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2017-12-18

嫌な女の素顔は、素敵な女性

「理想の相手」という幻想を押し付けられて、うんざりした経験がある人は多いのではないでしょうか。
たぶん日本中で誰よりもうんざりしきっている人がいました。
「永遠の処女」原節子です。

大女優の素顔は、陰キャ地味女

原節子の真実

原節子。
好きですか。
私はあんまり好きじゃありませんでした。

なぜなら、小津映画の印象が強かったからです。あの「紀子三部作」の印象が強すぎて「あーハイハイ、控えめながらも芯がしっかりしていて聡明なのにもかかわらずそれをひけらかすようなことはせず常に男を立てるあの女ね、ファック!!!」と中指立てたくなるほどお下品に嫌悪して参りました。

「理想の女は、やっぱり原節子だねぇ」なんて言われると、その男とはもう一切口もききたくないくらい嫌悪しておりました。いやどうせアンタも「男を立てない女なんてダメだ!」とか言いだすのじゃろ、ちぃ覚えた。

「続 日本人の英語」で、マーク・ピーターセン氏は女優・原節子を絶賛しております。

私の感動した台詞は、映画の最後のほうにある、義母を亡くした後、非常に悲痛な心境だったはずの紀子(原)は、戦死した夫の妹の京子(香川京子)から

「いやァねぇ、世の中って……」
と言われると、晴れやかに微笑みながら、
「そう、いやなことばっかり……」
と甘くやわらかい調子で言う。
しかも、その甘くやわらかいところのどこかに、勁く厳しい部分も潜んでいる。そして、その美しい笑顔は、悲しみを深く知ったからこそ美しく輝いている。その原節子を見て、日本のことをほとんど知らない私でも、これは普通の女優ではないということが良く分かった。

ね。わざわざ「強い」を「勁い」と書くほどの絶賛ですよ。
日本女性はどんなことがあっても折れずに強く前を向いて生きるのでござるからどんなことしたって後悔することなどなく平気でござる!!もちろんストレスがたまったって日本女性はニコニコ優しく可憐に微笑みはしたなく男に怒鳴ったりなどせんのでござる!!!

あー!!Shut f*** up! Bull sh** you s*ck, WAN**R!!!!!
とかピー用語並べ立て絶叫したい勢いで気持ち悪いですね。
嗚呼強固也、原節子之幻想。

と心狭くブリブリ原節子を嫌っていたのでありますが、実は私が嫌っていたのは「小津映画に出ている原節子が演じている紀子」であって、それが原節子自身ではないという当たり前のことに原節子の真実を読んで気付いたわけです。だって、原節子だって、紀子みたいな女が嫌いだったんだから。

そもそも、自分が演じた「紀子」という人物像に共感していなかった。親の言うことを聞いて生きていく。節子には自我の足りない女と映ったのだろう。
(中略)
〈そういう意味で今度の『晩春』の役も私にはちょっと割り切れないものがあって演り難い役です〉(『キネマ旬報』昭和二十四年七月一日上旬号)
〈この映画の娘の性格は私としては決して好きではありません〉(『平凡』昭和二十五年十二月号)
(中略)

女優たちは一般に、有名監督に起用されようとしてあらゆる努力をする。それが名匠・小津であればなおさらのこと。節子のこうした発言は、極めて異例のものだった。思ったことをそのまま口にする質は、相手がだれであろうと変わらない。(P195~196)

ひとつだけはっきりしていることがある。彼女はなぜか小津作品だけは、かたくなに挙げなかった。『晩春』と同様に評価された『麦秋』に対しても、節子は決して肯定的ではないのだった。小津映画で与えられた紀子のような役は、もうやりたくないといった発言さえしている。(P215)

〈大体ね、男なんてけだものだわ(中略)ええそう、けだものよ、不潔だわ。どんなにいい奥様をもったひとでもみんな浮気するんですもの。ほんとに浮気してなくても、よ。その美人を見れば内心食指を動かすんだから、結局同じことだわ(中略)男の人は馬ね。丁度、昼間私がおけいこしている馬みたいなものよ(著者注・撮影のため乗馬を練習していた)。利口な女は一生馬のお相手して上手に操つるだけ〉(『平凡』昭和二十五年九月号)(P209)

〈とかく女性は男性の従属的な役割しかないでしょ、その中で自分の意志を貫抜いたガラシャ夫人はあたくしにとって魅力〉(「日刊スポーツ」昭和三十四年十月二十一日)(P249)

すごい。
すばらしい。
硬派でチャラくない、しかもナヨナヨしてもいない、実に素敵な女性ではないか!!

女優なのに水着グラビアを撮られることに納得がいかず、水着撮影を拒否。それで「生意気だ」と散々叩かれたそうです。女優が歌を歌うということにも否定的で、主題歌は女優が歌ったりしていたのも拒否。それでまた「お高くとまっている」と。

キャラソンを出すことに疑問を持って歌わなくなったことで、声優・櫻井孝宏、石田彰が叩かれていたのを思い出します。
慣習を覆して自分の信念を貫くって、大変なことです。反骨、カッコイイ!

