これだけ性善説が跋扈し「いのちって素晴らしい!」「生きるって光そのもの!」「人類は愛に満ちている!」という空気が満ち満ちている世界では、「破壊の力」なんて言われると無条件に拒否反応を起こしそうになります。
「悪魔に魂を売れというのか!」と恐れられそうです。
ですが、待ってください。
作られたものは、壊れるときがくるのです。
この宇宙の万物には、必ずはじまりと終わりがあるのです。
【画像】シヴァ神
ギリシャの神には死のタナトスがいて、ヒンドゥーの神には破壊のシヴァがいます。
生と死、創造と破壊は、常にセットになっているものです。
はじまり(創造)ばかりに気をとられていると、終わり(破壊)が見えなくなってしまいます。
それだと、結局生物としてのバランスがどこかいびつになってしまうのです。
【参考】すべての事象は、バランスを取るために起こっている
特に、今の時代となっては、この破壊の力とうまく付き合っていくのが大切になります。
なぜなら、戦後長年機能していたシステムが老朽化し、ガタが来ていることが多いからです。
現代は、多くの分野で古いシステムを破壊して新しく作り直さねばならない時代に来ています。
そのためには、まず破壊の力が必要です。
ちまちまちまちまリフォーム&増築を繰り返して住みにくいったらありゃしない家を作るより、思い切って一回更地にする必要があります。
だから私は口をすっぱくして「20代で結婚して35年ローンでマイホーム建てて子供は二人とか思ってると不幸になるよ」というのです。
もうそんな時代じゃないから。
今の時代にそういう夢を見てると
↓こうなりかねませんよ。
先月の28日に主人を心不全でなくしました。まだ32歳でした。
まだ7歳の娘と4歳になったばかりの息子を残して、マイホームも6ヶ月前に建てたばかりだったのに、これからどうやって生きていけばいいのか・・・・・
— かりぶのママ (@chikojj) 2014, 11月 2
年下の学友の、旦那さんが亡くなったという知らせ(´;ω;`)
まだ30代半ばのはず。くも膜下出血だって……
生きてこそ。
— モルコ@1127メア中野 (@moruko_tw) 2014, 10月 7
友人のご主人が今日脳梗塞で亡くなった。彼女とは中学の時に知り合ったがなぜか苦手で好きになれなかった。彼女には小さい子供が4人もいる。これからの彼女のことを思うと良心が咎める
— 子供のときからカッカ (@katuka) 2014, 10月 29
今はいつ突然死してもおかしくない時代です。
そんな中で子供を産んでしまうと、成人まで育てあげる責任を果たせるとは限らないのですよ。
今の時代にスッキリ自分の心に従って生きるには、何らかの形でこの破壊の力を思い切って使わねばならぬ機会が来ます。
例えば転職は、前の雇用を破壊して次の仕事に行くともいえます。
離婚はパートナーとの関係を破壊して、新しい関係を創造するともいえます。
移住も前の土地の生活を破壊して、新しい土地での生活を創造するともいえます。
上手く破壊できないと、いつまで経っても不満を抱えたままズルズル環境を変えられずに時間だけが経ってしまうのです。
なので、自分の中に息づく破壊の力を上手く使えるようになってください。
もちろん、注意は必要です。
力が下手な方向に行くと、自分や人を傷つけかねません。
リストカット(自傷行為)する人はその最たる例ですね。自己破壊衝動って、今の時代上手く生かすなら大切なエネルギーなんですよ。手首切るエネルギーあるなら、もっと建設的な破壊を行ってもらいたいものです。
そう、どんな人間にも破壊の力は備わっています。
でも、多くの人はそれを「恐ろしいもの」として目を背けたがります。
自分はいつもポジティブで創造的で善良だとアピールしたいのです。いわば「自分は普通だ」とアピールしたいわけです。
だけど、もうそうも言ってられないんじゃないですか?
行き詰ってるんじゃないですか?
未来の展望も開けないんじゃないですか?
むやみやたらと壊せといっているわけではないのは、ご理解いただけるでしょう。
必要な破壊があるなら臆せず壊せ、と申しているのです。
壊すことによって、びっくりするくらい上手く物事が回りだすことが実感できるでしょう。
「もういい!知らん!」とブチ切れてみたら、周りがいきなり自分を尊重してくれるようになって風通しよくなった、なんてことも結構ある話ですよ。
【参考】あなたはもっと怒っていい
ぜひとも、破壊の力に目を向けてみてください。
不要になった関係を潔く手放すと新しい縁が訪れるように、思い切って壊してみれば新しい創造が訪れるのです。