お彼岸と秋分~あの世の通路が開くとき

精神世界:スピリチュアルブログ
【画像】彼岸花 「写真AC」

日本ではお盆にご先祖様が返ってくるとして、お墓参りをしたりお迎えする風習があります。
何だかまあへんてこりんなことをするもんだなあと思います。わたし、基本、先祖信仰はない人間なので。

日本では死者を悼んだり、墓参りをするが、これはあまりいい習慣とは言えない。死んだ後も縛るというのはどういうことなのかと常々思う。死者は「お願いだからほっといて」と言いたいのに。

夢を使って宇宙に飛びだそう P210

でもね、先祖信仰をする風習自体は理解できますよ。魂的に何度も何度もその血筋に生まれ変わる場合もあるし、大昔は生まれ変わっても前世の記憶を持ち続けている方が普通だったりしたことに由来するのでしょう。

ただ、わたしはあんまりここ(地球)に根付きたい系の人じゃないので、そういう先祖とか絆とか言われても「いやーカンベンして―地球ヤダもうオウチに帰るー」としか思わないって電波な話ってことですよ。ゆんゆん☆

ただね、お盆を行う「時期」はやっぱり納得いかんとです。旧暦7月15日で太陰暦だからかなりブレがあります。8月中旬から9月上旬。しかも太陰暦の15日ってことは満月でしょ?一番物質的な力が強まる時期であって、霊界の門を開けるならば新月のほうが良いのでは。
なので、暦ありきで人の都合によって作られた風習のように見えますね。

確かに春や秋は農繁期にあたりますから、儀式をやってる場合ではない。8月のお盆に済ませておく方が合理的。収穫後に落ち着いて祭ができるのは10月や11月。新嘗祭もオクトーバ・フェストもサンクス・ギビングもそう。

でも、純粋に「気」を考えるなら、霊と会うのはお盆じゃなくて秋分にやるべきでしょう、と。
それなら「先祖の霊が帰ってくる」も説得力がある。
お盆やらんでお彼岸でええじゃないの、というのは農耕民族には厳しいんですかね。

春分秋分というのは、中庸の気です。夏至は極陽で冬至は極陰。
「暑さ(陽)も寒さ(陰)も彼岸まで」という通り。

この世界は二元性の世界ですから、陰陽がはっきり出ているほうが「地上的」ということになります。二元性を統合し、中庸になった時、より上位(あるいは下位)の世界への扉が開きます。

そう、春分と秋分こそが陰陽を中和させる地点。
地上的な力がゆるみ、「あの世」につながりやすい時期なのです。

実際に、お彼岸というのは体調を崩して亡くなる人が多いでしょう。単純に「季節の変わり目だから」という言い方もできますね。
陽(夏)から陰(冬)に移りかわるときに、フワッと扉が開くのです。あの世への扉が。

【画像】写真AC

わたしは学生時代、お寺(お墓)&斎場の向かいに住んでいました。

うん、なかなか度胸のある女子学生ですネ。
超便利な立地で広さも十分あるっていうのに、なんであんなに家賃安いんだろうって思ったけど、築年数の古さだけじゃなかったんだろうネ☆

まあそんなこんなで、「あった~らし~ィ 麻が来た希望の麻だ~♪」とハーブ的に爽やかに目を覚まし、朝の空気を吸おうとガラッと窓を開けると

○○家葬儀会場 告別式十時~ 十二時出棺

看板がドドーン!と目に入ってくるわけです。
「おお~今日もやっとるねぇ~キミ~」と思いつつ、大学に行く準備をするのがまあ日課だったわけですね。

そんな立地でも霊障にあったこととか一度もなかったですよ。低級霊とは波長が合わなかったんだろうね。つか、そこの斎場でお葬式した人に悪さするような人いなかったんだべさ~。
まあ、友達はウチに泊まると金縛りに遭ってましたけど、そんくらいだな。

でね、毎日毎日斎場の入り口を見る生活を送っていたのですが、毎日毎日葬式があるわけでもないのですよ。
葬式が立て込む時期と、そうではない時期があるのです。

いつ葬式が連日起こるかっていうと、やっぱり、お彼岸だったんですね。
春も秋も、お彼岸あたりはもう途切れることがない。毎日葬式。しかも時間ずらして複数人の出棺(葬式)とかもザラ。

「ああ、やっぱりお彼岸って『そういう時期』なんだな~」って思いましたね。
自然のリズムで、あちらに還っていくタイミングなのでしょう。
陰と陽の継ぎ目がお彼岸。頑強で絶対的に見える物質の世界、そのほころびが見えるのが秋分の日なのです。

あとに残された人へ
『1000の風』
訳 南風椎

私の墓石の前に立って
涙を流さないでください。

私はそこにはいません。

眠ってなんかいません。

私は1000の風になって
吹きぬけています。

私はダイヤモンドのように
雪の上で輝いています。

私は陽の光になって
熟した穀物にふりそそいでいます。

秋には
やさしい雨になります。

朝の静けさのなかで
あなたが目ざめるとき

私はすばやい流れとなって
駆けあがり

鳥たちを
空でくるくる舞わせています。

夜は星になり、
私は、そっと光っています。

どうか、その墓石の前で
泣かないでください。

私はそこにはいません。

私は死んでいないのです。

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