原節子は、いくらお金を稼いでも質素な生活を続け、生涯身持ちをを崩すようなことはしない堅実な女性だったのです。
女優をやっていたのも、家族のため、生活のためだったと。最近でいうなら弟の学費のためにアイドルやってた元乃木坂の橋本奈々未が思い出されます。
【参考】橋本奈々未が涙 「弟の学費」にめどがつき引退決意 : 日刊スポーツ

大正生まれの女性が生涯独身を貫くというのは、並大抵のことではありません。
なのに、原節子は独身を守りました。

もっと恋愛をすれば芸に幅が出るはずだ、結婚すればもっと演技力がつくはずだという批判もずいぶんされていた。節子は、そういった意見には決して与しなかった。

〈私の演技の中にある、或る欠点が唯結婚によってのみ救われるのだとは思いたくないのです。私はそこまで行く前にまだまだ私の演技を鍛える余地があり、むしろそうした修養による演技力の発展向上を計る方にこそ希望を感ずるのです〉(『近代映画』昭和二十二年二月号)
〈私ね、よく恋愛をしないから芸がかたい、って言われますのよ。でもね、じゃあ、人殺しの役をするのには本当に人殺しをしなければならないの?〉(『映画ファン』昭和二十四年十月号)

原節子のような麗人なら、確固たる信念がなければ結婚してしまっていたことでしょう。事実、いろんなお金持ちや政治家からの縁談を断るのが大変だったそうです。


「一人でいたい。ただ、一人でいたいの」
そう独身を貫いた、グレタ・ガルボのよう。素敵!!


そして、40代で女優を引退してからというものは、晴耕雨読の生活。
「お金が貯まったから、もう、やっと映画に出なくてもすむようになったのよ」(P260~261)
誰からも見られず、ひっそりと鎌倉で余生を過ごしたのです。服にも宝石にも興味なんかない。贅沢せず、質素に。

人から見られたくない、目立ちたくない。
だけど、そういう位置に立たされてしまって、降りられない。
この苦悩って、私の大好きな南野陽子にも通じるものがあります。
【参考】南野陽子「芸能界を辞めたい」、デビューした日から現在も悩み続ける。

私も一日家にこもって家事やってゲームやって本読んでるのが一番幸せなので、ものすごく共感します。
こんな素敵な女性がいたなんて。しかも、あの昭和の時代に。

おまけ:オカルト陰謀論


ここを見ている方は、スピリチュアルというか、オカルトというか、陰謀論というか、まあなんというかそういう感じの話が好きな方も多いのではないでしょうか。(いやウチはスピリチュアルサロンだからさ)

この原節子の真実を読んでても、いきなりそういう方面にダイブされたので「ブホッ」と吹き出しました。なんだそのシンクロは。全然関係ないはずなのに結びつくという。

原節子には女優になるきっかけとなった義兄(姉の夫)がいました。映画監督をしていた義兄・熊谷久虎氏は政治運動にはまっていったそうなのです。

スメラとは言うまでもなく「皇」のことであり、一見して右翼的な国粋主義団体を想像させる。だが、熊谷は戦後、「極右団体だというのは誤解であり、世界平和を訴える、国家主義団体であった」と語っている。
そもそも「スメラ」とはシュメールの転訛であるという。そして、日本民族は「メソポタミアに生まれた人類最古の民族、シュメール族の末裔である」と命名の由来を説いていたらしい。栄えあるシュメール族が大陸を追われ日本列島に流れつき、シュメールすなわち皇を頂く国を作った。ゆえに今回の戦争は、シュメール族の末裔である皇国日本が世界平和のために立ち上がった聖戦である。それがスメラ学塾の核を成す思想であったようだ。
(中略)
〈本省のね、課長以上でユダヤの息がかかっていないやつは一人もいねえんだよ。近衛文麿はじめね、尾崎秀実もそうだが、「昭和研究会」をつくっていたりしていたんで、ユダヤの監視下にあったんだよ(中略)だから、ユダヤの監視下に入っていない人間を皇塾に入れたんだよ。米内光正もそうだよ〉(『勲章のいらない巨人たち』昭和五十六年)

シュメールといえばアヌンナキ~。

あなたがたの集合無意識の奥深くに、物質に封じ込められた閉塞感や、いくら故郷に帰りたくてもどうにもならないという感覚があるのです。
そしてもう一つの情報の流れは、アヌンナキが奴隷人種を生み出す目的で実施した遺伝子操作に関係したものです。それがもとで神々との「正しい関係」を切望するようになり、服従し、崇拝してしまうという傾向が人間の無意識の奥に存在しているのです。それは、高いと仰ぐ存在の実態や本質をきちんと見きわめていないからでもあります。

昭和の大女優の本読んでたのに、なんでこんな話になるんでしょうかね。
それはオイラが電波だからだね。ハッハッハ。
おあとがよろしいようで。

原節子の真実

原節子の真実

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