東洋の視点から見た宇宙の理を教えてくれる「五行大義」 で、中国の隋の書物をご紹介しました。この「五行大義」というのは、五行陰陽説について中国古代の書物を整理した貴重な本です。有名な陰陽師の安倍晴明も重用したほど。
しかも、そんなスゴイ本が中国では失われてしまって、日本にしか残されていないっていうのも、ちょっとドラマティックでロマンティックな話ですよね~♪
五行っていうのは、東洋の占いでは重要な役割を果たすんです。理論の中核をなします。東洋の干支による占術において、なくてはならないものです。
この五行大義では「空亡(天中殺)って中国では別にそんなに注目してないぜ~」とか「凶とかいうけど徳が回ってきてれば平気なんだよ」とか、一般的な四柱推命などの占術にはない観点が載ってて面白いです。
その中でも「刑」の扱い方が面白いので、今回ピックアップしてご紹介します。
「刑」は正しい道をいっている人には来ない
前にご紹介した 癒しと救いの五行大義 は割とガチ向けの人用だったので、今回はもう少しライトにわかりやすく書かれた幸運を招く陰陽五行からご紹介します。
「刑」とは、一般的な概念と同様に、「罰すること」「刑罰を与えること」を意味しています。しかし、何の罪もない人が罰せられることのないように、そもそも刑とは、人の道に反したものが罰せられることを意味します。しかも、刑とは反れた道から正しい道に戻すという意味もありますから、悪いことではありません。したがって、人の道に反した生き方をしていない者にとっては、「刑」の作用は働かず、その影響すら受けないのです。
超雑学 読んだら話したくなる 幸運を招く陰陽五行 P46 ※太字強調は記事作成者による
なーるーほーどーねー!!!
「刑」=「即悪いことが起きる!」じゃないんですねー!!
午が「自刑」である意味
四柱推命には「自刑」といわれる組み合わせがあります。春夏秋冬、各季節の気が最も強くなる支同士の組み合わせです。(春→辰辰 夏→午午 秋→酉酉 冬→亥亥)
実は、わたし「自刑」持ちなんです。だって午月生まれの丙午なんだもーん!!!ダブル午(自刑)!!!
そしてこの稲田さんの五行大義に準拠した説明を読んで「なるほど、私には自刑、必要ねっ!!自刑大事っ☆」って納得がいったんです。
なぜ午が「自刑」になると思いますか?
午ってのは、「極陽」なんです。一年でいっちばん、陽の気が強くなる夏至の時期なんです。陽の勢いがありまくりー!!超絶最強の陽キャラだぜっ☆
万物ってのは、そもそも陰と陽からなるわけでございましょう?
陽が極まると、すべてのものが物質的には成功し、この世の栄華を味わうことになります。
まさに「望月の欠けたることもなしと思えば」


↑マンガのように、栄華を極めた人間がどうなるか。
ある程度の人生経験を積んでいらっしゃった方は、実体験でよーくご存知のことと思います。




そう、「おごれるものは久しからず、ただ春の世の夢の如し。猛き者もついには滅びぬ、一重に風の前の塵に同じ」。

易経で極陽「乾為天」の卦は、「陽が極まると亢龍(降り龍)になって悔やむことになるよ」って戒めているんです。
亢龍(こうりゅう)悔(くい)あり。(乾為天)
易経一日一言
「亢龍(こうりゅう)」は、高ぶる龍。
雲を呼び、万物を育む雨を降らせる龍が、空高く昇りつめる。
しかし、従う雲が及ばないほどの高みに達してしまったら、もはや雨を降らすことはできない。
誰でも組織の頂点に立つと慢心が生まれる。
驕り高ぶり、周囲の諫言(かんげん)を聞く耳を持たなくなり、努力と反省を怠って、正邪の区別さえつかなくなる。
そうなってしまったら、時すでに遅し。
あとは地に落ちる降り龍になるしかない。
午というのは、まさに陽が極まった状態。つまり、この亢龍の状態になりやすい。
だから、常に自らを戒め行きすぎないよう、出すぎないように律する必要がある。つまり「自分を刑する」必要があるということです。
「刑とは反れた道から正しい道に戻すという」こと。常に自分で自らを律し、軌道修正していかないと、午の人間は勢いがありすぎて危ういのです。
だから「自刑」なのです。自らを刑して戒めることで、この世での使命を果たすことができる。
最近は「自己肯定」が流行りでございますね?
しかし私のような勢いの強すぎる人間には適度な自己否定、自省こそが必要だったりするのでございます。
乾為天の「君子終日乾乾し、夕べに惕若たり」の通り、「本当にこれでよかったのか」とブルブル震えるくらい自分にダメ出ししたほうがよろしいのでございますヨ。
※メンタル弱い人は、そんなことしたらつぶれちゃうから真似しないでくださいネ?ウチ、ほんとメンタル弱い人とは相性悪いのです。メンタル弱い人は全然参考になりませんから、このブログ読んだらダメですよ?

面白いことにね、私は西洋占星術でも同じ配置があるんです。土星が1室なんです。
見事にホロスコープでも自刑なんですわー!!!土星1室っていうのはね「自分自身の存在こそが一番の試練」っていう配置でございますよ~。どはー!
やはり、物事はすべて意味のあるように巡っておるわけでございます。
「刑」っていうと「悪い配置」とか思うかもしれないけど、魂にとってはそれが必要だから配されてるのです。
さて、あなたの命式に「刑」があるなら、その刑は魂の成長のためにどんな役割を果たしているのでしょうか?