深い闇の中にこそ、真の癒しはある。

オタク ヒーリング

或るアホウの一生(1) (ビッグコミックス)

裏サンデーで「或るアホウの一生」の最終回が掲載されました。見事なる打ち切り臭はんぱない終わり方でした。

(;ω;)
【画像】或るアホウの一生 3  或るアホウの一生 1

最終回、わたしの大大大好きな光堂寺先生がね、こう言うんですよ!

【画像】或るアホウの一生 4巻 最終話 春の形見

うわーー!!!
この苦悩があったにもかかわらず、また夏目と高以良を弟子に取る気になった経緯が知りたい!!特に夏目。高以良は「灰島紫紅の最後の弟子だから」でわかるんですよ。3巻でも↓画像のように言っていたし。

けど、夏目は!?夏目は何でなのォ~!?教えて光堂寺先生!!
どうせ夏目のおじいさんと若い頃デキてたんでしょっ!最高!!(腐女子脳怖い…)

ハァ~とりあえず打ち切り辛いので、ボール先生にはぜひ出版社を噛まずに同人(インディーズ)で作品を発表していただきたい所存です……。こんなモヤモヤはもういやなので、打ち切りなしの同人でお願いします!!NO MORE 商業!!YES同人!!

死ほど大切なものはない

或るアホウの一生 2 (ビッグコミックス)

ところで、一連のアホウ記事読んで単行本買ってくださった方々、ありがとうございました。先月分のAmazon分だけで、のべ50冊は買っていただけたので、大変ありがたいことでした。感謝感謝です。わたしたち、魂でつながってると思うの!(突然の毒電波)

その方々、もしくはもともと或るアホウの一生を読んでいらした方に、この作品を読むにあたって光明となるような示唆を置いておきます。

この作品は、死に満ちています。ベースにあるのはある人の死です。
となると、ホラーとか暗いネガティブなイメージかもしれません。ですが、作品自体は非常に淡々淡々と進みますので、別にジメジメはしていません。

第一回冒頭から、盛大なるネタバレで始まる作品なのです。「コ、コイツが死ぬぞー!」的な。
嘘だと思うならサンプル読んでみ。まじ↓コレだから。

【画像】或るアホウの一生(1) 或るアホウの一生 1

エリザベス・キューブラー・ロスという名前を聞いたことがあるでしょうか。
グリーフワーク(悲しみやトラウマを癒すワーク)に取り組んだり学んだりした方は、目にしたことがあるはず。彼女の提唱した「死の受容のプロセス」は有名です。

  • 否認・隔離 自分が死ぬなんて信じられない
  • 怒り なぜ自分が死ななければならないのかと怒りがわく
  • 取引 死なずにすむように取引をしようと試みる
  • 抑うつ なにもできなくなる 無気力
  • 受容 最終的に自分が死に行くことを受け入れる

上の見出し「死ほど大切なものはない」というのは、ロスの著書”DEATH IS OF VITAL IMPORTANCE”より取りました。20年前の本です。日本語訳だと「死ぬ瞬間」と死後の生というタイトルで出版されています。

ロスは、この本の中で死に向かう人と向き合うことで得られるものの大きさを伝えています。

実際のところ、患者があなたを助けるのであって、その逆ではありません。そんなはずはないと思うかもしれませんが、本当は彼らがあなたのセラピストであり、あなたに贈り物をくれます。

【画像】或るアホウの一生 4巻 最終話 春の形見

死の直前、紫紅はロスのいうところの「やり残した仕事」をやり遂げました。その相手は、母親ではなく高以良少年でした。これによって紫紅は「受容」の段階に入っていきます。
後でもご紹介しますが、母親にはロスのいうところの「象徴言語」を使って死を伝えます。

私たちはまた、ある素晴らしい能力を授かっていて、何かを失うと、かならず、失ったものよりももっといいものが得られます。白血病や、脳幹腫瘍や、その他の病気で幼くして死んでゆく子供たちは、肉体の部分は弱っていきますが、その代わりに彼らは贈り物を与えられます。(中略)彼らの苦痛が長ければ長いほど、激しければ激しいほど、霊的な部分はそれだけ早くあらわれます。(中略)霊的な部分が大きく開いているので、まるで老賢者のようなことを言います。
そうした子どもたちは、私たちの師になるためにこの世に生まれてきたのです。

紫紅はまさしくこの「老賢者のよう」でした。
子どもの頃から命の本質を残酷に突きつけられ、若くして悟ったような言動を見せていました。
その表面的な平静の奥にある懊悩こそが、紫紅編(4巻収録予定)で明らかになったのです。

「紫紅編から面白くなってきた」という意見はツイッターなどでも見られました。まさしく、或るアホウの一生というのは病を背負った少年、灰島紫紅の死をベースにすることで生を浮き出す作品となっていました。

死を直視するからこそ、生の価値を認識することができるのです。
死は忌むべきものではなく、生にとってなくてはならない対なのです。
「生きる意味がわからない」というのは、死をリアルに意識していないからこそ起こる思考なのです。

