「好き」があることで、人生の価値が変わっていく


タイトルを見て「何を当たり前のことを言っておるのだ」と思われた方もいらっしゃるでしょう。そうですね、「好きなことをやっていれば上手くいく」というのは自己啓発のトレンドで、言いつくされていることでもありますね。

でも、私が今回お伝えしたいのは未来についてです。
未来は、今よりも「好き」の重要性が増してくるのではないかと思うのです。大げさに言うなら「好きなことがある人は充実した人生を送れる。だが、好きなことが見つからないならば死ぬのを待つだけの人生になってしまう」んじゃないか、と。

「好きなことがあるかどうか」が人生の分かれ道になってしまう。そんなレベルで、夢中になれる「好き」は、大事な要素になるのでは、と。

働かなくても暮らせる世界

もし働かなくてもお金が入ってくるようになったら、あなたはどうしますか。

今の仕事を続けますか? やめますか?
新しい仕事をはじめたいと思いますか?
働かなくても生活できるならば、仕事をせずにいますか?

「ハッハッハ。また夢のある空想だねェ」と笑って流すことなかれ。
もしかしたら、「そういう世界」が現実になるかもしれないのです。

ベーシックインカムって知ってますか?
【参考】ベーシックインカム – Wikipedia

私は1/28発行のメルマガで以下のように書きました。

以前のメルマガでもご紹介したフィンランドのベーシックインカム。
いよいよ実験段階に入ったようです。

ベーシックインカムとは、一言でいうと「国から自動的にお金が入ってくるシステム」です。今回の試行は、失業者に月々560ユーロ(約6万8000円)無条件で支給して、その動向を見るというもの。

最低限でも安定した収入を保証することで失業中でも新たに資格を取ったり起業の準備をしたりポジティブに動けるという効果を狙っているようです。

しかも就職や起業が決まっても給付はそのまま継続。
頑張った分の収入は丸まんまプラスして自分がもらえるというシステム。

詳しくは↓の記事をお読みください。
【参考】月約7万円無条件支給、フィンランド「ベーシックインカム」試験 :AFPBB News

2015/12/12号のメルマガに書いた
ベーシックインカムのおおまかな利点と欠点を載せますね。

この仕組みを導入して何がいいかというと役所の仕事を減らせることです。行政のコストを削減できます。
市民側は、面倒くさい手続きを踏む必要がなくなります。

日本でも問題になってるでしょう。
生活保護を申請しようとしても窓口で追い払われちゃうとか、そもそも制度を知らなくって必要な援助を受けられない、とか。

ベーシックインカムを導入すると皆に等しく基礎収入が行くので、そういう問題が無くなります。
「とにかくまとめて一括でザックリやっちゃうよー」なので。

でも、言い換えると、雑。
個々の事情を踏まえての柔軟で細かな対応はなくなります。

なんとなーくイメージできたでしょうか。
「イヤイヤ日本はそんなことしないよー」とお思いかもしれませんが、世界的に大きな潮流になったら日本でだって実施される可能性はあります。なぜなら行政のスリム化&コストダウンは平成の大合併以前からの問題ですし、手続きの煩雑さは行政側も市民側もうんざりするほどです。

あんま公務員が周りにいない人は「公務員は勝ち組。楽して金もらえてうらやましい」だなんて思ってる場合があります。
と ん で も な い。
私の周りにいる公務員、メッチャ働いてますよ。馬車馬のように一年中忙殺されてますよ。


提督(艦これ)仲間の地方公務員(技術職)なんて、平日は日付変わるくらいまで残業。当然、土日しかゲームできないから最近のイベなんてほとんどクリアできてませんよ。E1でも丙で甲勲章なんて夢のまた夢。
この間、夫が公務員のお姉さんと飲んでたんです。で、22時半くらいになってお姉さんのスマホにLINEが来たんですよ。そんで「ダンナ仕事終わったっていうから帰るわ」って。「ええー!?こんな時間まで残業してるの!?」ってビックリしたら「いつものことよー」とのこと。

熊本の震災の時も、自治体職員の勤務の過酷さが取りざたされました。
【参考】被災自治体職員、心のケア急務 過労やストレスで休職も:朝日新聞デジタル
今の時代、正規の公務員になったって大変なんですよ。中央の官僚だけではなく、地方公務員も死ぬほど働いておるゾ。まあ暇な人は今でも(天下りなどで)いるのかもしらんが、私の周りには馬車馬しかおらんゾ。

そんなこんなで、行政サイドも余裕がなくてあっぷあっぷしてます。なら、ベーシックインカム導入で福祉システムをシンプルにする価値はあるでしょう。
年金制度だって実質破たんしてるんだから、年金をやめてベーシックインカムに一本化したほうがいいって議論も起こるかもしれない。だって「75歳から支給される年金」なんて、ほぼほぼ意味ないでしょ…。

AIやロボットが発達すると、単純労働はどんどん減っていく。そうなった時に、スキルの無い人は軽く人生詰んでしまう。そういう面でもベーシックインカムは検討の余地があります。

ですから、もしかしたら、「働かなくても暮らしていけるお金が自動的に入ってくる」のは、夢じゃなくて現実になるかもしれないのです。

「好き」があればユートピア ないと「消化試合」

働かなくても、食べていける。
そうなった時に、仕事は「娯楽」「贅沢品」になっていく。
ちょっと簡単には想像つかないかもしれません。

「好き」がある人間は、ベーシックインカムによって多大なメリットを受けとることになるでしょう。
リスクを気にせず、どんどんチャレンジできる。利幅があまりなくても(時には持ち出しでも)、気にせず好きなことを形にしていける。自分の「好き」が、リアルに人の笑顔につながっていく。なんて心ふるえる素晴らしい人生なんでしょう!

友達の演奏家は「働かなくても食べていけるってなったら仕事やめる?」との質問に「いや、ずっとこの仕事(音楽)やり続けるよ」と即答しました。
私もそうです。金に不自由しようがしまいが、私はこの仕事をし続けます。なぜならそれが「人生で成すべきこと」だからです。

でも、「好き」がなかったら?
「やりたいこと」が見つからなかったら?
それだと、人生は「ただただ退屈な時間が流れていくのを眺めているだけの苦行」に成り果ててしまうんじゃないか?

だって、大して好きじゃない仕事には「忙しくすることで余計なことを考えずに済む」っていう面もあるから……。

ベーシックインカムによって収入による格差が今よりなくなったとしても、その時には「『好き』による人生の充実感」という格差ができるのではないか?
「働かなくても暮らしていけるお金が自動的に入ってくる」そんな現実が目の前に現れるとしたら、いい人生が送れるかどうかは「どれだけ好きなことがあるかどうか」にかかってくるのでは?

「好き」大事だわ。
そして、未来では、もっともっと大事になるかもしれないわ。

【参考】現地ルポ フィンランドがはじめた「ベーシック・インカム」で、人は働かなくなるのか?(英語版:Free Cash in Finland. Must Be Jobless. – The New York Times

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