を引き受けることなのだ。

どの土星のコンタクトについても言えることだが、「愛の悲しみ」は気まぐれな運命の無慈悲な手によるものではなく、自分の無意識のパターンに対して自然に反応した結果なのだから(p155)

サターン 土星の心理占星学 太字強調は記事作成者による

本質的に感性が鋭い人やロマンティックな人にとって、このアスペクトは非常につらいものだ。

その人が、自分の味わう失望のパターンをつくり出すのに手を貸してきた自分自身の内部にある動機を率直に見つめるなら、その人は自分についてだけでなく、愛や人間関係について、実に多くのことを学ぶだろう。

こうして得られた知識は、自分の無意識を他者へ投影することを最小限にとどめ、最大限誠意を発揮することによって、完全に意識された自由な関係を築く助力となる。

自由に心から愛する人だけが、金星とアスペクトを形成する土星からの贈り物の価値を理解できるのだ。

まずは、自分自身を愛せるようになることが大切なのである。

サターン 土星の心理占星学 p156
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