この世に唯一残っている正直な人びとは精神病患者と幼児、それに末期患者です。冗談めいて聞こえるかもしれませんが、私は本気です。そして、もしあなたがこの三種類の人々を利用すれば――私は「利用する」という語を肯定的な意味で使っているのですが――、つまり彼らが言わんとすることに本当の意味で耳を傾けることができたなら、彼らはあなたに、私の言う象徴言語を教えてくれます。
(中略)
死期が迫っている人は一人残らず、たとえ五歳であろうと九十五歳であろうと、死が近いことを知っています。したがって、問題は「私はその人に、死が迫っていることを告げるべきだろうか」ではなく、「私には彼の声が聞こえるだろうか」です。
(中略)
人から聞いた話ですが、ある若い女性が老いた祖母をたずねました。老人は自分の指から指輪をはずし、何も言わず黙ってそれを孫娘に渡しました。これこそが言葉によらない象徴言語です。(中略)「本当に私がもらっていいの?」祖母は黙ってうなずきました。孫娘はさらに「どうせなら……」と言いかけました。「どうせならもう少し待って、クリスマスにもらえない?」と言おうとしたのですが、やめました。彼女ははっと気がついたのです。祖母は、自分がクリスマスにはもうこの世にいないことを知っているに違いない、と。そのおばあさんは、孫娘に指輪を贈ることができて心から満足していました。彼女はクリスマスの二日前に亡くなりました。これが言葉によらない象徴言語というものです。

【画像】或るアホウの一生 4巻 最終話 春の形見

紫紅が母へ使った象徴言語は、上のようなものでした。(具体的に何をお願いしたのかは読んでね)
紫紅は、母親が罪悪感にさいなまれないよう、細心の注意を払っていました。だから、長年の友達である仙ちゃん(オウム)も、母の元ではなく師匠に託しました。オウムは結構長生きします。50年以上生きるものもあります。自分亡きあと、自分を思い出すようなものをできるだけ排除しておきたい。男型思考ですね。(女型だとできるだけ思い出すことで慰めにしてほしいと考える)

しかしそれをいうと、師匠(光堂寺先生)が辛いんだけど~!
まあ、それだから必ず引きとりに来なさいって言ったんだろうけど。辛い。辛いね光堂寺先生(;ω;)
だけど受け止めてやるのが師匠の愛なんだね。

或るアホウの一生 4巻
【画像】或るアホウの一生 4巻 最終話 春の形見

あ~損ばっかりだね~!悲しいね~!光堂寺先生大好き!!
(このあたりは電子版4巻でお読みください)

最近ね、なんでもかんでも「ほっこり~♪」とかほのぼのものがもてはやされるでしょ?
だけどね、それって感情を誤魔化しはできるけど浄化はできないんだよ。ポジティブなものにばっかりふれて、「心がほっこりあったかくなりました~☆」って言ってたら、心の澱は溜まっていく一方なんだよ。

紫紅が高以良にしたみたいに、正直になって気持ちを吐き出さないと、グリーフワーク(悲しみの浄化)にならんのよ。ロス風に言うなら、ここの世界で「やり残した仕事」を終えられないのよ。

古代ギリシア人も、ネガティブなる悲劇を観ることでカタルシス(癒し)を得ていたの。ほっこりポジティブ日常系な優しい世界を求めてちゃダメよ、それは逃げよ。逃げれば逃げるほどつらくて苦しくなるんだから、引き伸ばさないで向き合わないと。

「或るアホウの一生」みたいな作品って、えぐられるし重いって思うかもしれない。
だけど、そういうところにこそ、本当の深い深い癒しや救いがあるんですよ。西洋占星学でいうところのカイロンみたいなね。
失うからこそ、傷つくからこそ、その後に大きな癒しの力がもたらされるのです。

やり残した仕事を片づけてしまえば、すなわち、それまで抑えていた憎しみや欲や悲しみなど、否定的なものをすべて吐き出してしまえば、あなたは気づくでしょう。――二十歳で死のうが、五十歳で死のうが、九十歳まで生きようが、もう問題ではない、もう何も心配することはないのだ、と。
(中略)
私がいったい何の話をしているのか、おわかりですか。自分自身のやり残した仕事を片づけること、それが世界に変化をもたらす唯一の方法なのです。少しだけ精神科医としてお話しますが、手遅れにならないうちに急いで世界を癒さなくてはなりません。でも自分自身を癒さなければ世界を癒すことはできない、このことをわかっていただきたいのです。

(中略)

死後の生についてくわしく知りたいという方が大勢いらっしゃいます。そういう方はおわかりになっていないようですが、マイナスの感情を捨て、調和に満ちた人生をフルに生きた時に、はじめて、自分自身の経験が得られるのです。そういう生き方をすることが、霊的・直観的な部分に対して全面的に心を開く唯一の方法です。

「死ぬ瞬間」と死後の生 (中公文庫)
エリザベス キューブラー・ロス

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