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2018-01-03

優しくしたら、冷たくされます。

女は怖い。
だから、男は女を遠ざけようとする。
女の本質を見まいと、人間扱いしないようにする。

尽くせばつくすほど、男はあなたを愛さない

尽くせばつくすほど、男は調子に乗り女を粗末に扱います。


あるアラフォーの美魔女は、キッチン付きのホテルの部屋を借りて不倫相手に手料理をふるまったそうです。

そうしたら、いつもは優しくてダンディな不倫相手の反応はかなり微妙だったそうで。
「盛りつけとか凝って、目にも楽しいように努力したんだけど、やっぱり口に合わなかったみたい…」
と彼女は肩を落としました。
料理の腕は大したもので、レストラン級にもかかわらず。

「え、あの、ハイスペ不倫相手にそんな所帯じみたことしたら、そら意気消沈されるよ。チンコだってしぼむわい」
「どうしてっ?男の人って家庭的な女性が好きなんでしょっ!?」
「いや、それは結婚相手にだよ。不倫相手には現実逃避したいんだから、リアルな家庭生活っぽさなんか求めてないんだよ。だから昔のキャバ嬢は非日常感を出すために盛り髪なんてしてたんだし」
「尽くしちゃダメなの!?」
「うん、ダメ」

彼女はどうやら「家庭的な自分」を相手にアピールすれば、奥さんと別れて自分と結婚してくれると思っていたようです。
その不倫相手は、大企業にお勤めの役職男だっていうのに。

別れるわけないでしょう。
そういう出世する男の多くにとって、結婚は愛ではなく世間体第一なんだから。不倫相手に求めるのは家庭の温かさではなく、フワフワした甘い嘘が似合う非現実空間なのだから。

放蕩記 (集英社文庫)
男に尽くすとロクなことにならない。
作家の村山由佳さんは、婦人公論でこのように述べています。

これは自覚しているのですが、私の悪癖は男性に尽くしまくってしまうことです。相手が望んでいようといまいと、とことん尽くす。相手のためではなく自分のためです。なぜなら、そうしていないと、相手に必要とされるだけの価値が自分にあると思えなくて不安でたまらないから。その自己評価の低さがいけないんだと、わかってはいるんですけど。

――婦人公論2014 12/7号<告白 離婚を決めて>「結局俺はポイ捨てかよ」彼の言葉が胸に突き刺さる 村山由佳

このインタビューでは、尽くせばつくすほど夫は荒れ、しまいには妻に憎しみの目を向けるようになったことが書かれています。
尽くす女は不幸になる典型ですね。

尽くせばつくすほど、男は調子に乗り女を粗末に扱います。
先ほどこう書きました。
でも、本当にそうでしょうか?

優しくしたら、憎まれる。
これって、おかしくないですか?
なんか深いところで他に何かあるんじゃないでしょうか。

尽くす女は感謝されず、恨まれる


精神分析学者の岸田秀さんは、自ら母親への確執を精神分析しています。
そこには「尽くしたのに報われない女」が姿かたちを変えて出てきます。

母はこの例に出てくる「世話した者にそのうち必ず見捨てられて腹を立てる恩人」に似ていた。(中略)残された五人の子どもたちは多かれ少なかれ母の世話になった。しかし、そのうちの誰一人として、母には感謝していない。感謝するどころか、ときに思い出して恨み言を言っている。そして、母は誰よりも最も世話をし、恩を施したはずの私に一番に憎まれ、恨まれている。

岸田さんの母は尽くす人でした。
息子が実家に帰ってくると、腕を振るって好物を作るような母親でした。
だけど、息子には嫌われ憎しみ抜かれています。尽くせば、つくすほど。

そして母から(尽くされ)愛情を押しつけられた心の傷は、息子自身の恋愛模様で再現されます。
「尽くしてくる女」に嫌悪感を示すのです。

好意を示して口説いた女が手に入らないと、「こころ優しいロマンティックな男であるとのセルフ・イメージをたもつことができる。」(フロイドを読むP145)
だから、片思いこそ良し!なんです。女から冷たくされて恋が実らなければ、自分に酔ってられるから。

だけど、その投げかけた好意に女が応えちゃったら、もう大変。
母子関係を再現するドロドロ劇の始まりです。

重苦しくて逃げたい。

自分が完璧な素晴らしい男だと勘違いしてるんじゃないか。
好意につけこんで自分を利用しようとしてるんじゃないか。
自分の全部をささげ、犠牲にならなきゃならないのではないか。

そんな風に腰が引けてしまう。
それに女が「じゃあいいわ」と去ろうとしたら、これまた大変。

なんとしてでも彼女を取り戻す!
もう一度彼女の愛情をよみがえらせよう!
自分の愛は本物だ!今度こそそれを証明してみせる!!

わたしは、彼女が去ってゆきそうになると、必死にしがみつく。彼女が私のことにもはや何の関心も持っていないとわかればわかるほど、必死に追い求める。彼女のいない人生は考えられない。そのときのわたしは、母親に全面的に依存していて、見捨てられることを怖れている口唇期の幼児さながらである。相手の女性の言うことはすべて盲信し、どのような要求にも服従し、戻ってきてくれと卑屈に哀願し、戻ってきてくれたら莫大な利益を与えるとほのめかす。このとき、それは主観的には本気で言っているのであるが、客観的には、もちろん嘘であって、彼女が戻ってきたら、また再び重苦しくなって逃げだすのである。もちろん当時は意識していなかったが、このようにわざわざ彼女に大きな期待を抱かせ、そしてそれが重苦しくなって逃げだし、彼女の期待を裏切るというのは、重苦しい期待をかけてきた母と、母から逃げだしその期待を裏切りたかった私との関係を再現し、彼女を代理として母への憎悪を満足させようとしていたとも考えられる。しかしまた、それで彼女を失いそうになるとまた追っかけるのである。

