なぜ或るアホウの一生は打ち切りの憂き目に遭ったのか

ビジネス:スピリチュアルブログ
或るアホウの一生 3巻15話

打ち切り作家から、大ヒット作家へ

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

大ヒット作ゴールデンカムイ。作者の野田サトルさんも、前作スピナマラダ!では打ち切りの憂き目に遭っています。スピナマラダも「読む人」には「メチャクチャ面白い!!」と熱い評価を受けていたマンガであったにもかかわらず。

翌年、「時間を無駄にして欲しくない」と編集長から連載終了を告げられ、作品は全6巻で完結。今思えばわかりにくいタイトルや話の運び方など、反省点はたくさんある。一度読者を引き込むことに失敗すれば、挽回(ばんかい)するのがどれだけ難しいかを痛感させられた。

朝日新聞デジタル:(7)漫画家・野田サトルさん – 北海道 – 地域

この挫折を経て、ゴールデンカムイでは1話から全力で読者がわかりやすく食いつけるような仕掛けを展開します。そして大ヒットにつながったのです。

わたしはポール先生の作る話が好きです。
だけど、万人向けじゃないし商業向けの作品だとも思いません。個人的には同人で好きなものを好きに描いて楽しんでくださればいいなあと思っています。

だけど、もし商業マンガのステージでお仕事をされることを選択するなら。野田サトル先生のようにもっとわかりやすい作りの漫画を発表していくべきだと思います。

「或るアホウの一生」と言われて、将棋漫画だってわかりますか?
わからないですよね。

「強いって、なんだ!?」ってキャッチコピーで、心理描写の巧みな心に刺さる漫画だと思いますか?
思わないですよね。(あと東京心中をはじめとする女性読者の多くは強さなんて全然興味無い。強さよりも応援したくなる推しができるかどうかが大事)

第一話で 「自分を変えたい!」と思った男子高校生。ここまではあるある。そこで化粧に走るという極端な行動で、引く読者もいる。特に男性読者は理解できない人が多いでしょう。もちろんその化粧は灰島紫紅のエピソードにつながっていく見事な伏線なわけですけれども、やっぱり1話のツカミとしては弱い、というか「わかりにくい」。

或るアホウの一生(4) (ビッグコミックス)

今回打ち切りによって急きょ描かれた紫紅編が高評価なのは、わかりやすかったからです。なぜわかりやすいかというと、紫紅視点に固定されていたからです。
これが当初の想定通り、少しずつエピソードを刻んでいろんな人の視点から語る形になると、「少しずつ」しか紫紅の物語の形が見えてきません。

「或るアホウの一生は終わってから一気に読む」という人を見かけましたが、その気持ちもわかります。だって、そんな小刻みに紫紅エピソード出されて、小刻みに1話ごと(もしくは単行本ごと)に読んでたら、わかりにくいんですよ!

だって、そんなのいちいち覚えてらんないよ!
みんな生活してんだよ!マンガだけ読んでるんじゃねんだよ!!

そして、「終わってから読む」派の人は、コミックスの初動売り上げには貢献してくれないので出版社的に数字として評価できません。すなわち「終わってから一気に読みたいと思うような作品は商業漫画には適していない」。

壬生義士伝 1 (ホーム社書籍扱コミックス)

わたし浅田次郎が大好きなんで、「いろんな人の視点から小さなエピソードを継ぎ合わせて全体像が見えてくる」という話の運び方自体はワクワクして好きです。だけど、浅田次郎がいいのは最後まで一気に読めるからです。

わたしが浅田次郎で一番好きな壬生義士伝。後半の伏線の回収が見事すぎて震えが止まらない涙も止まらない超名作です!

が、漫画版の評価は低いのです。なぜなら、漫画は制作カロリー高いから、ちょっとずつしか進まない。何巻にもわたって、少しずつ読まなきゃならない。

小説版だと「うーん。なんかだるいわ~」ってなっても「いや、でも斎藤一が出てくるとこまで読んで!そこから神だから!」って言われれば頑張れる。小説は上下巻なんですけど、ちゃんと上下同日発売しています。一気に読める!わかってる~!

「ちょっとずつエピソードを細切れにして出して重ねていく」という展開は、1話ごと公開のマンガアプリや雑誌でやるには厳しい手法に見えます。多くの読者は細かいところまで覚えていられないからです。

商業作家は文学的な香りを重視するのではなく、もっとわかりやすいエンタテイメントを提供する必要があるでしょう。数字をとるために。

いや、だからわたしはポール先生は同人向きなんじゃないかなぁって思うわけですょ。無理して商業誌で売れ線狙わなくったって……うん。
ああ、打ち切り、悲しいなぁ……。

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