親の悪口を、ちゃんと言いなさい

「最近、毒親だのなんだの、親の悪口を言う輩が増えてケシカラン!」
とお怒りの年配の方もいらっしゃるでしょう。

ですが、親の悪口を言うのは、親(高齢者)のためでもあるのです。

なぜなら、親が歳をとったときに一番過激な高齢者虐待に走ってしまう危険性が高いのが
「悪口など言わない、親の言うことを聞くしっかり者のいい子」
だからです。

「いい子」のヤバさ

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「きちんと親の言いつけを守るいい子」というのは、非常にヤバイ存在です。
いきなり極悪犯罪や傷害事件をおこすなど、極端な行動に走りやすいのも、こういった「いい子」の特徴です。
だって、そうでしょう。最近の凶悪犯罪は大体が「昔はあんなに大人しくていい子だったのに」っていう人が起こしているでしょう。

「いい子」って、マジで危険なんです。
「親馬鹿かもしれないけれど、うちの子は本当にいい子で、私の気持ちもわかってくれるんですよ」
なんて恐ろしいことを、平気で口にしちゃう親御さんを見るたび、私は背筋に冷たいものを感じます。
「無事に一生送れたらいいですネ…」と祈らずにはおれません。

これが、親の悪口を日ごろから言える、言い換えると「親に対してのマイナス感情も素直に認められている」人だと、親との適切な距離を取ることができます。
親のほうからしてみても、「こいつは都合よく物事きいてくれないな」とわかりますから、過剰な期待をすることはありません。
「歳とってもコイツに介護されるのはいやだナァ、ちゃんと老人ホーム見繕っておこ」と冷静な判断ができます。

でも、「いい子」相手ではそうは行かない!!
「歳を取ったらね、○○ちゃんと一緒に住んで老後の面倒見てもらうのよーウフフー」
と「いい子の娘(息子)」との安楽な暮らしを夢見てしまいます。
そして、当然その子は「いい子」ですから「もちろんよ。老後の面倒はしっかり見るから安心してちょうだいね」なんて口にします。(しかも、本人的にもガチでそう思っていたりします)

こういう人が一番ヤバイ。
実際に親が弱って「自分よりも絶対的に力のない存在である」と自覚したときに、ねじがポーン!と飛んでブラック化しちゃう可能性があるんです。

親子だけじゃなくて、夫婦でも言えることですよ。
古風な亭主関白夫に従って、大人しくニコニコしているような妻ほど、夫が寝たきりになった際にえげつない仕返し(という名の虐待)をしたりします。
褥瘡のできたお尻の下に剣山を敷いて、
「あら、痛いですか? 大丈夫ですよね、このくらい。
 私の心と体もね、あなたと結婚してからはずっとずっと、このくらい痛かったんですよ。
 わかります?フフフ」
と穏やかに笑うのも、「いつも大人しい貞淑なる妻」であるがこそ起こるパターンです。

しかもね、こういう人たちは見た目おとなしそうで穏やかに見えるから、虐待しててもなかなかバレないんだよね。
周りだって「あんないい子(いい奥さん)がそんなことするはずがない」って思うし。
苦境を訴えたところで「もうあの人、痴呆始まってるんだな。かわいそうに」で片付けられちゃう。

親と子(場合によっては夫と妻も)は、絶対的な権力差のある関係から始まります。
「親の言うことをきかないなら、ゴハン抜き」
「嫌なら出て行け!そんな子供はウチにいらない」
「医者になる気がないなら学費は出さん」
と言われたら、子はなすすべもありません。

そういったときの子供は、自分の憎しみや怒りを、無理やり飲み込むしかないのです。
しかしながら、そういったネガティブな感情は押さえ込まれただけであって、消えたわけではない。無意識の領域でドロドロととぐろを巻きます。

ここで親の悪口をちゃんと言える子なら、友達なり親戚なりに「うちの親ってヒドイ!」とちゃんと自分の感情を表現して発散することができます。
感情を抑圧しないので、コントロール不能になるまで憎しみが煮詰まってしまったりはしません。

でも、いい子は悪口をいえません。
「親のことを悪く言うなんて、よくないことでしょう。むしろ感謝しなくっちゃ」といい子ぶって、自分の気持ちを押さえ込んでしまいます。
これが、メチャクチャ危険なんです。

一回くらい親からひどいこと言われたり横暴なふるまいをされたからって、子供はそこまで親を憎みません。
でも、そういった日常の小さなことが20年、30年、40年積み重なって、しかもその気持ちが抑圧されたまま、恨みや憎しみが解放されないままだとしたら――
「親は年老いて、もう自分よりは弱い存在なのだ」と悟ったときに、その煮つまりまくったドロドロの憎しみや恨みが一気に噴出しても、何らおかしくはありません。

罪悪感を持たず、親の悪口を言おう

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ネガティブな感情をちゃんと自覚しておかないと、自分こそが虐待の加害者になってしまう危険性がある――
私が「親の悪口を言えるようにならなきゃダメ」というのは、こういった理由もあるのです。

「私は別に子供は産まないから大丈夫。虐待の連鎖は起きないよ」という人も、年老いた親を虐待してしまう可能性が残っています。
親と縁を切っていたとしても、パートナーに対してDVやモラハラをしてしまう危険性もあります。

「高齢者虐待の何が悪いの?
 私があの人たちにどれだけ傷つけられてきたか、思いしらせてやってるだけよ!
 因果応報、自業自得! 別にいいじゃないの!」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、何より大切なのは、あなたが心から幸せになることではありませんか。
「弱者を支配し虐げている人の心は、満たされない」という事実を知ってください。
これはキレイゴトではありません。事実です。

誰かに暴力をふるったり暴言を吐いたりすること、すなわち復讐であなたは幸せにはなれないのです。
無意識に抑圧していた憎しみが暴走して親に復讐してしまわない(高齢者虐待を起こさない)ために、あなたが心から満たされて幸せな人生を送るためにも、自分の抱える恨みや怒りを無かったことにしないでください。手遅れになる前に、その存在に気づいてください。
「親の悪口を言える自分」になってください。

ポジティブな感情も、ネガティブな感情も、どちらも感じ取って適切に表現できるようになることが大切なんですよ。
ポジティブだけじゃ、愛にはたどり着けないのです。
さあ、あなたの親の嫌いなところはどこですか?

2013年07月06日 | Posted in 人生:スピリチュアルブログ | タグ: , , , Comments Closed 

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