なにかに行き詰ったときに、ブレイクスルーを起こす。視点を変えることによって、突破口を見つける。
そのためには、今までの凝り固まった視点、常識や固定観念を一旦リセットする必要があります。
そんなパラダイム・シフトのためにオススメな一冊がニール・ドナルド・ウォルシュの「神との対話」です。20年以上前に出版されて以来のロングセラー。









…………えっと、多くね?
ちょーっと、どっから手を付けていいのかわからなくて戸惑いますよね。しかも「神との対話」本編の三部作ですら、結構たっぷりボリュームの活字モリモリ本です。「え、そんなの読めない。いいです」って引いちゃいますよね。
神との対話 25のコア・メッセージは数千ページを1冊に凝縮したまとめ本になります。でも、それでもたっぷりずっしりの500ページ。なかなか時間が取れない人にとっては、ちょっと尻込みしちゃうボリュームですよね……。
そこでオススメしたいのがコミック版!
普通のマンガから比べるとちょっと説明文多めな感じはしますが、十分読みやすいです!集中して時間が取れるなら、3時間くらいで読めちゃいます。
これで「素晴らしい!」と思ったならば、活字版のオリジナルを手にとってみると良いかと。神との対話1なら文庫版もkindle版も800円ちょっとで買えるのでオススメですよ。
大事なのは、パラダイムシフト「今までの考え方を再構築すること」です。要するに、今までのものの見方に刺激を与えることが大切です。
神との対話を読むにあたって、重要なのは「そこに書かれていることが正しいと思うかどうか」ではないのです。「えっ、そんなものの見方もあるんだ!ヘェ~!」と、自分の脳みそにパンチをくらわして揺らす、そして頭を柔軟にすることこそが目的です。
スピリチュアルなことを信じられるかどうかではなく、「頭を柔らかくするための準備運動」にしてもらえればよいのです。
事実、「神との対話」にはかなり突拍子もないことがサラッと書かれています。
「ヒトラーは天国に行った」とか(神との対話2 P62)言われたら「ハァ?」って思いますよね。こんな感じで「私たちが正しいと思っていることは本当にそうなのか」と自分たちが普段信じて疑わない常識や価値観をゆさぶってきます。
だから、頭が柔らかくなるのです。
子どものような感性を取りもどして、物事を純粋に見る視点を得られるのです。
神との対話 コミック版レビュー

コミック版の何が良いかというと、ローカライズ。原作版だとウォルシュというキリスト教徒のアメリカ人男性が書いています。なので、どうしても「クリスチャン視点」だったり、「アメリカ人視点」な話の運びになることは已むを得ません。(安倍さーん、ちゃんと漢字読んでネ~「いむを得ません」じゃないからね~)
しかしながら、このコミカライズ版では主人公を日本人にし、舞台も日本の企業になっています。なので、原作よりも読みやすさがアップしているのです。
世の中には二種類の人間がいる
うまくいってる人間と うまくいっていない人間だ
僕は後者だ
主人公、内藤淳一は冴えないサラリーマン。何もとりえのない人間のつまらない毎日。入れる学校に入って入れる会社に入って、ただただ毎日を過ごすだけ。
人間が平等だなんて絶対ウソだ
皆 僕より幸せだし うまくいってる
僕には才能もない 魅力もない
友達がいない 彼女がいない
僕は一人だ
ずっとこらえてきたけど もう我慢の限界だ
神さまがいるなら答えてみてくれ!
どうして僕だけ うまくいかない!?
どうして僕だけ つらいんだ!?
そんで神様が登場しちゃうんです。マンガですね~!
神様は、内藤くんの問いに、答えを返していきます。


内藤くんはどこまでも陰キャラのようですな。
でも、そんな内藤くんでも今の自分は嫌で変わりたいという気持ちがあります。
本当に人生が上向くことを望むのか?
――そりゃあ できれば
それならまず 人生に対する考えを変えなさい
自分に対する考え方を変えなさい
そして 神である自分らしく考え 話し 行動しなさい
人生を「上向かせる」には
まず人生についての考えを明確にしなければならない
どうなりたいのか 何をしたいのか
何が欲しいのか よく考えなさい
はっきりするまで 考えなさい
「そんなに簡単にいくんだったら世話ないですよ」
内藤くんはボヤき続けます。
そんなネガティブ思考の内藤くんに、神様は言います。


「○○になってほしい」と願うと「『○○が欲しい』と願っている状態」が叶ってしまうので、いつまで経っても手に入らないと神様は言います。
よくアファメーションは現在完了形で言えっていいますよね。「もうそういう状態になっています」とか「もうそうなりつつある過程にいます」とか。あれもこういった仕組みなんですね。
そういや、水城せとなの世界で一番、俺が〇〇(1) でも「願い方は大事!」って言ってましたね~。


何が欲しいのか よく考えなさい
はっきりするまで 考えなさい
やっぱこれが大事なんですね。
あなたがスピリチュアルメッセージを上手く受け取れる理由でも、「具体的な言葉でしっかり説明できる人は、鋭い(三次元的な知覚的にわかりやすい)メッセージがもらえるよ!」って書いたのとも通じます。フワッとしてちゃダメなんだな~。

わたしたちは、本来は全てを知っている。
だから精神世界の本ではよく「あなたは新しく知るのではなく思い出すのだ」というフレーズが出てきます。
じゃあ、なぜ私たちは過去世や五感以外の優れた知覚やサイキックな能力をわざわざ失うのか?叡智を忘れてしまうのか?
神様は、「体験するためだ」と言います。
確かに忘れちゃえば、何回でも同じマンガや映画を「ワア、こんな面白いものがあったのか!」って楽しめるもんなァ~(ちょっと違う)
そして、神様はわたしたちが「創造する」ために存在しているのだといいます。
創造しないから、思い通りの人生を生きられないのだと。


「自分が無い」という状態は、とても虚しいものです。心にぽっかり穴が開いてしまったような心地になり、満たされません。
「自分を創造せず 習慣の生き物 外側から創られる生き物でいる」
グルジェフのいうところの「人間機械」ですね。
内なる声に従う前に、内なる声が聞こえない。つながれない。
誰かのいうことに従いたい。そっちのほうが楽だから。
でも、それじゃあ、満たされない……


ああ、なんだかヴィッパーサナー瞑想みたいな話になってきましたね。
神様はこう言います。
≪真の指導者≫とは
追随者がいちばん多い者ではなく
もっとも多くの指導者を創り出す者である
≪真の王者≫とは
臣民がいちばん多い者ではなく
もっとも多くの者に王者らしい尊厳を身につけさせる者である
≪真の教師≫とは
知識がいちばん多い者ではなく
もっとも多くの者に知識を身につけさせる者である
そして≪真の神≫とは
信者がいちばん多い者ではなく
もっとも多くの人びとに仕える者
従って他のすべての者を神にする者である
それが神の目標であり、栄光である。
神の最大の瞬間は、あなたがたが神を必要としないと気づいたときだ
神はいつでもあなたと共にあると。
ただ、あなたがその声を聞こうとはしないだけで。
実はこのコミック版、現在絶版です。売れて続刊が出てもおかしくないクオリティなんですけど、いかんせん出版日が2011年3月10日。タイミング悪すぎんよ……。
紙の重版は難しいかもしれませんが、電子書籍で再販してもらえればなァと思います。Amazonのページに飛んだ方はKindle化リクエストをポチ―してもらえたらうれしいです。

ちなみに、札幌市の図書館には蔵書がありますので、札幌市民の方はぜひ借りて読んでみるとよろしいですヨ~(2019年5月現在)