感情を安定させたいあなたへ

sweetheart

「気持ちが落ち着かなくて」
「いつも感情が不安定なんです」
とおっしゃる方がいます。

しかし、よく考えてみてください。
気持ちが落ち着かないのは、ごく当たり前のことです。
そもそも、感情というのは不安定な状態が自然だからです。

自然というのは刻一刻と姿を変えます。
同じ場所でも、晴れの日と雨の日と曇りの日では、まったく表情が違います。
大きくて硬い岩ですら、1億年前には今と別の姿をしていました。

古代ギリシアの哲学者ヘラクレイトスが言ったとおり、万物は流転するのです。
全ては変化するのです。
人間だって、自然の一部。その人間の感情が常に安定していて一定であるはずがありません。

逆に、どこか一定の感情に固定していたら、マズイです。
たまに「常に喜びを感じていたいんです!」という方がいます。
それは非常にマズイです。それを真剣に実現したいなら、あなたはヤク中になるしかありません。

ナチスドイツのヒトラーに熱狂した群衆の映像を見たことがありますか?
彼らはもうまさしく熱狂の渦、歓喜の渦の中にいます。100%幸せ、100%喜びです。
そして叫ぶのです「ユダヤ人を殺せ!劣等人種を殺せ!障害者を殺せ!同性愛者を殺せ!世の中のクズどもは皆殺してしまえばいい!」と。

ヤバイですよね。
ここまで極端な例はなかなかないですけれども、100%の感情の安定を求めると、「人としてどこか欠落している領域」にイッちゃいますよ。

第一、100%喜びしかない毎日なんて、クソつまんないですよ。
砂糖だけの世界で生きてて幸せですか? 塩だって酢だって唐辛子だって欲しいでしょ。

dreamland

とある友人が、ある日「喜怒哀楽の中の怒ってのは邪魔よね!」と言い出したので、私はぶったまげてしまいました。

怒りがなきゃ、私たちはいまだに「女は全て耐えろ」の世界で生きていたわよ!?
先進的な女性たちが「ふざけんな!」って怒ってウーマンリブにそのエネルギーをささげたから、今の状態があるのよ?
そうじゃなきゃ今頃女性参政権すらないわよ。「女は政治に口を出すな」って考えに怒った女がいたから、ここまで来たのよ。
アメリカの黒人奴隷解放だってそうよ。南アフリカのアパルトヘイト廃止だってそうよ。「肌の色で差別をするな!」って黒人が怒ったからよ。怒らなきゃ今でも黒人は奴隷だったかもしれないよ。

怒り=暴力じゃないよ。
怒ったからって殴る必要はないでしょ。
「非暴力、不服従」を貫いたガンディーを見ればわかるでしょ。

自分の怒りを適切に伝えるのは大切なことだよ。
伝えるには「自分は怒っている」ということを、まず感じなきゃ駄目なんだよ。
そして、正当な怒りは、社会を良くするんだよ。

私はそう思うからです。
喜怒哀楽、どの感情も必要。全部必要。【参考記事】「好きなこと」が見つからないなら、怒れ
必要の無いものは、この世には無いのです。

そして、全ての感情を味わうなら、必ず心は安定を欠きます。
だって、朝はウキウキしていたのに、昼にはどよーんとしてたりすることになるから。
だけどそれでいい。それでこそ、生きた感情なのです。

感情を感じるのは、とても大切なことです。
刻一刻と変わっていく不安定な感情を、ぜひ味わってください。
それこそが、あなたの真の感覚なのですから。

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「感情に振り回されすぎる」というなら、確かに辛いでしょうね。
ちょっとのことがあるだけで「自分はもうダメだ」とか思ってたら、そりゃきつい。

だけど、それって実は、ちょっとおかしい。
大体何らかのトラウマが関連しているんですよ。何らかのブロックや原因がなきゃ感情ごときで自分を追い込んだりしません。
だって、本来感情はただの感情であって、それによってダメになったり良くなったりもしないのだから。

「あの人ムカツク」って感じても、それは「自分があの人に対して不快に思った」という事実だけなんです。
それだけで自分や誰かの人生が破滅するわけがないです。
終わりにも、ダメにもならない。(実際に、現実はそうでしょう)

感情に過剰に振り回されてしまう場合は、それを冷静に眺めている自分を意識しましょう。
感情にとらわれている自分を、どこかで冷静に感じている客観的な自分がいるはずです。その「冷静に見ている自分」に意識をおくのです。
そうすれば「ああ、私は今怒っているのだな。これは不当に扱われているという印だな。それならば自分が怒っているということは表明しよう。ただ、相手の人格を否定しないような言葉を選ぶことは大切だ」、このように感情に引っ張られすぎず、かつ自分の気持ちを殺さずに振舞えるようになります。

自分の感情を冷静に眺める訓練には、瞑想も役立ちます。タオイストの静寂の訓練: 心をゆったりする方法がお勧めです。
禅寺でやってる坐禅会などに参加してみてもいいかもしれませんね。

感情をコントロールしようとするのはやめましょう。そもそもコントロールなんてできないんだから。
感じるべきだから感じているんです。必要だから湧き上がってくるんです。
「感情をただ眺めること」を、自分に許しましょう。感じるがままにしましょう。

それを「この感情は怒りだから感じちゃいけない」とか「この感情はネガティブだから捨てなきゃ」とか否定するなんて、自分の感覚を否定していると同じですよ!
あるがままを受け止めてください。
感情は、あるがままでよいのです。

どんなに堅固に見える物質だろうと、全ての構造物(形)は不安定だと気付き、それを受け入れると、身のうちに安らかな気持ちがわきおこる。

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2013年03月26日 | Posted in 人生:スピリチュアルブログ | タグ: , , Comments Closed 

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