或るアホウの一生1巻 各話あらすじ(ネタバレ有)
鋭い心理描写で、心をえぐってくる。だから、自分の心の奥深くに眠るものに気づかせてくれる。そんなマンガ、或るアホウの一生1巻のレビュー(感想)です。
一応ジャンルは将棋漫画ですが、将棋がわからなくても大丈夫ですよ!
第一話「思いついたことは全部やるし全部言う」


高以良瞬 17歳。プロ棋士を目指す高校生。
どんな道でもプロになって食べていくというのは大変なことですね。将棋でもそれは同じです。


明日も見えない。希望も見えないガケっぷち。
どうしたらいいのか師匠に聞いてみても

頼りになんねええええええーーーー!!!
大人は頼りにならない。
自分の道は自分で切り開かねばならない。
高以良少年は、現実を思い知らされます。そして、自らの道を切り開くのです。化粧で。


あ、うん。そ、そう……。
第二話「普通はもっと怒られます」
プロ棋士って一体どうやってなるんでしょう?
それは、奨励会に入って勝ち抜く(四段になる)必要があります。

なるほどなるほど。
そんな「礼儀や作法を身につける」場で、高以良メイクが許されるのかというと――

アッ、デスヨネー!!知ってた!!
しかし、そんな周囲の圧にも負けず高以良少年は自分に「魔法」をかけるべく、メイクの腕を磨くのです!!えっ、これ、何のマンガ??

一方、高以良以外の登場人物、三段棋士(プロ一歩手前)たちは、結構まともに色々考えてます。


そう、プロ棋士になるって年齢制限があるんですよね。迫さんと牧野さんは割とやばいラインなのです。
【参考】奨励会規定|日本将棋連盟

★鬼庭さん(高以良と夏目の兄弟子)、ぐう正論――!
第三話「君の見た目も反則だ」
奨励会4人組は今日も仲良し♪

だから、高以良は淡い期待を抱いてしまうのです――

いまが、たのしい。
だけど、この状態は、続かない。わかってる。
だからこそ、続けばいいのにって、おもう――
このジュブナイル的モラトリアムを示す「4人」のバランスって、実に絶妙ですよね。スタンド・バイ・ミーみがある。
そして、そんな高以良のフワフワした気持ちはガッツリ現実を突きつけられるのです――。

具体的に何があったのかは或るアホウの一生(1)を読んでくださいね~♪
ちなみに、ここで二歩を持ってきたのは、棋譜監修のハッシーこと橋本崇載八段ファンへのサービスですよね。芸が細かいな~!
1/24 追記
同人誌「青空」のフリートークによると、二歩ネタはハッシー由来ではないとのことです。もうその話はできていたあとに、棋譜監修になった橋本氏が二歩やってビックリしたとのこと。