リーディング(占い)のこつ

ホロスコープ

私のホロスコープリーディングは非常に独特らしく、ホロスコープ解析を受けた人から「どうやって読んでいるのですか?」と不思議がられることが多々あります。

ホロスコープコーナーに書いてある方法で読んでいます、としかお答えようがありません。特別なことをしているつもりはないのです。ワークショップを受けた方は、私がどのような「星の声の聴き方」をしているかをなんとなくわかってくださったかと思います。

世の中にはいろいろな占いのメソッドがあり、特に伝統的な占術については洋の東西を問わず「宇宙的真理」が内包されているものがほとんどです。どんな占術も深く掘ってみれば「なるほどなぁ」と納得いくような美しい配列がほどこされています。まるで、幾何学の整然とした美しさのようです。

占術を解説する書物は多く出回っており、占い教室も津々浦々で開かれています。
だけど、本に書いてあることやお教室で習うことをそのまま使っているのでは、深いリーディングはできません。本に書いてあることや先生のいうことが間違いだと言っているわけではありません。そうではなく、その占術にある理論を自分なりに咀嚼し消化しなければならない、という意味です。

そして、ここが大事なのですが、その理論を「今の時代の流れ」というフィルタにかけなければなりません。


例えば、西洋占星術でいうならば、「インターネット」を何室に見立てるか。
相手が高齢でデジタル機器に馴染みが無い場合「9室」、すなわち「異文化」になります。SNSが大好きでネットでの交流が人生を開いていく人にとっては「11室」、すなわち「ワールドワイドでラブアンドピース」になります。スマホでLINEしかやらねーという人にとっては「3室」、すなわち「リア友や身内とのコミュニケーションツール」。オフ(リアル)で会うことなくネットだけで完結させる人間関係を求める人にとっては、「12室」、すなわち「肉体から解放された世界」になります。

「△室だから○○!」という丸暗記の読み方ではなく、「1室は白羊宮のテリトリーだから、それを象徴するものは~」という根本的な理解をしていかないと、本質には迫れないのです。
数学でいうならば公式を丸暗記するのではなく、その公式を導くまでのプロセスを理解しておかねばならない、という感じでしょうか。ただ自動的に公式をあてはめて使うにしても、いつでも帰納法(あるいは演繹法)でたどれるようになっている必要があります。それが理解の深さというものです。

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東洋の占術でいうならば、「ジェンダーをいかに現代風に消化するか」ということが非常に重要になってくるでしょう。なぜなら、東洋の伝統的占術はかなりガッツリ「男ならこう!」「女ならこう!」と型にはめてくるからです。ちなみに、私は東洋の占術で観ると大抵女としてクズ同然の配置です(笑)大体「女でこれ持ってるのはダメ!男なら最強なのに!」って配置でできておりまする。ふはははは。

だけど別に死んでません。問題なく生きております。なぜなら、今は「ジェンダーレス」の時代だからです。女だってビジネスやって成功していいし、男だって強がらず弱さを出したっていいじゃんという時代です。
摩耶様(♀)は「怖いなら、あたしの後ろに隠れてな!」といい、乱くん(♂)は「怖いから、こっそり隠れて進もっか…」というのでござる。

だから、東洋の占術に関しては特に気を付けてこの「時代フィルタ」をかけなければなりません。リーディングを始める前に、まずは今の時代の流れありき、で読まねばなりません。贅沢をいうと、これからの流れもプラスできるとより良いです。変化の激しい時代ゆえに、ドンドンドンドン世相や価値観は変わっていくからです。
例えば、2007年(10年前)に「逃げ恥」なんて絶対はやらなかったぞ? あの頃はモテ服目力メイクで愛されエビもえCanCam(AneCan)全盛期だぞ。だが、今じゃ「モテ」なんて言おうものなら「恋愛脳のイタイ人間」とみなされる。10年で価値観こんだけ違うんだゾー。


そういう意味で、お客側は「同世代の占い師」を求めたほうがいいかもしれません。
なぜなら、今は時代の変化が急激なので年齢差が大きいと価値観がかなり違うからです。自分の親世代、子世代の人には、あなたの気持ちはなかなか理解しがたいのです。リーディングをするときも、「その世代はこう育ってきて、こういうできごとがあって、こういう風に考えてきたのだ」という「フィルタ」をかけられる技術のある人でなければ上手く伝えられないでしょう。

例えば、明治大正の人には「妻をしつけられないのは夫として失格」という考えがふっつーにあって、「妻のしつけのため(夫の言うこときかない)なら殴ってもいい」という価値観がふっつーに肯定されていました。
でも今そんなことしたら「DV男は死ね」です。社会的にも一気に終了です。
同じ「攻撃性の強いパートナーに悩まされている」という相談でも、明治の人には「辛抱なさい。嫁に行くとはそういうものです」だし、平成の今なら「そんな男は捨てるに限る!まずシェルターに駆け込め。ハイこれNPOの電話番号!」です。同じ事象でも時代によってここまでアドバイスは変わります。それが「時代フィルタ」です。

フィルタを使わず(=自分なりに占術を咀嚼、消化せず)、本や先生のいうことをそのまま使っても、それは発展性の無い(時にトンチンカンな)リーディングにとどまるでしょう。あえて煽らせていただくならば、それは先達の二番煎じです。ぶっちゃけそれならコンピューター占いでいいんです。AIがやればいい。
「あなただからこそできること」にはならない。「先生だからこそお願いしたい!」には、ならない。

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占いをやっていく人間には、今の世相に関して非常に敏感になっておくことが求められます。下らないゴシップを馬鹿にしてはなりません。いや、馬鹿馬鹿しいのは確かにその通りなのですが、それも世相の一部なのです。「なぜこのようなことで騒ぐのか、そして反応しているのはどのような層(性別・年齢・職業)か」ということを分析し、その心理状態をインプットしておく必要があります。どんなことが流行し、どんな映画がヒットし、その中にはどんな価値観が流れているのかを見極めておく必要があります。占い師たるもの、優れたマーケターであるべきなのです。そういうことの積み重ねで、適切な「フィルタ」は形成されていきます。

伝統的な占術法にのっとりつつも「自分ならではのリーディング」を行いたい人は、ぜひこのフィルタを大切にしてください。そうすれば「他の人ではなく、あなたに観てもらいたい」というお客様が来てくれるようになります。

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