めんどくっさ!
と一言で片づけるのは簡単なのですが、「どうして尽くすと冷たくされるのか」というメカニズムをわかりやすく説明してくれているとは思いませんか。尽くせばつくすほど、憎まれるのです。なぜなら、母との愛憎の日々を(無意識に)再現したいわけだから。

二村ヒトシさんは「料理を売りにしない女(≒自然体で尽くさない女)」の好ましさを、川原泉さんのマンガを例にとって説明しています。

彼女たちは恋をすることがあっても、料理をすることがあっても、自分の恋やセックスや作った料理を「愛されるため」の人質として男の前に差し出すことは絶対にしない。差し出されないから奪われない。

僕たちは愛されることを教わってきたはずだったのに
第3勝 セックスは重要なのか? 川原泉『メイプル戦記』その他の作品

女は怖い 本当に怖い

男の人には余裕が必要です。
余裕がないとキャパいっぱいいっぱいになっちゃって、何でもすぐダメ出ししたり拒絶するようになります。恋愛関係のみならず、仕事でもそうです。頭ごなしに「ダメ」という人は、大抵心に余裕がないのです。

「いや、それ性別の問題じゃなくて女だってそうだろ」と言いたいかもしれません。
だけど、男性の女性への根源的恐怖というのは、女性の男性への恐怖よりも深刻であると私は思っています。女のほうがまだ柔軟性があって、腹がくくれることが多い。男のほうが、余裕がなくなると弱い。

その女への根源的な恐怖というのを、端的に示しているのがアマゾン奥地の先住民・ヤノマミの出産です。

ヤノマミ (新潮文庫)
ヤノマミが出産するとき、男は近寄りません。立ちあい出産なんてもっての外です。

ヤノマミの男が最も大切にしている〈コヒップ(勇気)〉が失われると思っているからだという。大量の血を見るとコヒップの精霊が体内から逃げだし、危険をかえりみず森に獲物を追う勇気がなくなるというのだ。

子の出産に立ちあって、そのあまりものグロさにショックを受け、インポテンツになったり妻だけEDになったりする話は、珍しくありません。
【参考】立ち会い出産セックスレス?向く夫と向かない夫 [夫婦関係] All About
【参考】出産の立ち会いはやめた方が良い!フランスの医者が語る出産の裏話
男のメンタルを強いままで保とうと思うなら、女のありのままの姿をむき出しに見せてはならぬのです。だからヤノマミは男が出産にはかかわらない。

「男らしい人が好きなのぉ♥」という女性は、相手にありのままの自分をさらけ出さないほうがよろしいです。女の本能を見てしまうと、男は去勢されてしまうから。それくらい、女の本質は男にとって脅威であり、恐怖なのです。
女からすると「何が怖いの、変なのー」くらいなもんなんですけれども、本当に怖いらしいのです。

その一端を、ヤノマミに見ることができます。ヤノマミの女は、生まれた自分の子を生かさずに殺す(育てない)選択権があるのです。
このルポルタージュ「ヤノマミ」のなかでは14歳の少女の出産に、日本人が立ちあいます。

動画をご覧になればわかる通り、ヤノマミは先住民族なのでモンゴロイド系です。14歳なんて、本当にあどけない少女です。

その少女は45時間、難産に苦しんだ上で子供を出産します。
日本人男性は「よく頑張った」と感動します。

「不覚にも涙が零れてきた。14歳の少女が長い時間苦しんで、命を産み落としたのだ。『おめでとう』と言いたかった。一刻も早くローリの顔を見て、よく頑張ったね、と祝福してあげたかった」(P250)

ですが、そのあどけない少女は出産の疲労もものともせず、赤ん坊の首を絞め出したのです。
思わず目を背ける日本人男性。それを「うっわ情けなー。見てアレー」と失笑するヤノマミの女たち。この場にふさわしくないふるまいをしてしまったことに気づき、赤ん坊の首を絞める幼き母を必死で凝視する男性。

僕はヤノマミの夫たちと同様、受け入れるしかないと思うようになっていったが、そう思おうとしても、心の動揺は収まらなかった。なぜ、これほど心が掻き乱されるのだろう。あれこれ考えてみたものの、考えれば考えるほど、動揺は深まっていくようにしか思えなかった。
僕の中で何かが崩れ落ちそうだった。考えれば考えるほど、何かが壊れてしまいそうだった。だから、眠ろうと思った。眠れば救われると思った。それなのに、うまく眠ることもできず、心身は憔悴していった。そのうち立っていることさえ辛くなり、歩けば木の根に躓いてよく転んだ。

ヤノマミ P255~256

これはアマゾンの奥地で行われた特殊な風習でしょうか。
日本だって、ほんの200年前なら、どこの寒村だってやっていたことではないのでしょうか。日本の場合は出産した本人ではなく、産婆がややこの口ふさいだり濡れ手ぬぐい被せたりで、ちょちょいっとやっていたんでしょうけれども。

七つまでは神のうち。生まれた子、みんななんて、育てられなかったんだから。

ちなみにブラジルの保健所のデータによると、ヤノマミの生まれた子は半分は育てないで天に返すそうです。(P226)

現代のほうが特殊なわけで、長い長い年月、そうやって女は最も弱い命の生存権を握っていたのです。男が無力だった子ども時代を思い出して(もしくは何らかのトラウマを反復強迫して)、女に対して立ちすくんでしまうのは、自然なこととすら思えます。

女(母)とは、男をやわらかく包み込む、ものすごく恐ろしい生き物なのです。

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