腰が低いのは、アカン。

ビジネス:スピリチュアルブログ

※これはキャリア10~15年目くらいの、年代で言えば30代向けのピンポイント記事です。

「腰が低いのがいい」と思っている人がいます。
「謙虚が一番」と思っている人がいます。
でも、あなたに限ってはそれはいけません。なぜなら、もう新人ではないからです。

はじめは兎、そのうち虎

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林真理子のベストセラー「野心のすすめ」で、女ははじめは兎でいてそのうち虎に変わらねばならない、ということが紹介されています。
でも、これって女に限らず男もそうです。

office

以前お勤めしていた時、非常勤の理事に天下りしてきた定年後のジイサン(要するにかなりの勝ち組)がいらっしゃいました。まあ経歴&肩書の通り、結構エラそうな感じでございました。私の母と知り合いで「君のお母さんはねぇ~若い頃本当に美人で有名だったんだよ!結婚したときは皆で○○(組織名)に取られたって言って悔しがったもんだ!」とのたまいまして、私としては「そこで個人名ではなく組織名を出してくる時点でナチュラルにその『美人な女』って組織の備品扱いですよね…」とドン引きしたものです。

そのことを伝えた時、母は「ンマアッ、Aさんってば偉くなったものね!若い頃なんて『俺なんて所詮米つきバッタだ。いつもペコペコペコペコ頭を下げるのが仕事だ』なんて言っていたのに」とあきれていました。
お偉いさんも新人時代は腰の低い米つきバッタだったのです。でも、天下りして二重の退職金が満額でもらえるポストに就くころにはすっかり「偉そう」になったのです。

はじめは兎だけど、多分中堅の時に虎になって、そのうちライオン(どっしりエラそう)になったのです。

なんでこんなことをわざわざ書いているかというと、リンデンバウムの30代のお客様には「腰の低さゆえにキャリアでつまづく人」が多いから。

30代というと、新人ではなく中堅です。リーダーを任せられるような場面も増えてきます。その時に失敗要因になるのが
人の意見に素直に耳を傾け謙虚であること

実は、これは「今までは間違いじゃない」んです。要するに、新人時代はむしろこうあるべき。新人は周りの意見を素直に聞いて従い、いつも笑顔で「ハイッ!」って元気に応えて謙虚であればいいんです。そうすれば上司はかわいがってくれてあなたを重宝してお気に入りの部下にしてくれます。

でも、新人と中堅は、同じじゃイカン。
キャリアを積んできた人間がいつまでも新人ぶってちゃダメなんです。
だからこそ、「兎から虎」にならねばならないのです。

兎じゃダメ!虎になれ!

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新人時代に嫌な上司を見てきた人は「自分はああはならないぞ」と思います。フレンドリーで部下の話に耳を傾けて「友達みたいな上司」を目指したりします。
そして、チームリーダーを任せられたとき友達目線で「一人一人の気持ちを尊重するよっ!みんなの意見を聞かせてね♪」と言い、見事チームの秩序を崩壊させるのです。

リーダーの役割は「友達になること」ではありません。秩序を保ち、指示を守ってもらうことです。そのためには一目置かれる必要があります。あまりにも親しみやすくてはならないのです。
中堅リーダーにとって「きさく」は褒め言葉ではありません。それは部下にナメられている証拠です。

ホロスコープで言うなら、「自分の中の土星成分」をちゃんとつかえるかどうかです。
例えば私の土星は獅子座なので、超オラオラ「いいから黙って俺の言うことを聞け!反対意見は許さん!ドーン」なワンマン俺様タイプですね。乙女座土星だったら小さなことでもキッチリ細かくチェック!が大事だし、天秤座土星だったら常に中庸ひいき全くなしに数字を見て客観的に判断が大事だし、蠍座土星だったら半端にやるな白黒はっきりつけろやゴルァー!が大事。土星成分は指導者成分なのです。
ホロスコープの読み方についてはホロスコープを擬人化で説明しちゃうぞ☆をどうぞ。

23歳の飲食勤務男子が「俺はいつか自分の店を持ちたいんです」と目をキラキラして言いました。夢があって素敵ですねー!
そこで私は「へぇ、じゃあ今から嫌われ者に慣れておくことね。店長やオーナーは嫌われるのが仕事よ」と言いました。案の定、彼はすごく嫌な顔をしていました。いやぁ~意地悪なオバチャンってイヤねー!

でもな。
「誰にも嫌われたくない人間」に大きなものなんかつかめねえんだよ。
誰も傷つけたくないって良い人ぶってて許されるのは、新人か窓際かハケンだけなんだよ。「いつも笑顔でポジティブ★」なイイコぶりたいなら底辺で軽んじられることに甘んじな。誰もお前の言うことなんか真面目に聞かねーよ。

要職にある人間は自動的に敵ができます。これは自然の摂理です。
無駄に敵を作らないことは大切だけど、それよりも敵とどうやって渡り合っていくか、時には敵にどうやって協力をとりつけるか(利害さえ一致すれば敵とだって共同作業をすることは可能)という視点のほうが大切です。
ね、キュートなウサギちゃんじゃダメでしょ。威厳ある虎じゃないと。

謙虚さを保ち続けること自体はもちろん大切なことです。リーダーたるもの、我が身を振り返り内省することはむしろ必須です。
ですが、それを「人前でわかりやすく」やってはいけません。一人でコッソリやらねばならない。後輩や部下の前でそんな面を見せるだなんて、もっての外!!!

だから、人の上に立つ人間は孤独なのです。
「みんなでワイワイ楽しくやってたい★」というあなた。
悪いことは言いません。一生底辺でいなさい。それがあなたの適性です。

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林 真理子
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