磯野貴理子さんが、24歳年下の夫との離婚を発表しました。
離婚を切り出したのは元夫だったという。磯野は「理由聞きたいじゃない。待ってたら『自分の子供が欲しいんだ』って言われて。『そうだよね、うんうんうん、分かった分かった』って。『自然なことだよ、当たり前じゃないの』って言って、別々の道を歩くことになって、そういう報告です」と話した。
磯野貴理子が年下夫と離婚、その理由に「涙止まらない」の声 | 女性自身
これを見て、わたしは「実に素晴らしい手放しのレッスンをなさったな」と思いました。
年下男「子ども欲しい」→お別れフラグ
今回の磯野貴理子の離婚に関して、SNSなどでは「旦那ヒドイ!」という意見を見ますが、わたしは「あー、あるあるだなー」と思ってしまいました。
だって、わたしの周りで
「子どもが欲しくなった」
って年下男に言われて別れた年上女、めちゃゴロゴロおりますで~。
「子どもが欲しくなった」 って、年下男と別れる典型フラグ。
一番酷いパターンだと、結婚中に不倫されて相手の若い女が妊娠したから「俺は父親になる」って離婚を切り出された年上女もおりますぜ~。
大澄賢也と小柳ルミ子がわかれたのも、なんだかんだ言って大澄健也が子ども欲しがったことが大元の原因でしょう。
年上女年下男のカップルあるあるですよ~。
男って異様に子ども欲しがる時期あるし。しかもそれが本能的なものだから、女の視点からすると「は?現実見ろよ、何言ってんの」案件だったりするわけで。男が子どもを欲しがる時と女が子どもを欲しがる時は、(本能レベルに限ると)実に真逆なのであります。
貴理子さんの元夫は 「共同でバーを経営していましたが、Aさんはあまり商売が上手ではありませんでした。」(引用元)とあるから、追いつめられて子ども欲しくなっちゃったんでしょうね。まさに男の本能パターンです。人生暗転したほうが子を欲しがるという。
好きな人を手放すという極上の愛
ここで、貴理子さんの立ち振る舞いが実に素晴らしいと評判です。
愛した男を、さっぱりと手放してあげているからです。
もちろん、苦しみは伴うでしょうし、お辛いことでしょう。
ですが、ネットでは身勝手とバッシングされている夫の言葉にも「分かった」と受け入れ、許しています。
実に素晴らしい愛の形、許しの形です。
歳の差のあるパートナーと一緒にいる年上側は、この気概を持ってこそと言えましょう。
年下との恋愛に見返りを求めてはいけません。彼に使ったお金も回収はされない。かつてオヤジが若い女に文化を教えたように、広い心で「社会還元」と理解しておきましょう。
四十路越え! 四十路と恋愛 P50~51
「かつてオヤジが若い女に」まさにこれ。男と女が逆でもそうです。
歳の差恋愛をする年上側は、年下側が「別れたい」と言った時に、どんな身勝手な理由であってすら「そうか、わかった」と手放す器が要求されます。関係に執着してはいけないのです。

昔の花柳界では、店出しの時に水揚げをして「旦那」として経済力のある男性が芸者のパトロンとなりました。その中には、 年配の男性が孫娘のような少女を水揚げすることもありました。芸者を愛人(妾)として囲うのです。
しかしながら、そういう場合に実際の性関係が旺盛にあったかというとそうでもなく、ただ「頼まれて顔を立てるために義理で」旦那になっていたケースも少なくなかったようです。まあ、言ってみれば、金と地位のある男は年を取ったら美少女のATMにならねばならんかったということですな。

おそめ―伝説の銀座マダムでは、祇園で売れっ子の芸妓だったおそめさんが、一回り年上の旦那に対してまあまあ好き放題やっている様子が描かれています。ある日ダンスホールで若いイケメン(のちに映画「仁義なき戦い」などのプロデュースをする俊藤浩滋)にナンパされて惚れこんだおそめさん。楽な生活をさせてくれる年上旦那を捨てて、若いイケメンと結婚してしまうのです。
歳の差恋愛は、年上側が尽くすもの。
そして、基本その愛は報われぬもの。
最後には、手放して終わるのが、きれいな幕引き。
年下相手に惚れてしまった人は、この点良く良く心に留めてほしいものです。
ここでサラッと手放せず若い相手に執着してしまうと、愛は腐って憎しみに変わりますから。

やしきたかじんのように晩節を汚したり、紀州のドンファンのように覚醒剤漬けにされて殺されてしまったり――後妻業の女狐に食い物にされてしまうのです。おお、怖い怖い……。

「残酷な天使のテーゼ」「淋しい熱帯魚」などのヒット曲で知られる及川眠子さんも、年下男に執着してしまい地獄を見た一人です。詳しい経緯は著書・破婚: 18歳年下のトルコ人亭主と過ごした13年間にあります。
禁止事項も挙げます。年下男との恋愛が失敗に終わった周囲の女性たちのケースで、大変に目立つ原因のひとつが「説教」。(中略)対年下男の場合、彼の仕事や人間関係上の未熟さを「私が導いて、いい方向に鍛え直したい」という、まるで教育ママのような心情が芽生えてくるというのです。
四十路越え! 四十路と恋愛 P51
及川さんの場合、まさにこのパターン。私が彼を一人前の男に育てなきゃ!で泥沼にはまっていき、ついには7000万円の借金を背負う羽目になります。
彼の教師になろうとしてはいけないと私は彼女に忠告しました。「女性は男性に男らしさを教えることはできません。そんなことできるわけがないんです! あなたは自分のやるべきこと、自分を幸せにすることをやればいいんです」
そういう意味で、貴理子さんは実に見事な愛の形を見せてくれたといえましょう。
いつでも手放す覚悟を持つ。相手に執着しない。
歳の差恋愛をする中高年は、かくありたいものですネ。